『バナナの魅力を100文字で伝えてください』は伝わる構造と伝わる技術がわかる本。
著者は企画した本が累計1000万部超のベストセラー編集者です。
伝わるには、伝わるという構造を理解して伝わる技術を知り、実践するのが重要です。とても読みやすく、例も多いので気軽に読めてすぐ使ってみたくなります。
自分の伝えたいことが伝わらないと感じている人に特におすすめです。
★ 『バナナの魅力を100文字で伝えてください』 の要約ポイント★
・伝えるより伝わることが大事
・伝わるは7階建て構造
・伝わる技術
比較の法則／フリオチの法則／ファクトとメンタルの法則／名前をつける
この記事では 『バナナの魅力を100文字で伝えてください』 の要約を紹介します。
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目次
要約①：伝えるより伝わることが大事
”伝える”は自分目線の言葉、”伝わる”は相手目線の言葉です。
どんな伝え方でもとりあえず伝えることはできますが、伝わったかは別問題。伝わらなければ存在を認識してもらえません。
「伝えたから相手がわかってくれるはず」は通用しません。相手に伝わるように伝える必要があります。
伝わるためには、伝え方の量と質、どちらも重要です。
伝え方の量は何度も伝える、伝わるまで伝えます。何度も触れるものには好意や関心を持ちやすくなるというザイアンスの法則があります。
ザイアンスの法則（単純接触効果）：何度も接触すると関心を持ちやすくなる
人間は忘れる生き物なので、「一度言ったら伝わっているはず」と思わないほうが良いでしょう。
伝わるのは難しい前提でいれば、相手がわかっていないことを責める気持ちも薄れるのではないでしょうか。
要約②：伝わるは7階建て構造
伝え方の質を高めるには、まず伝わる構造を理解しましょう。
伝わる構造は7階建て構造になっています。
・ゴール設定：伝える目的を明確にする
・納得感：相手が「理解できる」と思える
・相手ベース：伝わらないのは伝え方が悪いから
・見える化：相手の頭の中にイメージが浮かぶ
・聞く力：相手のニーズを知る、話を聞いてくれると思ってもらう
・親近感：嫌いな人の話は正しくても入ってこない
・信頼感：何を伝えるかより誰が伝えるか
伝えた後にどうなっていれば良いかを描き、相手の納得感が得られるように伝えます。伝わらなかったときは相手が悪いのではなく、伝え方を工夫しましょう。
自分と相手の頭の中に浮かぶイメージが同じか、同じ景色が見えているか確認しながら伝えます。
自分の話をしっかり聞いてくれる人、関心を持ってくれる人はそれだけで好感度が上がりますし、相手のニーズを把握することもできます。
そして、誰が言っているかは情報の信ぴょう性に直結します。
要約③：伝わる技術
本書で紹介されている伝わる技術のなかから、特に印象に残ったものを紹介します。
比較の法則／フリオチの法則／ファクトとメンタルの法則／名前をつける
比較の法則
なにかと比較することで、伝えたいことの価値が明確になります。ランキングや前年比などが典型例です。
〇〇ランキング第1位！、前年比20%アップと言われれば、単に「よく売れている」と言われるよりも伝わります。
また、ダメなところを伝えて良いところを引き立たせるという比較の使い方もあります。
「形は悪いけど味はとても良い」などと言われると、ダメなところを隠さない誠実さも伝わって余計に魅力的に感じるのではないでしょうか。
フリオチの法則
フリオチとは、ふり幅を大きくすることです。ふり幅が大きいと意外性が生まれます。
たとえば「息子が東大に入学した」よりも「偏差値35だった息子が塾に通わずに東大に入学した」のほうが興味を引きますよね。
ダイエットや美容商品で使われるビフォーアフターもフリオチの法則の典型例です。
アフターだけ見せられてもそれがどれだけすごいのかピンと来ませんが、「こんな状態からこうなった」というビフォーがあるとアフターのすごさが引き立ちます。
ファクトとメンタルの法則
ファクト（事実）とメンタル（感情）を分けて考えるのも伝わる技術の1つ。
ファクトとメンタルのどちらを伝えたいのか？を誤ると、コミュニケーションのすれ違いが起きます。
奥さんが「～で悩んでいる」というメンタルを伝えたくてご主人に相談したとき、「それは～というように解決すればいいよ」とファクトで返すと、奥さんはモヤモヤするでしょう。
聞き手のときは、相手がメンタルを伝えたいのか／ファクトを伝えたいのかを考えた応答をします。
商品やサービスの魅力的なコピーには、ファクトとメンタルのどちらも入っていることが多いです。
たとえば「お、値段以上ニトリ」はコスパが良いという事実と商品を見つけたときの感情が入っています。
名前をつける
名前をつけることで認識しやすく、整理しやすくなります。
たとえば”名もなき家事”は、通常の家事には入りにくい細々した家事に名前をつけたものです。
名前をつけたから認識される問題や現象がありますよね。
仕事で活用するなら、次のような例が挙げられます。
（例）
・会食→おいしいものを食べて仲良くなる会
・ミーティング→～の未来を語る時間
何の目的で行うかが名前に表れていて、参加者もそのつもりで来てくれるでしょう。
この記事で紹介したのはほんの一部で、他にも数字の法則や言いかえなどいろいろなコツが載っています。興味が出た人はぜひ読んでみてくださいね。
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『バナナの魅力を100文字で伝えてください』 の次に読むなら？
『バナナの魅力を100文字で伝えてください』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『パン屋ではおにぎりを売れ』
『バナナの魅力を100文字で伝えてください』と同じ著者の本。こちらの本も伝わる技術を駆使して描いたそうです。
考えを広げる・深めるためのヒントが、実践しやすい形でまとまっています。アイディアを見つける楽しいヒントがわかります。
参考記事：『パン屋ではおにぎりを売れ』の要約まとめ：考えを広げる＆深める思考法がわかる
②『伝え方が9割』
人の心に響く強い言葉を作るヒントがわかる本。
ギャップをつくる、カラダの反応を描写して赤裸々にする、繰り返して印象を強めるなど、
誰でも使える簡単な方法が紹介されています。
参考記事：『伝え方が9割』を要約！強い言葉を作る5つの方法【センスではなく技術】
③『一番伝わる説明の順番』
自分主導（説明やプレゼン）と相手主導（質問に答える）での説明の型がわかります。
何を先に話すとわかりやすいか、を整理できる本です。
相手にまず地図を渡す、相手の聞きたいことから話す等、マイルストーンに近い内容で話す順番の型が学べます。
参考記事：『一番伝わる説明の順番』の要約：相手が聞きたい順番で話そう【プレゼン・報連相】
★今回紹介した本★
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