『頭のいい人が話す前に考えていること』の要約まとめ:頭の良さは他人が決める

『頭のいい人が話す前に考えていること』の要約まとめ:頭の良さは他人が決める

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『頭のいい人が話す前に考えていること』は、コンサルタントの著者が「ちゃんと考える」の中身を言語化している本。


頭のいい人が話す前に何をどうちゃんと考えているか、思考の質を高めて知性と信頼を獲得するための方法がわかります。

本書には7つの黄金法則と5つの思考法が載っていますが、その中から3つのポイントを紹介します。

★ 『頭のいい人が話す前に考えていること』 の要約ポイント★

 

・頭のよさは他人が決める

 

・根拠が薄いと話が浅くなる

 

・言葉の定義を掘り下げる

「ちゃんと考えてから話せ」と言われたことがある人や、部下や後輩に「ちゃんと考えて」とつい言ってしまう人におすすめです。

この記事では 『頭のいい人が話す前に考えていること』 の要約を紹介します。

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要約①:頭のよさは他人が決める

 

頭のよい人とはどんな人でしょうか?それは周りから「頭がよい」と認識される人です。

自分だけが頭のよいことを知っていても、周りに伝わっていなければ意味がありません。

だから、自分が理解されるよう努力する責任があります。

頭のよさは他人が決めるという前提に立ち、「他者がどのように思うか」を意識することこそ、知的で慕われる人が持つマインドの根本であり、思考の質を高めるために最も大切なことなのです。

頭のよさ=IQ(知能指数)を思い浮かべるかもしれませんが、IQよりもSQが重要です。

SQ:他者との関係において高い知性を発揮する能力

よく「論理的思考が重要である」と言われるのは、相手に理解されるには論理的である必要があるからです。論理的だからこそ、立場や価値観が違う他人でも考えを共有できます。

”頭のよさは他人が決める”というのは、社会的動物である私たち人間が、結果的に自分らしく生きるために必要不可欠な考え方なのです。

昨今は、自分らしく生きる、自分軸で生きるというメッセージの本がたくさんあり、著者もその考え自体は否定していません。しかし、自分らしく生きるためにいったん相手の立場に立って信頼を獲得するほうが、結果的に自分のやりたいことを他人を巻き込んでできるようになります。

だから、自分らしく生きるためにも、頭のよさは他人が決めるという前提で理解される努力が必要です。

要約②:根拠が薄いと話が浅くなる

 

「この人の話は浅いな」と感じるときと「この人の話は深いな」と感じるとき、何が違うのでしょうか。話が浅くなる理由の1つは根拠が薄いことです。

 

自分の周りの数人の話だけで結論づけてしまったり、真偽の怪しい情報を鵜呑みにしてしまったりすると、話が浅く聞こえます。また、著名人や肩書など権威を借りて「〇〇がこう言っていた」と語る人も自分の意見がないように見えてしまうでしょう。

根拠が薄いままに話す前に、自分の意見にバイアス(先入観)がかかっていないか確認しましょう。

<確証バイアス>

自分の都合の良い情報ばかり集めて、都合の悪い情報は無視する

「あの人は〇〇な人だ」と思ったら、〇〇に当てはまる情報ばかり目に入るようになります。

たとえば、「あの人は忘れっぽい人だ」と一度思ったら、その人が何かを忘れた場面ばかりを記憶し、忘れずに覚えていた場面には注意を向けません。より一層、「あの人は忘れっぽい人だ」という考えが強化されてしまいます。

根拠の薄い人の話が浅く思われるのは「それって、自分に都合のいい情報を集めただけでしょ?」「それはあなたの思い込みでしょ?」と思われるからです。

本人は意見を言っているつもりでも、受け手にとっては直感でものを言っているだけ。つまり、感想の域を出ていないのです。

自分の意見は確証バイアスに陥ってないか、話す前に立ち止まって考えましょう。

 

<後知恵バイアス>

結果を知ったから判断しているのに、結果を知る前から予測していたように考えてしまう

もう一つ気を付けたいバイアスが後知恵バイアスです。「あのプロジェクトは失敗すると思っていた」、「あの人は出世すると思っていた」など、後からもっともらしいストーリーを話している人は、たしかに話が浅いと感じます。

 

確証バイアスも後知恵バイアスも、賢いふりの典型です。本当に賢い人は、賢いふりをして自分の承認欲求を満たそうとするのではなく、他者の承認欲求を満たす側に回ります。

 

バイアスに陥らず、根拠が薄いまま話すのを避けるために、次の2つのポイントがあります。

・自分の意見と真逆の意見も調べる

 

・統計データを調べる(site:.go.jp 、site:.ac.jp

あえて自分と真逆の意見を知ることで、本当に自分の意見が正しいのか一段深く考えることができます。また、インターネット検索をする際、検索語のあとにsite:.go.jp やsite:.ac.jpを指定することで、信頼度の高い政府機関や研究機関の情報にアクセスすることができます。

要約③:言葉の定義を掘り下げる

 

意味をちゃんと理解しないまま言葉を使うのも、話が浅くなる理由です。ちゃんと考えている人は、言葉の定義に敏感であり、相手の受け取り方まで考えて言葉を選びます。

頭のいい人は「この言葉を使ったら相手がどのような意味にとらえるか」まで想像して言葉を選び、定義が曖昧な言葉は使わないか、言葉の定義をはっきりさせることから始めます。

 

たとえば、本書では”管理”という言葉の意味について下記の手順で考えていきます。

「〇〇管理」と名のつく行為を自由に思いつく限り挙げる

(予算管理、人事管理、品質管理、スケジュール管理など)

すべての「〇〇管理」に当てはまる管理の意味を考える

品質管理の管理には、”一定の水準に保つ”という意味が当てはまるかもしれませんが、スケジュール管理の管理には当てはまるでしょうか。このように、どのような〇〇管理にも当てはまる意味を考えることで、管理という言葉の本質に近づいていきます。

ちなみに、狭義の管理の意味は”統制(コントロール)”であり、マネジメントも含めた管理の意味はPDCAサイクルを回すことです。

言葉に敏感であることは、言葉の定義を明確にすることであり、それにより、見ている世界をより鮮明にはっきりと映し出すことができます。

”なんとなく考えている”ことを”ちゃんと考える”に転化するには、言葉の定義を明確にし、思考の解像度を上げる必要があるのです。

 

また、言語化の質を高める型が紹介されているので、それに当てはめて言葉の定義を考えてみるのもおもしろいです。

言語化の質を高める型:〇〇ではなく、△△である。

良い〇〇/悪い〇〇をそれぞれ考え、型を使って再定義します。たとえば、スターバックスは「単にコーヒーを飲む場所ではなく、自宅と職場の間になる贅沢な気分を味わってもらう場所である」とコーヒーショップを再定義しました。

日頃から使っている言葉の定義を改めて考えてみることで、思考の質を高める練習になります。

その他にも、ちゃんと考えるための法則や思考法が載っているので、気になった方はぜひ読んでみてくださいね!
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『頭のいい人が話す前に考えていること』 の次に読むなら?

 

『頭のいい人が話す前に考えていること』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『ロジカル・プレゼンテーション』

論理思考力・仮説検証力・会議設計力・資料作成力がストーリーに沿って理解できます。

通らない・伝わらないのは伝え方が悪いからであり、相手に理解されるためには論理的であることが必要です。

参考記事:『ロジカル・プレゼンテーション』の要約まとめ:提案を通すための考え方と伝え方

 

②『言語化力』

言語化することで人生の向き合い方が変わる、言葉のパワーを感じられる本です。

重要なのは、自分の言葉になっていること。

自分のスタンスを決めて、そのスタンスと照らし合わせて出てきた自分の感情を深く考えることで、オリジナリティのある言葉が紡ぎだされます。

あなたの目指す未来をあなた自身があなたの言葉で形にできたなら、あなたの人生はもう変わり始めている。

参考記事:『言語化力』の要約まとめ:言葉で世界の捉え方を変える

③『絶対達成する人は「言葉の戦闘力」にこだわる』

 

リーダーはいかに言葉を大切にすべきかがわかる本。

言葉の定義を正しく理解して使うことで、言葉に責任が生まれて戦闘力を持つようになります。

あいまいなまま使う言葉ではあいまいなことしか伝わりません。

参考記事:『絶対達成する人は「言葉の戦闘力」にこだわる』の要約:言葉の定義を正しく理解しているか?

 

★今回紹介した本★


 

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