『観察力の鍛え方』の要約まとめ:良い観察でインプットの質が上がる

『観察力の鍛え方』の要約まとめ:良い観察でインプットの質が上がる

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『観察力の鍛え方』は、良い観察とは何か?がわかる本。

ハウツー本ではなく、観察に対する考察の本というほうが近いです。

良い観察はものの見方に変化がある観察であり、問いが生まれるもの。観察力を鍛えることは、自分の常識や当たり前を相対化することと言えます。

★ 『観察力の鍛え方』 の要約ポイント★

 

・良い観察/悪い観察とは?

 

・見えないものまで観察する(感情と関係性)

認知バイアスやメタ認知など、ものの見方や思考の相対化に興味がある人におすすめですが、タイトルのような鍛え方を知りたいという人には向いていないかもしれません。

この記事では 『観察力の鍛え方』 の要約を紹介します。

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要約①:良い観察/悪い観察とは?

 

著者は、”「観察力」こそがドミノの一枚目”と表現しています。なぜなら、観察力があれば日頃のインプットの質が上がるからです。

同じものを見て素通りする人もいればインスピレーションを受ける人もいます。体験できることが同じでも、観察力の差があればそこから生まれるアウトプットはまったく違うものになります。

観察するだけなら誰でもできますが、良い観察と悪い観察をわけるものはなんでしょうか。

それは問いを生み出し仮説の更新が起こるかどうかです。

良い観察:仮説とのズレに気づき、問いが生まれ、仮説が更新される

 

悪い観察:ズレに気づかない=わかった状態になり、仮説の更新が止まる

 

良い観察を阻む代表的なものとして、認知バイアス(偏ったものの見方)があります。

探しものをしていたら目の前にあった、なんて経験はありませんか。「ここにはない」と思いこんでいると、目の前にあっても見つからないものです。

これが当たり前、こうあるべきだという思い込みに捉われていると、目の前で当てはまらない事象が起きていてもそれに気づくことができません。

悪い観察は、既存の認知がまったく更新されない、すでに知っていることを前提として観てしまう状態だ。良い観察は既存の認知に、揺さぶりをかけるものと言えそうである。

 

認知バイアスは脳が処理負荷を軽減するための機能なので避けることはできませんが、仮説として意識的にものの見方を設定することで認知バイアスに捉われない見方をすることができます。

メガネをかけていることをずっと意識し続けられないなら、新しいメガネをかけて世界を見てみようということですね。

 

仮説を持って観察すれば、仮説とのズレに気づきます。そのズレに対して問いが生まれ、更新された仮説でまた観察することにより、新しい問いが生まれる。そんなループが回るのが良い観察です。

要約②:見えないものまで観察する(感情と関係性)

 

見えないものの代表例として、感情と関係性があります。

感情はものの見方を変えてしまう強力なパワーがあります。同じ出来事でも、受け取る人の感情(イライラしている、喜んでいる、悲しんでいる等)によって受け止め方は全然違いますよね。

感情を理解するには、問いを投げかけることです。

(例)

怒り⇒「自分は何を大切に思っているのだろう」

 

不安⇒「何がわからないのだろう?どうしたらわかるのだろう?」

問いを投げかけることで、自分の感情と距離を取って観察することができます(メタ認知)。

 

どうせなら、ずっと幸せな感情を感じていたいと思いませんか。

しかし、一つひとつの感情はものの見方の視点であり、いろいろな感情を感じられるほうが視点が豊かということになります。

避けたほうがいいのは、一つの感情に浸って、ずっとその感情に支配されてしまうことだ。全ての物事に複数の解釈が可能なように、感情が一つに支配されているというのは、解釈が固定化されているということ。全ての感情は、ヒトが生き延びるために大切な感情で、全てを感じているほうがいい。

 

もうひとつ、見えないものの例として関係性が挙げられています。

スペインの哲学者、オルテガは「私とは、私と私の環境である」と言ったそうです。

 

関係性の集合体が”わたし”であり、職場の自分・家族といる自分・高校の同級生といる自分・趣味仲間といる自分…など、〇〇といる自分が集まって”わたし”を形成しています。

 

平野啓一郎さんの『本心』という小説には、亡くなった母親をVRでよみがえらせようとする話がでてきます。子どもが知っている母親の記憶をすべてインプットしても、自分の知っている母親にはなりません。子どもの自分が知らない母親の関係性を読み込ませることで母親らしさを獲得していきます。

 

わたしたちは物理的には独立した個体であり、他者が感じている感情を直接体験することはできません。しかし、存在が関係性と切り離せないおかげで、孤独ではないと言えそうです。

We are lonely, but not alone.

「我々は孤独だ。だが一人ではない」

我々の知覚は、肉体と脳に制限されている。だから、青色を見ても同じように青を感じているかどうかはわからない。お互いの心の中は、どこまでいってもわかりあうことはない。そういう意味で孤独だ。

同時に、我々を作り上げているのは、関係性だ。その関係の上に自分がいる。だから、一人じゃない。

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『観察力の鍛え方』 の次に読むなら?

 

『観察力の鍛え方』 とあわせて読みたい本を紹介します。

①『13歳からのアート思考』

 

『13歳からのアート思考』は、アート作品を通じて自分だけのものの見方・自分なりの答えをつくる思考が体験できます。

 

答えのないものから自分が感じたものを素直に表現する大切さがわかる本です。

参考記事:『13歳からのアート思考』の要約:自分だけの答えをつくる思考法とは?

 

②『感性のある人が習慣にしていること』

 

『感性のある人が習慣にしていること』の中で、感性=自分のものさし・自分の判断軸を意味しています。そして、感性のある人とは、”正解のないことに自分で答えを出せる人”のこと。

 

観察して細かい違いを知覚できるようになることは、感性を磨く近道です。

参考記事:『感性のある人が習慣にしていること』の要約まとめ:自分軸を磨く

 

★今回紹介した本★

 

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