『自律する子の育て方』の要約まとめ:心理的安全とメタ認知がキーワード

『自律する子の育て方』の要約まとめ:心理的安全とメタ認知がキーワード

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『自律する子の育て方』は、自分で自分を成長させられる・幸せにできる子に大切なことがわかる本。

元麹町中学校校長の工藤勇一さんと神経学者の青砥瑞人さんの共著です。

自律する子に必要なのは、心理的安全性とメタ認知でした。

心理的に安全だからこそ高度な脳の機能が使えますし、メタ認知で自分と向き合うことで当事者意識を持った子どもに育ちます。

★ 『自律する子の育て方』 の要約ポイント★

 

・心理的安全を自分でつくる

 

・メタ認知で当事者意識を持った子に育つ

 

・心理的安全をつくる3つの言葉がけ

ずっと親がそばにいて子どもを幸せにするのは不可能ですよね。

自分で自分を幸せにできる子になってほしい!と願うお父さん・お母さんにおすすめです。

この記事では 『自律する子の育て方』 の要約を紹介します。

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要約①:心理的安全を自分でつくる

 

心理的安全性とは、否定されたり恥ずかしさを感じたりせずにリスクのある行動ができるかどうかを指します。リスクのある行動の例としては、自分の意見を人前で発表する、1人だけ手を挙げる等が挙げられます。

 

心理的に安全だと、脳の前頭前皮質が機能します。前頭前皮質は思考や意思決定、感情抑制などの高度な機能を司る部位です。

一方、ストレスがかかり心理的に危険だと感じると、高度な脳の部位は機能しなくなり、古くからある原始的な脳が優位になります。いわゆる、ファイト・オア・フライト(闘争か逃走か)の状態です。

ファイト・オア・フライト(闘争か逃走か):

危険を察知したときの人間の生理反応のこと。

アドレナリンを分泌して、戦うか・逃げるかの準備をします。

ストレスを受けなければ心理的安全の状態を保てますが、ずっとストレスを受けないのは無理ですよね。ストレスは適度なら良い刺激になるものでもあります。

 

そこで、ストレスを完全に避けるのではなく、ストレスをストレスとして感じにくい脳に育てることが重要です。具体的には、ストレスにうまく適応する経験を積ませます。

ですから大人として意識したいのは、かける必要のないストレスは排除しつつ、少しずつストレスの経験を積ませてあげることです。ひいてはそれが子ども自ら心理的安全をつくる能力につながっていきます。

ストレスをストレスと感じなければ、未知への恐怖は新しいことへの期待に変わります。ストレスに対処する自分なりの術が見つかるように、ストレスを排除しすぎないことが大切です。

要約②:メタ認知で当事者意識を持った子に育つ

 

メタ認知とは、”自己を俯瞰的に捉え、自己について学ぶ機能”です。自分と向き合うことは脳に負荷がかかるため、意図的に行う必要があります。

自分と向き合う機会が少なければ、他人や環境のせいにする他責思考になってしまうかもしれません。

他責は生まれ持った性格などではなく、単に長年の脳の使い方による「癖」です。

内省(自分を振り返る)の習慣があると、何かの出来事に対して自分に関する情報も一緒に発火できる脳構造になります。自分と紐づけて考える回路ができているので、当事者意識を持つことができるのです。

 

メタ認知を鍛える簡単な方法として、その日起きてうれしかったことを聞くことが紹介されていました。

子どもの答えは評価せず、そのまま受け止めましょう。

自分の感情を振り返ることで、自然と自分について学ぶことができます。

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要約③:心理的安全をつくる3つの言葉がけ

心理的安全をつくる3つの言葉がけが紹介されています。

どうしたの?/君はどうしたいの?/何を支援してほしいの?

どうしたの?と聞くことで、子どもが自分で自分の状況を言語化するためメタ認知にもつながります。

君はどうしたいの?と意志を確認し、何を支援してほしいのか?それとも支援はいらないのか?を自分で決めさせます。小さな自己決定を尊重することで、自己肯定感が育まれていくのです。

(前略)親が口や手を過剰に出すことなく、常に子どもに自己決定の機会を与えていくと自己肯定感が高まり、自ずと自信と主体性が付いていきます。なぜなら自己肯定感とは「自分は自分のままでいいんだ」という自分にOKを出す感覚だからです。

また、大人ができないことを子どもに求めないようにします。

自分ができていないことを他人に要求する人は信頼されませんよね。でも、子ども相手には無意識にやってしまっている人も多いのではないでしょうか。たとえば、「誰とでも仲良くしなさい」、「勉強しなさい」、「友だちには優しくしなさい」など、無理難題を要求していませんか。

親も失敗しながら試行錯誤していることをオープンにすると、子どもに安心感を与え、かえって信頼されるかもしれません。

 

最後に、デンマークのサッカー協会が定めている指導の10か条を紹介します。

子どもたちはあなたのモノではない。

子どもたちはサッカーに夢中だ。

子どもたちはあなたとともにサッカー人生を歩んでいる。

子どもたちから求められることはあってもあなたから求めてはいけない。

あなたの欲望を子どもたちを介して満たしてはならない。

アドバイスはしてもあなたの考えを押し付けてはいけない。

子どもの体を守ること。しかし子どもたちの魂まで踏み込んではいけない。

コーチは子どもの心になること。しかし子どもたちに大人のサッカーをさせてはいけない。

コーチが子どもたちのサッカー人生をサポートすることは大切だ。しかし、自分で考えさせることが必要だ。

コーチは子どもを教え導くことはできる。しかし、勝つことが大切か否かを決めるのは子どもたち自身だ。

親と子どもの関係でも同じことが言えます。

親と子どもは別人格であり、子どもの意思を尊重しながらサポートするのが親の役目です。

『自律する子の育て方』 の次に読むなら?おすすめの本3選

 

『自律する子の育て方』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『「安心のタネ」の育て方』

 

この本では安心を”個人の主観に基づく、人との関係性や環境への信頼感覚”と定義しています。

ポリヴェーガル理論によると、副交感神経には背側迷走神経と腹側迷走神経があり、それぞれを刺激することで安心感が養われるそうです。

 

日常でかんたんにできる、信頼感覚を育てるためのワークがたくさん紹介されています。

参考記事:『「安心のタネ」の育て方』の要約まとめ:ポリヴェーガル理論のワークがわかる

②『親子のための言いかえ図鑑』

 

親から言われた言葉は、良くも悪くも子どもに大きな影響を与えます。

叱る・ほめる・勉強や習い事などケース別に、どのように言いかえたら良いかが具体的にわかる本です。

参考記事:『親子のための言いかえ図鑑』の要約まとめ:子どもと親は別人格であると心得るべし

③『しあわせ育児の脳科学』

 

全脳育児では脳のさまざまな部分を統合することで協調して機能できるようにします。

子どものころから感情コントロール能力を身につけられるような働きかけが重要です。

参考記事:『しあわせ育児の脳科学』の要約まとめ:全脳育児で子どもがしあわせに生きる力を伸ばす

 

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