『「安心のタネ」の育て方』の要約まとめ:ポリヴェーガル理論のワークがわかる

『「安心のタネ」の育て方』の要約まとめ:ポリヴェーガル理論のワークがわかる

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『「安心のタネ」の育て方』は、ポリヴェーガル理論を元にした、安心をつくるためのワークがわかる本です。

この本では安心を”個人の主観に基づく、人との関係性や環境への信頼感覚と定義しています。

 

ポリヴェーガル理論によると、副交感神経には背側迷走神経と腹側迷走神経があり、それぞれを刺激することで安心感が養われるそうです。

 

神経のことなんて考えたことないよ…という人でも、やさしく・わかりやすく読めます。

漠然とした不安をなくしたい人や人付き合いが苦手でストレスという人におすすめです。

★ 『「安心のタネ」の育て方』 の要約ポイント★

 

・安心とは予測できること

 

・安心のタネを育てるスイッチ(バックスイッチ/フロントスイッチ)

 

・2つのスイッチを入れるワーク

日常でかんたんにできる、信頼感覚を育てるためのワークがたくさん紹介されています。

この記事では 『「安心のタネ」の育て方』 の要約を紹介します。

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要約①:安心とは予測できること

 

安心とはどんな感覚でしょうか。

『「安心のタネ」の育て方』では次のように定義しています。

安心:個人の主観に基づく、人との関係性や環境への信頼感覚

神経の観点でいえば、内受容感覚(内臓など体の内側の感覚)と自律神経の予測性があること。

つまり、予測がつかないと不安になる、予測がつけば安心と言えます。

 

実は、予測性というものを自分の外の要素に求めている限り、安心は手に入りません。大事なのは、「私は大丈夫だ」という内なる予測性です。

 

どうがんばっても不安は避けられません。世の中のすべてのことが予測可能になることはないですよね。

しかし、そんな社会のなかで安心するためには、不安になったとしても「私は大丈夫だ」という状態に戻れると知っていることが重要です。

 

知っているとは、頭だけでなく、体も知っていることを指します。

頭で理解していても体がついていかないことってありますよね。

 

頭も体も「私は大丈夫だ」という状態に戻れると知っているという内側の予測性が、信頼感をつくるのです。

要約②:安心のタネを育てるスイッチ

switch

 

安心のタネを育てるスイッチは2つあります。

・バックスイッチ(背側迷走神経):1人でリラックス

 

・フロントスイッチ(腹側迷走神経):他者と心地よく過ごす

 

このスイッチの分け方がポリヴェーガル理論に基づいています。

ざっくり言うと、ポリヴェーガル理論は「副交感神経には背側迷走神経と腹側迷走神経があるよ」という理論です。

ポリヴェーガル理論(polyvagal)

神経学者のスティーブン・ポージャス博士が1995年に提唱した、副交感神経には複数の働きがあるという理論。poly(多重の)、vagal(迷走神経)という意味。

 

背側迷走神経は生まれつき誰でも持っており、1人でリラックスする働きがあります。

腹側迷走神経は、人と心地よく過ごす・つながる働きがあり、人との関係性のなかで育てていくものです。

 

まずは背側迷走神経(バックスイッチ)で1人の時間を充実させ、だれかと共有したくなったら腹側迷走神経(フロントスイッチ)を刺激すると安心のタネが育ちます。

 

背側迷走神経(バックスイッチ)、腹側迷走神経(フロントスイッチ)を刺激するとは、具体的には身体に働きかけます。

これら迷走神経のうち、脳から末梢へ指令が向かうものは約10~20%ほどにすぎず、約80~90%は末梢の刺激を脳に伝える「求心性」となっています。つまり脳が私たちの身体を支配しているようでいて、実は身体の感覚をよくすることによって脳の状態を変えていくことができるのです。

 

次に、具体的なワークを紹介します。

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要約③:2つのスイッチを入れるワーク

 

背側迷走神経(バックスイッチ)、腹側迷走神経(フロントスイッチ)を刺激するワークを抜粋して紹介します。

背側迷走神経(バックスイッチ)のワーク

 

・腎臓やお腹を手のひらで温める

腸の動きがわかるようになったら上級者

 

・脳幹にタッチする(首の後ろに手を当てる、温める)

 

・寝る前に2kgくらいのものを足に乗せる(お米が最適)

多くのバックスイッチのワークに共通することは、自分の身体に手を当てることです。

身体に意識を向けることで、自分の内側の予測性が高まります。

 

腹側迷走神経(フロントスイッチ)のワーク

 

・顔(特に目元まわり)を動かす

すっぱい顔をする、変顔をする、ぶくぶくうがいをする

 

・バイオリンの音を聞く、口笛をふく、歌を歌う

 

・ほほを温める

フロントスイッチのワークは、顔を動かす・温める系のワークと音を聞くワークにわかれます。

 

顔、特に目のまわりを動かすことで穏やかな目の表情がつくれます。

また、高くて伸びる音を聞くと中耳の筋肉が刺激されるので、バイオリンや口笛の音が効果的です。

Youtubeなどに合わせて、誰かと一緒に歌を歌うのも、人とのつながりが感じられます。

 

ワークは日常的にやるのはもちろん、不安になったとき・眠れないとき等、対症療法的に使うのもおすすめだそうです。

『「安心のタネ」の育て方』 の次に読むなら?おすすめの本3選

 

『「安心のタネ」の育て方』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『セルフ・マインド・マネジメント』

 

ネガティブ感情から早く抜け出して良い方向に向ける考え方がわかる本。

 

自分の怒りやイライラの奥にある感情に気づき、

感情を整理して心の空き容量を増やすことで新しい視点を受け入れる余地ができます。

 

②『無(最高の状態)』

 

過去や未来を想像して悩んでしまう、という人にぜひおすすめ。

脳がつくりだす物語に巻き込まれず、マインドフルネスの状態を保つヒントが見つかります。

 

紹介されているエピソードや研究結果も面白いので、心理学や脳科学の読み物としても楽しめます。

参考記事:『無(最高の状態)』の要約まとめ:自己を捨てれば苦しみから解放される

 

③『世界中の億万長者がたどりつく「心」の授業』

心の悩みに向き合う方法がわかる本です。

自分でも認識できていない感情と向き合い、悩みから脱する方法が学べます。

億万長者がインドまで学びにくる内容だそうです!

参考記事:『世界中の億万長者がたどりつく「心」の授業』の要約まとめ:理想像の執着から自由になる

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まとめ:簡単なワークで安心がつくれる

・安心=”個人の主観に基づく、人との関係性や環境への信頼感覚”

 

・頭も体も「私は大丈夫だ」という状態に戻れると知っていることが大切

 

・バックスイッチ(背側迷走神経):1人でリラックス

 

・フロントスイッチ(腹側迷走神経):他者と心地よく過ごす

 

・バックスイッチで1人の時間を充実⇒フロントスイッチで人とつながる

 

・バックスイッチのワークー腎臓やお腹を手のひらで温める等

 

・フロントスイッチのワークー顔(特に目元まわり)を動かす等

難しそうな理論もとてもわかりやすい言葉で紹介されていて読みやすいです。

安心を自分でつくる、という発想がなかったので、日常的に安心のタネを育てたいと思いました。

 

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