『価格の心理学』の要約まとめ:顧客の心理によって価格の感じ方は変わる

『価格の心理学』の要約まとめ:顧客の心理によって価格の感じ方は変わる

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『価格の心理学』は、心理学を活用した価格戦略がわかる本。

価格をどのように見せるかでビジネスの成功が左右されると言っても過言ではありません。

 

起業や副業を考えている人におすすめです。

特に価格は第一印象が極めて重要なので、なんとなくで値段を決めると失敗してしまうかも。

まずは価格戦略について学ぼう!

★『価格の心理学』の要約ポイント★

 

・どこで何と比較させるかで価格は変わる

 

・顧客の支払許容限度額(WTP)を聞き出す

 

・価格に関する心理効果を知る:非対称の優位性/アンカリング効果

ストーリー仕立てでわかりやすく、理論をどう応用するか、実際の事例なども豊富です。

この記事では『価格の心理学』の要約を紹介します。

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要約①:どこで何と比較させるかで価格は変わる

 

価格戦略が重要なのは、価格が相対的・主観的なものだからです。

どこで何と比較させるかで「高い」と感じるか、「安い」と感じるかが変わります。

 

『価格の心理学』では、新ドリンクのチョコレートポット(チョコレートが溶けだす紅茶)を価格戦略でどう販売するかが描かれます。

 

チョコレートポットをティーパックやインスタントコーヒーの棚に並べたときと、カフェのドリンクコーナーに並べたときでは、価格の感じ方が変わります。

インスタントコーヒー 100g 350円

 

紅茶のティーパック 80個入り 250円

 

チョコレートポット 6個入り 390円

1杯あたりの値段で考えると、チョコレートポットがとても割高に感じます。

 

カプチーノ 320円

 

アメリカン 280円

 

バニラフラペチーノ 490円

 

チョコレートポット 400円

カフェメニューに並べると、甘いものが飲みたいときの選択肢として、

十分妥当な選択肢に感じませんか?

 

喉の渇きを潤す価値の対価なら、顧客が支払う金額はたかが知れています。

水でも喉は潤せるわけですから・・・

 

しかし、自分へのちょっとしたご褒美やカフェで友人と話す楽しいひととき等の価値を認知してもらえれば、高い価格設定も可能になるのです。

 

高い価格設定をするには、最重点価値を把握します。

最重点価値:最も高価格を設定できる価値

 

どんな商品やサービスも突き詰めれば次の4つの価値に収れんします。

楽しさ、苦しさの回避、時間、お金

自分の扱う商品やサービスがどんな価値を提供するか洗い出してみます。

その中で最重点価値を見つけましょう。

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要約②:顧客の支払許容限度額(WTP)を聞き出す

 

商品をどんなターゲットを狙って販売するかには、支払許容限度額(WTP)が重要です。

支払許容限度額(Willingness-To-Pay):

価格に対する感度、商品に対して抵抗なく支払う価格

WTPによってターゲットをセグメント(区切り)に分け、どのセグメントを狙うのかを明確にします。

 

WTPを知るにはアンケートが有効です。

 

しかし、「この商品にいくら払いますか?」という直球のアンケートでは本当のWTPを知ることはできません。

「安いほうがうれしい」という意識が働きますし、実際の購買行動を自分自身でも正確に予想できるとは限らないからです。

顧客は、実際に商品を目の前にしたときの態度を自覚しているわけではなく、その態度を正直に話すわけでもない。

 

正確にWTPを知る工夫として、具体的なシーンを想像させてから質問することが挙げられます。

 

1000円あるとします。それで紅茶を買ってきてほしいと頼んだら、どこに行きますか?

ーたぶんスターバックス

そこでいくら払うと思いますか?

ー200円ぐらいかな?

 

自分が紅茶を買いに行く様子を想像させてから、いくら払うかを質問します。

 

また、自分のお金ではなく、他人のお金で買ってくるというのもポイント。

自分のお金だと支払いに抵抗感がうまれますが、他人のお金ではより客観的に商品の価値を考えられます。

 

差別化できる要素があるなら、付加価値を付けて価格差別を行うのも有効です。

Aさん:WTPが100円

Bさん:WTPが300円

 

100円で販売⇒100円×2つ=200円

300円で販売⇒300円×1つ=300円

100円と300円の商品を用意⇒100円+300円=400円

Aさんに合わせた価格設定では、Bさんにとっては値下げしていることになります。

Aさん用とBさん用に違う商品を用意することで、機会損失を防ぎます。

価格差別の代表例は映画の学生割です。

一般的にお金が少ない学生には安い料金で提供します。

 

優遇ではなく、合理的な判断なんですね。

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要約③:価格に関する心理効果を知る

 

『価格の心理学』では価格に関する心理効果がたくさん載っていました。

その中から2つ紹介します。

非対称の優位性

それぞれにメリットのあるAとBの商品について、Bに明らかに劣っている第3の商品C(おとり)を投入するとB商品が選ばれる確率が高くなります。

A:品質が◎、価格が△、X社製

 

B:品質が〇、価格が〇、Y社製

 

C:品質が△、価格が〇、Y社製

AとBで迷っている顧客にCを差し出すと、BとCが単純比較しやすいのでBが選ばれる確率が高くなります。

本来はAとBの比較にCは関係ないはずですが、

単純比較しやすいものに意識がいってしまうんですね。

 

アンカリング効果

アンカリング効果とは、最初に見た価格が基準になることを指します。

アンカー=いかりです。

 

最初に300円の価格を見ると、その後に800円の価格を高いと感じてしまいます。

逆に最初に2000円の価格を見ると、同じ800円でも高いと感じないかもしれません。

 

また、今までの経験から覚えている同じような商品の価格帯も影響を与えます。

およそ500~1000円の価格帯イメージを持っている人が300円の価格を見ると、

品質が不安になり、価格帯に収まっているほうが安心して変えるのです。

類似商品がない新しい商品の場合は、

価格帯のイメージがないので第一印象が重要ですね。

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『価格の心理学』の次に読むなら?おすすめの3冊を紹介

 

『価格の心理学』とあわせて読みたい3冊を紹介します。

 

①『経済は感情で動く』

 

人間が感じる価値は相対的であり、周りの状況や選択肢の見せられ方で変わります。

価値を認識するには、人の感情を理解することが必要です。

 

つい人に話したくなるクイズや事例がたくさん載っています!

参考記事:『経済は感情で動く』の要約まとめ:合理的な判断は意外と難しい【行動経済学】

②『影響力の武器』

 

営業や経営者の必読書ともいわれるくらい、鉄板のビジネス書。

影響力の6つの武器を使って、相手からYESを引き出します。

詐欺に遭わない・騙されないための知識としても知っておく価値あり!

参考記事:『影響力の武器』の要約まとめ:人が動かされる理由がわかる【第三版の内容を紹介】

 

③『営業の魔法』

 

人がものを買うときの心理や営業のマインドセットがわかります。

Amazonでは800以上のレビューが付いて、★は4.5以上。

営業の基本がわかる本として有名です。

参考記事:『営業の魔法』の要約まとめ:営業の仕事の基本と会話術がわかる【営業マン必読】

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まとめ:価格戦略のヒミツがわかります!

・価格が相対的・主観的なもの。何と比較するかで印象が変わる

 

・最重点価値を提供すれば高価格帯で勝負できる

 

・突き詰めれば本質的な価値は4つ(楽しさ、苦しさの回避、時間、お金)

 

・WTP(支払い許容限度額)によってターゲットを決める

 

・WTP(支払い許容限度額)は顧客自身も正確に把握していない

 

・価格に関する心理効果:非対称の優位性/アンカリング効果

読んでから商品の広告を見ると価格戦略がわかって楽しいです。

商品企画や自分で価格設定する人におすすめ!

 

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