『ジョブ理論』はイノベーションを起こすための理論を説明した本。
運任せでなく、片付けたいジョブという視点で見ればイノベーションを理論的に起こすことができます。
イノベーションのために問うべき質問は”「どんな”ジョブ(用事、仕事)”を片付けたくて、あなたはそのプロダクトを”雇用”するのか?」”です。
★ 『ジョブ理論』 の要約ポイント★
・ジョブ理論とは?
・ジョブ理論の例(ミルクシェイクを買う理由)
・ジョブに完璧に合致した体験をつくる
もしかしたら不本意に選んでいるものもあるかも?
この記事では 『ジョブ理論』 の要約を紹介します。
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目次
要約①:ジョブ理論とは?
ジョブ理論とは、片付けたいジョブは何か?という視点で人がモノやサービスを購入する理由を解明する考え方です。
ジョブはそれを購入(雇用)することで片付けたいこと、進歩を指します。
ジョブ=”ある特定の状況で人が遂げようとする進歩”
ジョブは状況に影響されるので、状況とセットで定義されます。進歩といっても機能面だけでなく、社会的(人からどう思われるか)・感情的(自分がどう感じるか)側面も重要です。
ジョブを把握しないままにイノベーションを起こそうと考えると、見当違いの努力をする可能性が高まります。たとえば、プロダクトの質をコツコツ改善することが、顧客の得たい進歩につながっているかわかりません。
ビッグデータで相関関係を把握しようとしても、そこには誰が何を買ったか?は表れますが、なぜ買ったか?は表れません。状況にひもづいた、顧客の心理的ストーリーを詳細に把握することがイノベーションにつながります。
要約②:ジョブ理論の例(ミルクシェイクを買う理由)
ジョブ理論の例として、ミルクシェイクの例が紹介されていました。
ジョブ理論に基づいて、どんなジョブを片付けたくてミルクシェイクを購入しているか?を調べます。
すると、朝の通勤客にミルクシェイクがよく売れていることがわかりました。
実際の購入者に「どんなジョブを~?」と聞いても答えにくいので、「ミルクシェイクではなかったら他に何を買うつもりか?」と質問をしたそうです。
朝の通勤客がミルクシェイクで片付けているジョブ
⇒朝の車通勤の間、目を覚まさせて時間をつぶしたい
ミルクシェイクは凍っているので一気にはなくならず、車の運転中に手を汚さないで飲みやすい。そのような特徴が上記のジョブにぴったりでした。
この場合、競合はバナナ、ベーグル、栄養バー、スムージーなどです。そのような競合よりも、ミルクシェイクは一番ジョブを満たすのに適していたので、朝の通勤客によく売れていました。
このケースでのさらなる進歩は、濃厚にしてもっと長い時間をかけて飲めるようにする、トッピングを充実させるなどが考えられます。
一方、夕方の親子連れにもミルクシェイクが売れていることもわかりました。
夕方の親子連れがミルクシェイクで片付けているジョブ
⇒いつも「ノー」と言っている小さい子どもに「イエス」と言ってあげたい
ご飯の前にスナック菓子は食べさせてはいけない、でもミルクシェイクなら「イエス」と言ってあげられる。
この場合、競合はおもちゃ屋さんに寄ること、家に帰ってから遊んであげることなどです。
このケースでのさらなる進歩は、半分のサイズにして親の罪悪感をさらに軽くしてあげることかもしれません。朝の通勤客用の改善(濃厚にする、トッピングを充実させる)は、逆に夕方の親子連れのジョブを満たすためには余計な改善ともいえます。
同じミルクシェイクが売れていても、そのミルクシェイクを雇用する理由は全然違うでしょう。ジョブを理解することで、もっと雇用されるように改善できます。
ミルクシェイクが最高の解決策と判断された結果は同じでも、そこに至る基準はまったくちがっている。(中略)”ひとつですべてを満たす”万能の解決策は結果的に何ひとつ満たさないのだ。
要約③:ジョブに完璧に合致した体験をつくる
ジョブを見つけるには、進歩を求めて悩む顧客のストーリーをとらえます。
ジョブに完璧に合致した体験がモノやサービスを雇用する理由であり、プロダクトの概要書(レジュメ)になります。
雇用する瞬間は2つあり、それぞれで優れた体験を提供することが重要です。
・ビッグ・ハイア=商品を買う瞬間
・リトル・ハイア=商品を使う瞬間
ジョブを特定し、購入時・使用時の優れた体験をデザインし、ジョブを中心に置いたプロセスをつくることで、他社にマネできない競争優位性になります。
たとえば、小学生くらいの女の子向けのアメリカンガールドールは、母娘のつながりと自己肯定感を体験として提供しています。アメリカンガールドールを通じて片付けたいジョブは、アイデンティティやバックグラウンドを確認して母と娘で女性の生き方を会話することです。
人形を連れていけるレストランがあったり、人形の修理や装飾ができるサービスや人形と同じ格好になれる商品が売られていたりします。
アメリカンガールドールは1万円以上する人形です。しかし、人形にまつわる体験が、ジョブを中心に設計されているので根強い人気があります。
⇓どれだけ体験をデザインしているかがわかる記事があったので参考にどうぞ
参考(外部リンク):全米の少女たちの憧れ!「アメリカンガール」NY旗艦店の「究極の顧客体験」とは?【前編】 – Hint Clip (kyodoprinting.co.jp)
『ジョブ理論』の後半では、ジョブを中心に置いた組織づくりにも触れられています。
新規事業を企画する方、このままの商品改善でいいのかな?と疑問に思う方、マーケティング力を上げたい方におすすめの1冊でした。
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『ジョブ理論』 の次に読むなら?おすすめの本3選
『ジョブ理論』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『付加価値のつくりかた』
価値はお客様が決めるものであり、お客様のニーズを明確に・完全に・認識のズレなく理解することが重要です。
お客様のニーズがないものを付加価値と勘違いしてしまうのは売り手中心の視点で考えるから。
価値はお客様が決める以上、買い手中心の発想から始めます。
売り手中心:どうすれば売れるのか?
買い手中心:なぜお客様は買うのか?
参考記事:『付加価値のつくりかた』の要約まとめ:価値はお客様が決めるもの
②『PRESUASION(プリスエージョン)』
PRESUASIONとは、persuasion(説得)の接頭辞perをpre(前)にもじった造語です。
説得の前に何に注意を向けているかが、その後の判断に大きく影響します。
顧客の心理状態を把握して注意をコントロールする大切さがわかります。
参考記事:『PRESUASION(プリスエージョン)』の要約まとめ:説得の下準備が大切
③『価格の心理学』
『価格の心理学』は、心理学を活用した価格戦略がわかる本。
価格をどのように見せるかでビジネスの成功が左右されると言っても過言ではありません。
ストーリー仕立てで価格設定の奥深さが学べます。
参考記事:『価格の心理学』の要約まとめ:顧客の心理によって価格の感じ方は変わる
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