『ものがわかるということ』の要約まとめ:変わる自分、わからないことを受け入れる

『ものがわかるということ』の要約まとめ:変わる自分、わからないことを受け入れる

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『ものがわかるということ』は「わかる」ことがどういうことなのかを通じて、心や脳の性質について考えられる本。


著者は解剖学者の養老孟司さんです。『バカの壁』など他の著作と重複するところもあるのですが、大事なことは何度読んでもいいと思えました。

★ 『ものがわかるということ』 の要約ポイント★

 

・ヒトの意識は「同じ」を創り出す

 

・学習とは身につけるもの

 

・世の中、意味のないものの方が多い

情報があふれる社会では、確固たる自分・変わらない自分を求めたくなります。でも、わたしは変わっていくものであり、そう考えるほうが肩の力を抜いて生きられるのかもしれません。

この記事では 『ものがわかるということ』 の要約を紹介します。

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要約①:ヒトの意識は「同じ」を創り出す

 

ヒトの意識は共通の了解事項を広げようとします。その代表的なものは記号であり、言語も記号です。

今は情報があふれていて、記号が幅を利かせている社会です。著者は脳化社会と呼んでいます。

脳化社会:記号が支配する社会、自分が変わっていく実感を持ちにくい社会

記号は時間が経っても不変なので、変わらないことが正常と錯覚してしまいます。

現実は千変万化して、私たち自身も同じ状態を二度と繰り返さない存在なのに、情報が優先する社会では、不変である記号のほうがリアリティを持ち、絶えず変化していく私たちのほうがリアリティを失っていくという現象が起こります。

先が見えないもの、変わるもの、わからないものを避け、「ああすれば、こうなる」とわかるものを好みます。

しかし、本来、自分は変わるもの。変わらない私は情報としての私です。

 

自分らしさや個性というと、自分の心にあると思いがちですが、心も共通性を持っているものです。個性は脳も含めた身体にあります。

私の個性は私だけの考え、私だけの感情、私だけの思いにある。ここに大きな誤解があります。心に個性はありません。他人に理解できないことを理解し、感じられないことを感じている人がいたら、それは病気です。私の考えを説明して、それがわかってもらえたら、それは私の考えだけじゃなくなるんです。だから心は共通です。

 

要約②:学習とは身につけるもの

 

学習はインプットとアウトプットを回すことです。アウトプットは話す・書く・やってみるなど筋肉の運動を伴うものだけであり、行動に影響が出ていなければ身についているとは言えません。

 

論語に”朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり”という言葉があります。

著者は、学問をすると自分の見方が変わる=前の自分が死ぬ(だから死んでも驚かない)と解釈しています。

 

学問をして身につくとは、自分の変化を伴うもの。だから、自分探しというのは無意味であり、自分は探すものではなく創るものです。

自分の本当にやりたいことは、変わらない自分を前提にしています。自分は変わっていくのだから、好きかどうかはやってみないとわかりません。

自分の責任で、自分の好みで、世の中が成り立っているわけじゃない。生まれてきたらもうそこには世の中があった。言い方を換えれば、私たちは全員、世の中に遅刻してきています。世の中を生きていくということは、その中に巻き込まれていくことです。だったら、うまく巻き込まれていくしかありません。

”世の中に遅刻してきて”という表現がおもしろいですよね。自分の好きなものがあって世の中があるのではなく、世の中に巻き込まれながら新しい自分を創っていくのです。

要約③:世の中、意味のないものの方が多い

 

人間の無意識の領域は95%とも言われています。世の中のものがすべて「ああすればこうなる」とわかるものではなく、むしろ意味のないものの方が多いです。

「わかっていない」「誤解している」というのは、誤解ではない「正解」があるという前提に立っているからです。人は変わるのだから、正解なんてあると思わないほうがいい。大事なのはその誤解をどう受け入れるかです。はっきり言うと、誤解は誤解のままで、気づくまで放っておくしかありません。

言葉や記号で共有できるのが当たり前になると、わからない、わかってもらえないのが不安になります。でも、世の中わからないし意味のないものばかりだと思えば、わからなくても不安になる必要がありません。

思いどおりにならないことが寛容の始まりです。違う言語、違う文化など、多様な場所に身を置くことで、わからないことが当然という感覚を取り戻しましょう。

 

なんでもわからなければ気が済まない社会で被害を被るのは子どもたちです。

子どもが唯一持っているものは何も決まっていない、かけがえのない未来だけ。早く大人になるように、わかるようにすることで子どもの持っている価値を失くさせてしまうでしょう。

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『ものがわかるということ』 の次に読むなら?おすすめの本3選

 

『ものがわかるということ』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『バカの壁』


言わずと知れた、養老孟司さんのベストセラー。シリーズ660万部、平成で1番売れた新書だそうです。

話が通じない相手との間にある壁とは何か?がいろいろな角度から考えている本です。

Audibleの読み放題なので、30日間の無料お試しで読むことができます。

参考記事:【Amazon Audibleの無料体験はかんたん】12万冊以上の本が聞き放題で効率的に読書できる

②『反応しない練習』

 

『反応しない練習』は、不安、嫉妬、悩みなどネガティブな感情の仏教的対処法を教えてくれます。

自分の心をどう見つめればよいかがわかり、すっきりする本です。

 

変わるわたしを受け入れるのは、禅的な発想に近いと感じました。心を重視しすぎず、身体の感覚を取り戻す大切さがわかります。

参考記事:『反応しない練習』の要約まとめ:悩みの原因は心の反応である【ブッダの合理的解決策】

 

★今回紹介した本★


 

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