自分の小さな箱から脱出する方法の要約まとめ!自己欺瞞を克服して人間関係を改善

『自分の小さな「箱」から脱出する方法』は、

人間関係の悩みの原因は自己欺瞞(=箱)であるという本です。

 

自己欺瞞(じこぎまん)とは自分を偽ること、自分を正当化すること。

 

自己欺瞞によって他人が歪んで見えることで、

人間関係のあらゆる問題を引き起こします。

 

 

GoogleやAppleなど大企業の研修でも使われるようなビジネス書。

 

著者はマネージメント・トレーニングを行う研究機関、

アービンジャー・インスティチュートです。

 

箱の中にいる人が組織にいると、

どんどん感染して組織の生産性やチームワークをなくしていきます。

 

箱から脱出する方法を知っておくことは、

望む結果を得たり、生産性が高くて働きやすいチームを作ったりするのに重要です。

 

この本では、『自分の小さな「箱」から脱出する方法』の要約を紹介します。

 

会社だけでなく、家庭でも活かせます。

人間関係で悩みを抱えている人におすすめの本です。

 

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箱とは自己欺瞞・自己正当化のこと

 

タイトルにもある箱とは、自己欺瞞・自己正当化を指します。

 

自分を特別視して、他人をやっかい者や単なるモノと見ることで、

世界が自分に都合の良いように歪んで見えてしまうのです。

 

箱の中=自分は特別、他人はやっかいな者

 

箱の外=自分も他人も同じ人間

 

なぜ他人に対する見方が重要かというと、

人は相手が自分をどう見ているかを敏感に感じ取れるからです。

 

行動に気持ちがこもっていない人は思い当たりませんか?

 

心では全然思っていないのに、

その場しのぎの反省や謝罪をしたことはありませんか?

 

心がこもっていない対応は相手に伝わってしまいます。

 

他人だと分かるのに、

自分のことだと気づけないのがやっかいなところです。

 

表面上は同じ行動だとしても、受け取られ方が全然違うのは、

その後ろにある気持ち・態度が表れているから。

 

だから、見方が変わらないまま人間関係の表面的なテクニックを使っても

人間関係の問題は解決しないのです。

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箱に入るきっかけは自分への裏切り

 

人が箱に入るきっかけは自分への裏切りです。

 

人に何かしてあげたいという気持ちが沸き起こったときに、

その気持ちに背く選択をすると、やらない選択を正当化してしまうのです。

 

自分への裏切り=自分が他人のためにすべきだと思ったことをやらない

 

自分への裏切りの例

たとえば、定時に同僚が忙しそうな状況に気づいたとします。

 

「自分も残業して手伝ったほうがいいかな?」と頭をよぎったけれど、

声をかけそびれたり、あるいは、めんどくさくなったりして帰ったとします。

 

すると、そこから手伝わなかった自分を正当化して自己欺瞞が生まれます。

きっと自分が手伝わなくてもすぐ終わるだろう。

残業になるのは同僚の進捗管理が甘いからだ。

 

そういえば、今日は用事があったんだった。

最近なんだか疲れてたし、今日はゆっくり休んだほうがいいな。

 

自分が手伝わない理由、同僚が1人でやるべき理由が自然と出てきて、

むしろ残業の状況になる同僚の能力が低いようにさえ感じるかもしれません。

 

そう思い始めるのは、自分への裏切りをした後です。

 

実際の出来事は何も変わっていないのに、

自分の見方がどんどん偏ってしまうのが恐ろしい・・・

 

手伝えたのに手伝わなかった罪悪感があると、

別に今日やらなくてもいい用事を思い出したり、

なんだか疲れがたまっているような気になってくるのです。

 

他にも、電車で老人に席を譲らなかったとき、

席に座りたいとは限らないよね。わたしのほうが疲れてるし・・・

通勤するわけじゃないんだから混雑時間を避ければいいのに。

 

家事を任せきりのとき、

自分の仕事のほうが稼ぎが良くて重要な仕事だから仕方ない。

むしろ家事をすすんでやるのが当然だ。

 

これでは人間関係がうまくいくわけないですよね。

 

この考えを根底に持ったまま、

”いつも笑顔でいよう”や”感謝の言葉を言おう”などの行動をしても意味がありません。

 

さらに恐ろしいことに、自分への裏切りが常習化すると、

他人に何かしてあげたいという気持ちさえ起こらなくなります。

箱の中にいる人は相手も箱に入れてしまう

箱=自己欺瞞の問題が組織にとって重要なのは、

箱の中にいる人がいると、相手も箱の中に入れてしまうということです。

 

たとえば、”自分は優秀な上司である”という自己正当化イメージを持った上司がいます。

その箱の中から部下を見ると、優秀でない部分が目につくようになるでしょう。

 

なぜなら、部下は優秀でないほうが自分の優秀さを感じられるからです。

 

 

”わたし(上司)は優秀であなた(部下)は優秀ではない”という価値観を持ち、

ミスを目ざとく見つけてくる上司の元で部下はどう行動するでしょうか。

 

モチベーションが下がり、上司を疎ましく思い、

実際に優秀ではない行動を取ります。

 

そしてそれがさらに上司の自己正当化イメージを強化してしまうのです。

 

ところで、上司の望む結果は何でしょう。部下を優秀でなくさせることでしょうか。

きっと、仕事上の成果を上げることでしょう。

 

しかし、自己正当化イメージにとらわれて箱に入っていると、

本来得たい結果よりも自己正当化イメージを守るほうに気を取られてしまいます。

 

もし、部下がモチベーションを下げずに優秀な成果を上げてきたら、

ちゃんと部下の成果を認めてあげられるでしょうか。

 

自己正当化イメージが脅かされたと感じるのではないでしょうか。

 

自己正当化イメージを守るために、

優秀でない部下が必要不可欠な存在になってしまうのです。

 

本では、非難しあってお互いの感情に背き続ける状態を共謀と表現しています。

 

共依存とも近い気がします。

 

非難されるような行動だから非難していると思っていても、

非難したいから非難されるような行動を誘発しているかもしれません。

 

門限を破る息子と注意する母親の話

本の中では、門限を破る息子と門限を守らせたい母親のケースで説明されています。

 

門限を守ってほしいはずなのに、

実際に門限を守ったら苦々しく皮肉を言ってしまう母親。

 

人間の嫌なところをズバッと突かれます。ぜひ読んでみてください。

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箱から脱出する方法は?

 

箱から脱出するために大切なことは2つあります。

・箱から出た人間関係を持って、箱の存在に気づく

・自分を裏切らない

 

箱から出た人間関係を持って箱の存在に気づく

自己正当化イメージで自分を守る必要がない、自然体で尊重し合える人間関係を持ちます。

 

箱に入っているか・出ているかは二者択一ではなく、

Aさんに対しては箱に入っていても、Bさんに対しては箱から出ていることがあり得ます。

 

Bさんとの関係があれば、Aさんとの関係の違和感に気づき、

「自分が間違っているかもしれない」と疑問を持つチャンスができます。

 

箱の存在に気づいて、自分が箱に入っていないかと疑うことが第一歩!

メタ認知ですね。

 

自分を改善するには、自分を俯瞰して客観視することが重要です。

 

自分を裏切らない

箱に入ってしまうきっかけを減らしましょう。

具体的には、自分を裏切らないことです。

 

他人に何かすべきだと思ったら、できる限りその気持ちを尊重しましょう。

ただ、他人のために行動ばかりして自分が損するのでは?と思いませんか。

 

たしかに、すべきと感じたことを全部行動に移すのは無理があります。

でも、人間関係で大切なのは行動ではなく、相手をどう思っているかです。

 

実際に行動する時間や余力がなくても、

自分を正当化せずにできないことを認めて相手を労うことはできます。

 

イヤイヤ手伝うよりも、誠実に断るほうが良い場合もあるでしょう。

 

自己正当化イメージを保ち続けるために他人を非難し続けるほうがハードワーク。

見方を変えることはそんなにエネルギーがかかりません。

 

個人的な感想:人間関係の原因自分論

 

自分の見方が人間関係の悩みの原因、というのは、

人間関係における原因自分論だと感じました。

 

原因自分論とは、原因は自分にあるとする考え方です。

 

自分をただ責めればいいということではなく、

原因が自分にあるとすれば、自分が変わることで状況も変えられると思えます。

原因他人論で生きていると、”他人が悪い”で思考停止です。

 

まずは自己防衛を解いて、相手にも自己防衛の必要がないと示すこと。

これが人間関係の秘訣だと感じました。

 

そして、うっかり箱に入ってしまうことは誰にでも起こり得ます。

この本を読んだ後でさえ、きっと箱に入りそうになることもあるでしょう。

 

だから、トラブルや人間関係の衝突・モヤモヤがあったときには、

「自分は今都合よく世界を見ていないか?」

 

「自分を正当化するために自分にウソをついていないか?」

と自問自答しようと思いました。

まとめ:自分の小さな箱から脱出しよう!

・箱とは自己欺瞞、自己を正当化すること

 

・人は相手が自分をどう思っているかを感じ取る

 

・自分への裏切りをすると、裏切りを正当化するために箱に入ってしまう

 

・箱に入っている人がいると相手も箱に入れてしまう(共謀)

 

・箱から脱出する方法は箱を認識することと自分を裏切らないこと

 

・自分が先に変わることで相手も変わる

物語形式で会話中心の本なので、とても読みやすいです。

子どもにも読ませたい本に加わりました。

 

特に家事分担でもめている共働き世帯の心に刺さるはず。

本の中で紹介されている『夜泣きの赤ちゃん、どっちが起きるか問題』は必見です。

(わたしの心にはグサグサ刺さりました)

 

★今回紹介した本★

 

★続編もあります★

 

⇓こちらはより易しく解説されています。