『NOISE』の要約まとめ:判断のノイズを減らすには?【ダニエル・カーネマン】

『NOISE』の要約まとめ:判断のノイズを減らすには?【ダニエル・カーネマン】

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『NOISE』はノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンほか2人の大学教授の著作で、判断に含まれるノイズの存在と対策を解説した本です。

 

ダニエル・カーネマンの前作『ファスト&スロー』はバイアスやヒューリスティックス(思考のショートカット)がテーマでした。

 

バイアスは系統的なバラつきであり、ノイズはランダムなバラつきです。

 

偏りがないせいかノイズの影響は見逃されがち・過小評価されがちですが、

ノイズも判断のエラーとしてバイアスと同じくらい見逃せない問題です。

★『NOISE』の要約ポイント★

 

・ノイズは判断のランダムなバラつきであり、エラーの原因である

 

・ノイズが少ないのは開かれた思考ができる人

 

・ノイズをなくすには判断の独立性と情報コントロールが重要

判断をするのが仕事の経営者やマネジメント層はもちろん、

自分の判断の質を上げたいすべての人におすすめです。

この記事では『NOISE』の要約まとめを紹介します。

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要約①:ノイズは判断のランダムなバラつき

 

ノイズは判断のランダムな偏りであり、公平さや一貫性が求められる判断では大きな問題になります。

 

新しいアイディアや企画を考えるような多様性が歓迎されるケースでは、

ノイズによるバラつきはむしろ創造性の源泉です。

 

しかし、裁判や審査、人事評価や医師の診察など、

公平性・一貫性・判断の正しさが重視されるケースではノイズを減らす必要があります。

 

<ノイズが問題になる例:裁判>

1970年代のアメリカで、被告人の罪状よりもどの裁判官が担当するかで刑罰の重さが全然違うという問題が発覚しました。

 

たとえば、同じような罪を犯した2人の被告人について、厳しい裁判官に当たったほうは懲役15年に対し、甘めの裁判官に当たったほうは懲役30日でした。

 

<ノイズが問題になる例:保険料の見積もり>

保険料の設定では、営業マンについて50%以上の乖離がありました。

 

ある営業マンはAさんの保険料を月1万円と見積もるのに対し、別の営業マンが見積もると月5000円~1万5000円の幅があったのです。

もしあなたが被告人側や保険に加入する人だったとして、自分のやったことや健康上の理由よりもどの担当者にあたるかが重要だったら理不尽だと思いませんか?

 

アメリカの裁判官の事例では、その後ガイドラインが導入され、罪ごとの幅をガイドラインで定めることでバラつきは減ったそうです。

しかし、個人の事情を考慮しない=不公平という批判からガイドラインは撤廃され、またバラつきは大きくなってしまいました。ガイドラインの撤廃は75%の裁判官が支持したそうです。

 

ノイズを取り除くときは、その判断に誇りを持っている人や取り除く対策が機械的で感情的に受け入れられない人など、さまざまな反対勢力が現れます。

反対する人々は、自分の判断の公平さ・正しさに自信を持っているか、

ノイズの影響の大きさを過小評価していると言えるでしょう。

 

ノイズにはレベルノイズとパターンノイズがあり、パターンノイズはさらに安定して現れるものと一過性のもの(機会ノイズ)があります。

ノイズ

 ⇒レベルノイズ(厳しめ/甘め等)

 ⇒パターンノイズ

   ⇒安定したパターンノイズ(いつも現れる)

   ⇒機会ノイズ(脳の働きのバラつき、気分や天気など外的要因)

天気が悪いとか、疲れているとか、判断の対象とは全然関係ないことが判断に影響しています。

たとえば、お医者さんの月曜日の診断と金曜日の診断にはバラつきがあります。

それは、あなたはいつも同じ人間ではないということである。気分が変われば(そのことを自分で気づいているはずだ)、あなたの認知メカニズムのいくつかの性能が変化する(そのことを自分でははっきり意識していない)。複雑な判断を求められたときの気分は、あなたの問題の見方や到達する結論に影響をおよぼす。(中略)要するにあなたも私もノイズだらけなのだ。

 

”ノイズはたしかに存在し、自分が思っているほど自分の判断に一貫性がない”と認識することで、自分の判断に対する過信が防げます。

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要約②:ノイズが少ないのは開かれた思考ができる人

 

判断の質を高めたいなら、判断のノイズを少なくする必要があります。

判断のノイズが少ない人の特徴は次のとおりです。

・知的能力が高い

 

・開かれた認知スタイル

ただし、知的能力が高い人は自分の判断の正当性をもっともらしく説明する能力にも長けています。

 

特に答え合わせが難しい判断をする場合、過去の判断の経験がその人の自信となり、

『NOISE』で言うところの”リスペクト専門家”になる可能性も高いのです。

リスペクト専門家:判断の質ではなく、経験や権威から信用を得る

 

ノイズが少ない人のもう1つの特徴は、認知スタイル(思考の仕方)にあります。

<ノイズが少ない人の認知スタイル例>

 

・統計学的・批判的に物事を評価できるか

 

・ひっかけ問題に引っかからない熟考するクセがあるか

 

・自分の意見と違う意見を歓迎して、場合によっては意見を変えられるか など

自分の意見を距離を置いて眺められるメタ認知能力や、

違う意見を受け入れられる柔軟性が判断の質を向上させます。

 

”自分は判断ミスをする可能性がある”という前提で、自分の意見を熟考し他者のフィルターを通す態度が重要です。

みんなが大好きなのは、ゆるぎなく迷いのないリーダーだ。何が正しいかを直ちに見抜き、自分の判断に自信を持っているように見えるリーダーが大勢の信頼を獲得する。だが判断エラーを減らしたいのであれば、リーダーは(いやリーダーでなくてもだが)反対意見が正しく自分の判断がまちがいである可能性をいつでも認める用意のあることが望ましい。そのようなリーダーが決断力を発揮するのはプロセスの最後であって、最初ではないのだ。

 

要約③:ノイズをなくすには判断の独立性と情報コントロールが重要

ノイズをなくすには、判断にノイズが少ない人になる・集めるのが有効ですが、

仕組みで解決することもできます。

 

『NOISE』の中では”判断ハイジーン”と呼ばれます。

ハイジーンは”衛生”という意味であり、手洗いで多くの病気を防ぐようにノイズを予防する方法です。

 

科学捜査、医療現場、ビジネス上の判断(合併や採用面接)などのケースでノイズを予防するプロセスが紹介されています。

【ノイズの予防策】

 

・情報をコントロールする(情報の種類やタイミングを制限)

 

・ガイドラインを利用する

 

・媒介評価プロトコル(評価項目をリストアップ)

 

 など

 

ノイズの予防策に共通するのは、判断の独立性と情報コントロールです。

 

意識している・していないにかかわらず、人の判断は思わぬ影響を受けるため、

必要最小限の情報だけで判断します。

 

指紋分析官が指紋の一致/不一致を判断する際、事件の情報を知らせないようにします。

セカンドオピニオンを求める場合、最初の意見は伝えないのも情報コントロールです。

 

また、評価項目ごとに独立で評価し、他人と協議しないことで独立性を担保します。

独立性は群衆の知恵を活用するために必要不可欠な条件です。

群衆の知恵:個人が独立して予測した数値の平均を取ると正解に近くなる

 

媒介評価プロトコルでは、評価項目をリストアップするときはチームで合意し、

評価項目に沿って評価するときは各自独立して行います。

 

その後、各自の評価を持ち寄って議論をする、という方法です。

ノイズはどこから入り込むかわからないので、なるべく影響しそうな情報をコントロールすることで予防ができます。
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まとめ:判断の質を上げるにはノイズを予防しよう

・ノイズは判断のランダムな偏りであり、判断エラーの原因の1つ

 

・公平さや一貫性が求められる判断ではノイズを減らす必要がある

 

・自分が思っているほど自分の判断には一貫性がないと自覚する

 

・異なる意見も広く受け入れられる認知スタイルの人はノイズが少ない

 

・仕組みでノイズを減らすには情報のコントロールと独立性が重要

(判断に不要な情報は与えない/判断するときは1人で行う)

上下巻でボリュームがありますが、事例がおもしろいので楽しく読めました。

自分の判断に自信を持っている人にこそ読んでもらいたいです。

要約では一部しか紹介できていないので、ぜひ読んでみてくださいね!

 

★今回紹介した本★

 

★『NOISE』の前作『ファスト&スロー』★

 

★人の判断について理解が深まる本★

参考記事:『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』の要約まとめ:他人を動かすには?

参考記事:『予想どおりに不合理』の要約・感想:行動経済学のはじめの一歩に最適!

参考記事:『経済は感情で動く』の要約まとめ:合理的な判断は意外と難しい【行動経済学】

 

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