モラルライセンシングの意味と具体例!善悪で判断するとサボる人・欲望に負ける人になる?

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「がんばっていたはずなのに、なぜか突然サボりたくなってしまう」

「目標達成のための行動がなかなか続かない」

「急に羽目を外してしまって後悔・・・」

このような人はモラルライセンシングに陥っているかもしれません。

 

モラルライセンシングとは、

良いことをしたら少しくらい悪いことをしても良いと思ってしまう心理効果。

 

せっかく努力してきた行為を覆してしまいたくなる衝動で、

目標達成や自己実現の障害となります。

 

モラルライセンシングにハマらないためには、

モラルという善悪の視点で物事を判断しないことが重要です。

 

この記事では、

 

・モラルライセンシングの意味と具体例

 

・なぜモラルライセンシングが起こるのか

 

・モラルライセンシングの対処法

 

を紹介します。

 

★参考にした本★

『スタンフォードの自分を変える教室』 第4章 罪のライセンス

 

第4章以外にも、意志力について気づきが多い本でした。

実験結果もたくさん紹介されていて興味深いです。

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モラルライセンシングとは?

モラルライセンシングとは、

良いことをしたら少しくらい悪いことをしても良いと自分を甘やかしてしまうこと。

モラル(moral)       :道徳

ライセンシング(licensing) :許可する

『スタンフォードの自分を変える教室』で紹介されている実験で、

差別的な意見のアンケート調査で反対・反発を示した学生は、その後の心理実験でより差別的な判断を下していました。

アンケート調査で道徳的な回答をしたのだから、心理実験では少し差別的な判断でも良いだろうと考えたのです。

 

人間は完全に道徳的でありたいという強い欲求はなく、

良いことをすると、今度は自分の衝動に従っても良いと許可を出してしまう傾向があります。

 

モラルライセンシングと一貫性の法則

一貫性の法則とは、一度言ったことややったことと一貫性を保とうとする法則です。

 

一貫性の法則が働けば、心理実験でも差別には反対する態度を取るはず。

しかし、この実験ではモラルライセンシングによる行動をとった学生が多かったです。

 

個人の価値観や判断を下すテーマによって、

モラルライセンシングと一貫性の法則のどちらが勝つかは変わります。

モラルライセンシングの具体例

 

モラルライセンシングの例は身近にたくさんあります。

あなたにも思い当たることがあるかも?

 

【モラルライセンシングの具体例】

 

・お昼はヘルシーな食事にしたから、夜にデザートを食べてもいいや

 

・午前中は仕事が忙しかったから、午後はのんびりやろう

 

・昨日は3時間も勉強したから、今日は遊びに行ってもいいか

 

・道に迷っている人に親切にしたから、自分にごほうびでカバンを買おう

 

・フェアトレードや環境にやさしいと謳うお菓子を買ったら、いっぱい食べてしまう

 

など

 

客観的に見れば、前者は後者の行動の論理的根拠になっていません。

 

お昼にヘルシーなランチで抑えたカロリーよりも、夜のデザートのほうがカロリーは高いしダイエットには逆効果。

仕事や勉強をがんばったからといって、後でサボったらトータルの生産性は下がるかもしれない。

ちょっとした親切や社会的意義のある商品を買うことは、自分の衝動を正当化する理由にはなりません。

 

でも、そこに論理的根拠は必要ないのです。

 

自分を甘やかしたいという気持ちを正当化する理由を探しているだけ。

人間は本能や衝動に負けやすいんですね。

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モラルライセンシングはなぜ起こる?心理状態を解説

 

モラルライセンシングが起こるのは、

ある行為を道徳的に正しいことと認識すると、

やりたいことからやるべきこと=他人に押し付けられたことになってしまうからです。

 

人は他人に押し付けられると抵抗を感じてしまうもの。

その抵抗が自分を甘やかすごほうびになってしまうのです。

 

道徳的に良いこと = 罰

(甘いものを控える、運動する、勉強する、人を助けるなど)

 

道徳的に悪いこと = ごほうび

(暴飲暴食する、羽目を外す、サボる、マナーを守らないなど)

理性で考えると、夢や目標を目指す行動は罰ではないはず。

 

しかし、人間は限定合理性遅延による価値割引があるので、

長期的に得となることよりも目の前の欲望に惹かれてしまいます。

限定合理性    目の前に誘惑が表れると合理的な判断ができなくなる

 

遅延による価値割引:報酬を得るまでに待ち時間があるほど価値が割り引かれる

モラルライセンシングに陥らない対処法

モラルライセンシングに陥らないためには、2つのステップがあります。

1:モラルライセンシングを自覚する

 

2:善悪で判断しない/自分がやりたいことかで判断する

 

1:モラルライセンシングを自覚する

モラルライセンシングを避けるには、モラルライセンシングを自覚することから始まります。

何事も意識しないと改善できないですよね。

 

自覚する方法は、言い訳をしそうになったとき理にかなっているか考えてみます。

 

自分の都合の良いように解釈していないかな?

本当にその行動の理由になっているのかな?

 

モラルライセンシングは無意識にやっていることが多いので、

まずは自分の感情に意識的になりましょう。

 

2:善悪の判断ではなく、自分がやりたいことを確認

 

モラルライセンシングを自覚したら、

次は道徳的に正しいかどうかという善悪の判断をしないことです。

 

代わりに、自分がやりたいことかどうかを考えます。

 

やるべきことと考えるから、他人に押し付けられていると感じるのです。

判断基準を社会的な善悪ではなく、自分がやりたいからやっていると思い出しましょう。

 

たとえば、”甘いものを控える”の=道徳的に正しいわけではないですよね。

健康を維持するため、理想の体型になるためです。

 

なぜ”甘いものを控えよう”と思ったか?を自分に問いかけます。

 

その答えは”道徳的に正しいから”ではなく、

”自分がそうしたそうが良いと思うから”ですよね。

 

本来の目的を思い出すことで、

”これは自分のためにやっていることだった!”と再認識できます。

 

目標を常に思い浮かべることの大切さ

自分の目標は常に意識して脳に重要なことだと認識させるのが重要。

脳はくり返し接することを重要なことだと認識します。

 

年始に立てた目標をすぐ忘れてしまうのは、

毎日のように目につくところに書いていないからです。

 

特に写真などのビジュアルイメージで思い描く

脳がイメージしやすいです。

 

詳しくはこちらでも紹介しています。

【要約】神メンタルで思い通りの人生を手に入れる方法!未来の自分で生きる

 

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まとめ:本来の目的を思い出してモラルライセンシングに打ち勝つ

・モラルライセンシングは、良いことをしたら少しくらい悪いことをしてもよいと考えること

 

・モラルライセンシングの言い訳は論理的でないのにそれに気づかない

 

・道徳的に正しいことは他人に押し付けられた気持ちになる

 

・モラルライセンシングに対処するには自覚することと本来の目的を思い出すこと

モラルライセンシングがやっかいなのは、

論理的におかしいことに無自覚なところです。

 

まずはよく考えるとおかしな理屈で自分の行動を正当化していることに気づき、

道徳的に正しいことではなく、自分がやりたいことを選択していると認知し直します。

 

他人にやらされている感がモラルライセンシングを引き起こすのです。

 

わたしはわたしの目標のためにやっている!という意志力があれば、

モラルライセンシングが入り込む余地がなくなります。

 

★参考にした本★

やろうと思ったことがやり通せない、

意志力が弱くて欲望に負けてしまうと悩む人におすすめ。

 

モラルライセンシング以外にも、

意志力を下げてしまう罠や意志力を上げる方法が載っていました。

 

継続力がないと悩む人はこちらも参考にしてくださいね。

継続力がない理由と理想の未来を思い描いて短期的な欲求に勝つ方法をまとめています。

【たった1つ】継続力がない原因とは?続けられる人になって目標達成しよう!

 

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