『幸福の資本論』の要約まとめ:3つの資本を増やして幸せになる戦略がわかる

『幸福の資本論』の要約まとめ:3つの資本を増やして幸せになる戦略がわかる

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『幸福の資本論』は、幸福の条件を自由/自己実現/共同体=絆と定義し、

その3つに対応した資本に基づいて幸せになる戦略を立てようという本。

 

まず日本に生まれた時点でラッキーです。

資本のうち2つを持っていれば、そこそこ幸せになれます。

 

「幸せになりたいな~」、「将来が不安だ…」と感じている人が、

具体的に自分の人生戦略を考え直すきっかけを与えてくれます。

★『幸福の資本論』の要約ポイント★

 

・幸福の土台の3つの資本:金融資産/人的資本/社会資本

 

・お金は自由のために必要だが幸せになる効果は限定的

 

・老後不安には人的資本を最大化する

 

・強いつながりは最小限、弱いつながりは広く持つ

内容は『ライフシフト』と重複する部分がありますが、

日本の現状を踏まえていて個人的には日本版『ライフシフト』と思っています。

参考記事:【LIFE SHIFT(ライフシフト)の要約】人生100年時代のマルチステージの生き方とは?

参考記事:ライフシフト2の要約:人生100年時代の行動戦略を自分でデザインしよう

 

この記事では『幸福の資本論』の要約まとめを紹介します。

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要約①:幸福の土台の3つの資本

 

幸福は人によって千差万別ですが、多くの人に当てはまるであろう自由/自己実現/共同体=絆を幸福の条件と設定しています。

 

それぞれに対応した3つの資本があります。

・自由   ⇒金融資産(お金)

 

・自己実現 ⇒人的資本(労働力、スキル)

 

・共同体=絆⇒社会資本(家族、友人)

金融資産だけ資本ではなく資産なのは、

多くの人にとって投資運用結果である資産が自由に直結するからです。

(資本は”富を生み出すちから”を意味します)

 

金融資産/人的資本/社会資本は幸せの土台(インフラストラクチャー)であり、

どんな人も幸せになるためには整えておくべき領域です。

 

しかし、3つ揃っていないとすべて貧困層かというとそうではなく、

どの資本を持っているかによって8つの人生パターンがあります。

 

資本のあり/なし(2パターン)の3乗=2×2×2=8パターンです。

(超充/リア充/旦那/金持ち/退職者/ソロ充/プア充/貧困)

 

お金持ち~普通~貧困くらいの解像度でしか見ていなかったので、どの資本が充実していてどの資本が足りないかという観点は新鮮でした。

 

どのくらい幸せか?は

・3つの資本をどのくらい持っているか(インプット)

・3つの資本からどのくらい幸せを得られるか(変換効率)

によります。

 

変換効率は人の価値観次第ですが、インプットの資本が0ならアウトプットも0です。

(人との強いつながりがあったほうが幸福は感じやすい一方、強いつながりは幸福度が下げるという人もいます)。

自分の3つの資本はどうなっているか考えてみましょう。
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要約②:お金で幸せになる効果は限定的

 

金融資産はそれだけで幸せになるのは限界がありますが、

幸せの条件である自由を得るには必要不可欠なものです。

 

日本のような豊かな社会に生まれたのはラッキーであり、

勤勉と倹約だけで誰でも金融資産が一定レベルまで到達します。

 

共働きで質素な生活が再現性の高い、誰でも取れる戦略です。

ただし時間はかかります。

流行りのFIRE(経済的自立&早期リタイア)を目指すなら、

副業などで収入をアップさせる必要があります。

 

お金で幸せになるのは限界があり、

年収800万円程度でそれ以上収入が増えても幸福はほとんど増えません。

共働きなら年収1500万円ほどです)

限界効用の逓減:良いことも悪いこともいずれ慣れてしまうこと

月収20万円が30万円になったらとてもうれしいけど、

月収100万円が110万円になっても大して変わらないということ。

 

お金以外にも当てはまります。

アイスのひと口目はおいしいけど最後のほうは甘くて飽きてくる、など。

 

逆にいえば、年収800万円まではどんどん収入を増やすのが幸せになる確率が高い方法です。

要約③:老後不安には人的資本を最大化する

 

人的資本は労働力やスキルなどを指します。

これからは人的資本を増やすことを意識しないと富を得ることはできません。

 

なぜなら、知識社会化/グローバル化/リベラル化が急速に進んで、

報酬を得られる仕事のレベルがどんどん上がっているからです。

 

単純作業はコンピューターや機械が代替し、人間は知的生産を求められます。

 

グローバルに知的生産の質が高い人を集めた組織が勝ち残るため、

知的生産に関係ないこと(人種、宗教、性別など)を加味する企業は

競争力が低下して淘汰されます。

 

結果として、差別がないリベラル(自由)な方向に進んでいます。

知識社会で世界中の人材と比べられる中で、

乏しい人的資本では経済的自由を手に入れるだけの富を生み出せません。

 

そして、長寿化が進めば進むほど、

金融資産の利回りだけでリタイア後の生活を送るのも難しいです。

 

老後の経済不安を解消するシンプルな方法があります。

老後を短くする、つまり人的資本を投資して収入を得る期間を長くすることです。

 

「歳を取っても働き続けるなんて嫌だ」と思いますよね。

 

歳を取ってもやりたくなるくらい好きなことを仕事にしましょう、

というのが『幸福の資本論』の提案です。

 

好きなことに人的資本のすべてを投入する。

 

人的資本から得られるのは富だけではありません。自己実現も得られます。

富と自己実現を得られるくらい好きなことに人的資本を集中投資させるのが最適な戦略です。

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要約④:強いつながりは最小限、弱いつながりは広く

 

社会資本は、家族や友人、コミュニティなどを指します。

 

社会資本は幸福を生む反面、トラブルも引き起こすので、

知り合いの数が多ければいいというものではありません。

 

人間関係が原因の悩みは多いですよね。

 

幸福感を与えてくれるくらい感情を動かすからこそ、

悩みのタネにもなり得ます。

 

社会資本にはグラデーションがあり、強いつながりもあれば弱いつながりもあります。

・愛情空間(家族、パートナー)

 

・友情空間(友だち)

 

・貨幣空間(経済でつながった見知らぬ人)

愛情空間と友情空間にはお金を持ち込むと嫌がられます。

好意を金銭的価値に換算しているように感じるからです。

(たとえば恋人からプレゼントを現金で渡されたら嫌ですよね)

 

社会規範:愛情、倫理、道徳、正義など

 

市場規範:お金

社会のため、誰かのためという社会規範に則った行動が金銭で測られると、

人間関係を壊したりやる気をそがれたりします。

 

⇓社会規範と市場規範を混ぜない、は『予想どおりに不合理』にくわしく解説されています。

参考記事:『予想どおりに不合理』の要約・感想:行動経済学のはじめの一歩に最適!

 

⇓何がお金で買えるのか?という問題は、マイケル・サンデル教授の本がおもしろかったです。

参考記事:『それをお金で買いますか』の要約と感想:市場化で失われるものは何?

 

貨幣空間は知り合いの知り合いや、買い物をするお店の店主など、

社会で生きていくうえでつながっている存在です。

 

ある集団と別の集団を橋渡しする弱いつながりから有益な情報がもたらされる場合があります。

弱いつながりを持っておくことは人生のリスクヘッジです。

 

幸福になる戦略としては、強いつながり(家族、友人など)は最小限、弱いつながりを広く持っておきます。

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『幸福の資本論』のオーディオブック

 

『幸福の資本論』は耳で聴けるオーディオブックがあります。

 

『幸福の資本論』は聞き放題対象外ですが、

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『幸福の資本論』の次に読むなら?おすすめ本3選

 

『幸福の資本論』とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『新版お金持ちになる黄金の羽根の拾い方』

 

同じ著者の本です。マイクロ法人を使った節税、個人の資産防衛策がわかります。

会社員の給料から税金や社会保険料で、30%も取られてしまうなんて衝撃です。

 

現在会社員で、金融資産を守る方法を知りたい人におすすめ!

金融リテラシーがないって怖いな、と感じました。

参考記事:【要約】新版お金持ちになる黄金の羽根の拾い方!マイクロ法人が経済的な最適解

 

②『ライフシフト』&『ライフシフト2』

 

 

人生100年時代の生き方がわかる本です。

 

『ライフシフト』が基本的な人生戦略、

『ライフシフト2』が年代や職業など様々なケースによる実践編になっています。

 

まずは『ライフシフト』を読むのがおすすめ!

『幸福の資本論』と合わせて読めば理解が深まります。

参考記事:【LIFE SHIFT(ライフシフト)の要約】人生100年時代のマルチステージの生き方とは?

参考記事:ライフシフト2の要約:人生100年時代の行動戦略を自分でデザインしよう

 

③『サイコロジーオブマネー』

 

お金とつきあうマインドがわかる本です。自分の感情と行動をコントロールし、長期・安定的に資産形成するための心構えを知ることができます。

 

お金・投資の本をよく読む人には既知の内容が多いかもしれませんが、

紹介される事例が示唆深くて読みものとしても面白かったです。

参考記事:『サイコロジー・オブ・マネー』の要約:お金持ちになるには感情のコントロールが大切

 

まとめ:3つの資本のバランスを点検しよう

・幸福の土台の3つの資本:金融資産/人的資本/社会資本

 

・幸福は、3つの資本とどのくらい資本から効率的に幸せを引き出せるかで決まる

 

・金融資産は自由になるために必要だが、幸せを感じるには限界がある

 

・人的資本に集中投資して働ける期間が長くなれば老後不安は解消する

 

・長く働くことを覚悟して好きなことで働こう

 

・強いつながりは幸福ももたらすがトラブルももたらす

 

・強いつながりは最小限、弱いつながりを広く持っておく

最貧困女子やマイルドヤンキーの考察、やりがい搾取、ダイエットでの自己実現など、

おもしろい話がたくさん詰まっていました。

 

結論は『ライフシフト』とほとんど同じですが、

具体例やエピソードからも視野が広がります。

わたしはすごくストレートな表現が好きでした。

現実を直視させてくれます。

 

★今回紹介した本★

 

 

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