『残酷すぎる人間法則』の要約まとめ:人生で本当に重要なものは他者との関係

『残酷すぎる人間法則』の要約まとめ:人生で本当に重要なものは他者との関係

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『残酷すぎる人間法則』は、見た目の印象・友情・愛情・孤立など人間関係の法則がわかる本。


人間関係に関する実験や逸話がたくさん載っていて、単なるハウツー本というだけでなく読み物としても楽しめます。

★ 『残酷すぎる人間法則』 の要約ポイント★

 

・見た目で判断しがちだからこそ、2度目のチャンスを与える

 

・人の心は読めないほうがうまくいく

 

・必要なときにそばにいてくれるのが友人

人間関係に正確さや厳密さを持ち込まないほうがうまくいく。そして、人間関係には時間というコストをかける価値があるものだと感じました。

この記事では 『残酷すぎる人間法則』 の要約を紹介します。

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要約①:見た目で判断しがちだからこそ、2度目のチャンスを与える

 

”人は見た目で判断できる”という格言は本当でしょうか?

 

犯罪プロファイリングの精度は3%以下、人間は意味のないところに意味を見出す傾向があります。意味があると思えたほうが、自分がコントロールできている安心感があるからです。

人を分析する際の真の難題は、対象となる相手ではなく、自分にある。たしかに、他者の行動を解読するのは難しい。だが、私たちがめったに気づかず、また、けっして取り組もうとしない隠れた問題は、自分たちの脳がしばしば悪さをするということだ。

人のことがわかるわけがないのに、わたしたちは人の心を読むのが得意だと思ってしまいます。

 

一番強く記憶に残るのが第一印象です。確証バイアスがあるので、第一印象のイメージはなかなか覆りません。

確証バイアス

⇒自分の意見に一致するデータばかり見つけてしまう

一致するデータは「ほら、やっぱり」/一致しないデータは例外

 

世の中には、非常に優れた自伝的記憶(HSAM)を持つ人々がいます。

HSAMの人は一度体験したことをビデオのように正確に再生することができるのです。記憶力が素晴らしいとも言えますが、忘れるのが苦手とも言えます。

完璧な記憶力があるのはうらやましく感じますが、実際にはそれが故の苦悩があるそうです。記憶に新たな解釈を加えることができないので、自分に都合がいいように正当化したり責任転嫁ができません。

HSAMは100人ほどしか見つかっていないそうですが、結婚している人はとても少ないそうです。良好な人間関係を築くには、適度に忘れっぽいことは重要なのですね。

HSAMでない人も、第一印象についてはHSAMの人と同じくらい記憶に刻まれています。

 

第一印象に抗う方法は次のとおりです。

・説明責任を果たす

なぜそう思ったのかを説明できるようにすると即断を防げます。

 

・判断する前に距離を取る

一歩下がって一般的な観点から判断することをイメージすると精度が上がります。

 

・反対の立場から考えてみる

あえて印象と一致しなかったものを考慮するようにします。

明日から使えるポイントとしては、第一印象の重要性を意識して自分の第一印象を良くすること、そして、第一印象が悪かった人にも2度目のチャンスを与えることです。

 

第一印象の精度は最大で70%と言われています。つまり、少なくても30%は間違っているのです。それを頭に入れて第一印象に抗ってみると、第一印象が覆って素晴らしい友人が増えるかもしれません。

要約②:人の心は読めないほうがうまくいく

 

次に、人の嘘は見抜けるのでしょうか?

大人は5回に1回、大学生は会話の3分の1で嘘をついているそうです。母親には一番嘘をつき、配偶者に嘘をつく数は少ないが、最も大きな嘘をついていて、そして1日200回は嘘をつかれているのだとか。

嘘を見破る精度は54%で、コイントスよりほんの少し当たるくらいの確率です。

嘘を見破る能力は当てにならないので、嘘をつかれたくなければ真実を話してもらう確率を上げることしかありません。

 

真実を話してほしければ親切にすることです。人は丁寧に扱われると話しやすくなります。

 

また、嘘をつく余裕をなくすことも有効です。

オープンクエスチョンでいっぱい考えさせると、辻褄を合わせる必要があるので嘘をつくのが難しくなります。脳の認知的負荷を増やすと、嘘を見破る精度は54%⇒71%まで上がるそうです。

 

なぜ人間は進化の過程で嘘を見破る能力を身につけなかったのでしょうか。それは、人の心が読めないほうが人間関係はうまくいくからです。

世界を正確に見ることだけが、私たちの目標ではない。たしかに良い判断をするためには、確実な情報が欲しくなる。しかし、物事があまり好ましくない状況でも(あるいはそういう状況でこそ)、晴れやかな気持ちで、意欲や自信を失わずにいたい。それには絶妙なバランスが必要になる。真実は痛みを伴うからだ。

要約③:必要なときにそばにいてくれるのが友人

友情については、頼れる友人は存在するのか?を検証しています。

そもそも友情とはなんでしょうか。多くの文化に共通する友情の特徴は助け合いでした。

研究対象となった社会の93%で、最も多く合意が見られた友情の特質は「助け合い」で、逆のほぼすべての社会でタブー視されているのは、友情において「点数をつける」ことだった。

友人と交流する時間が増えると約1300万円の年収増加に匹敵し、健康にも貢献します。孤独は1日15本のたばこくらい健康に悪いそうです。

 

友情は助け合いであるとすると、どうして進化の過程で利他主義を求めるようになったのでしょうか。損得勘定を抜きにして友情を育むのは、自己拡張理論で説明ができます。

自己拡張理論:人は自己の概念を拡張子、親しい人を自己に内包する

つまり、友人と自分の境界があいまいになることで、利他的な友情が成立します。

 

自己拡張理論を踏まえた「共感」、「親密さ」、「友人」の定義は次のとおりです。

・共感

自己と他者のあいだの境界線があいまいになること

 

・親密さ

あなたの「自己」のイメージのなかに、他者を内包すること

 

・友人

もう1人の自分。あなたの一部

 

友人をつくるためにはコストをかけることです。

軽い友人をつくるには60時間、本格的な友人は100時間、親友には200時間以上のコストが必要。また、弱さをみせるというコストの取り方もあります。

世界は利己的で、競争の激しい場所かもしれないが、あなたと私がそうなる必要はない。あなたは「行動」によって私を助けられるかもしれないし、そうではないかもしれないが、私はただ取引上の利益を求めているわけではなく、何よりも、人生の重荷を背負ううえで助けてくれる「もう一人の自分」を求めているのだ。

友情の質は、必要なときにそばにいてくれるかが基準になります。どのくらい助ける力があるか、取引ができるかではありません。そう思うと、人生で重要なことは人間関係というのもうなづけます。

その他、愛情や人間は1人で生きていけるのかというテーマが載っています。

興味がある方はぜひ読んでみてくださいね!

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『残酷すぎる人間法則』 の次に読むなら?おすすめの本3選

 

『残酷すぎる人間法則』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『幸福の資本論』

 

幸福の条件を自由/自己実現/共同体=絆と定義し、

その3つに対応した資本に基づいて幸せになる戦略を立てようという本。

 

自分はどの資本を持っていて、どの資本を増やせばよいか?が見直せます。

参考記事:『幸福の資本論』の要約まとめ:3つの資本を増やして幸せになる戦略がわかる

②『Think Again』

 

思考柔軟性(メンタル・フレキシビリティ)の重要性がわかる本です。

思考柔軟性:既存の考えを新たな視点から見つめ直すこと

謙虚さを持って自分を疑うことで、思いこみから逃れられます。

参考記事:『Think Again』の要約まとめ:思考柔軟性(メンタル・フレキシビリティ)を上げるには?

③『トーキング・トゥ・ストレンジャーズ』

 

どうして他人を誤解してしまうのか、をいろいろな事件・事例から考察した本。

自分の判断を過信しない、慎重さ・謙虚さが大切です。

ビジネス書やハウツー本というよりは読み物として、とてもおもしろかったです。

参考記事:『トーキング・トゥ・ストレンジャーズ』の要約まとめ:なぜ他人を誤解してしまうのか?

 

★今回紹介した本★


 

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