21Lessonsの要約&目次紹介!21世紀の課題と瞑想で自分を観察する意味【感想】

21Lessonsの要約&目次紹介!21世紀の課題と瞑想で自分を観察する意味【感想】

『21Lessons 21世紀の人類のための21の思考』は、

歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリさんの著作です。

 

 

ユヴァル・ノア・ハラリさんといえば、

『サピエンス全史』や『ホモデウス』でご存じの方も多いのではないでしょうか。

 

どちらも世界的なベストセラーで、世界で累計2000万部も売れているそうです。

 

『サピエンス全史』も『ホモデウス』も簡単な本ではないのに、

こんなに売れているとは驚きです。

 

 

21Lessonsは『サピエンス全史』、『ホモデウス』と重複する部分もありますが、

現代とはどういう時代で人類はどういう課題に直面しているのかがテーマ。

 

ザックリと要約すると・・・

・自由主義という物語がいま信じられなくなっている

 

・ITとバイオテクノロジーで人間がハックされようとしている

 

・物語を求めず、現実をただ観察する

という内容です。

※広範囲なテーマを扱っているので、乱暴な要約になっているかもしれません。

 

この記事では、21Lessonsの要約と目次紹介、心に残ったポイントを紹介します。

 

要約には表れないエピソードや考察もとても面白く、

世界の歴史や宗教の勉強にもなる本でした。

 

21Lessonsの要約

 

21Lessonsは現代・今に焦点を当てた本です。

 

人類の過去がテーマの『サピエンス全史』、遠い未来がテーマの『ホモデウス』と

関連がありますが、21Lessonsだけでも楽しめます。

『サピエンス全史』:虚構の物語を作り信じる能力で人類は地球を支配した過去

 

『21Lessons』  :現代の人類が直面する課題

 

『ホモデウス』  :アルゴリズムが支配する未来

『サピエンス全史』と『ホモデウス』は物語風でしたが、

21Lessonsは講義のような語り口です。

 

対話を意識して書いたそうですよ。

 

21Lessonsをざっくり要約すると、下記のとおりです。

・自由主義という物語がいま信じられなくなっている

 

・ITとバイオテクノロジーで人間がハックされようとしている

 

・物語を求めず、現実をただ観察する

1つずつ紹介します。

 

自由主義という物語がいま信じられなくなっている

20世紀にはファシズム/共産主義/自由主義の3つの物語の選択肢があり、

最終的に自由主義が選ばれたかに見えました。

 

しかし、自由主義が強いるあらゆるレベルの自由に幻滅する人々が増え、

新しい物語が必要とされています。

 

経済的な自由貿易はしたいけど、移民が来るのはイヤ!

という選択はできないということですね。

 

ITとバイオテクノロジーで人間がハックされようとしている

ITとバイオテクノロジーの進歩で生活が便利になる、

と単純に喜べる人は少ないかもしれません。

 

「雇用が奪われるかも」、「知らないうちに誘導されるのでは?」

という漠然とした不安は大なり小なり感じたことがあるのではないでしょうか。

 

かといって、ITやバイオテクノロジーのおかげで救われる命があるなら、

進歩を止めるのが良いわけではないでしょう。

(遺伝子操作など、どこまで倫理的に許容できるかという問題はありますが…)

 

人間の気分や感情は生体反応に過ぎないので、

バイオテクノロジーが発展すれば私たちの気持ちさえもコントロール可能かもしれません。

 

自分の気持ちが勝手に変えられてしまったら、

それが自分の本当の気持ちではないと

どうやって気づけるのでしょうか?

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物語を求めず、現実をただ観察する

人類が直面する課題に対する解決策は、

自分が何者かとただ知ろうと観察する、自分の心の安定を保つことです。

 

著者は瞑想を取り入れているそうです。

 

情報過多の世界では、隙あらば都合の良い物語が入り込んできます。

 

IT技術、ナショナリズムや特定のイデオロギーに支配されないよう、

自分で自分をコントロールする力が必要なのです。

 

21Lessonsの目次紹介

 

21Lessonsを読もうか迷っている人のために、目次を紹介します。

21Lessonsのタイトル通り、21の章立てです。

Ⅰ:テクノロジー面の難題

1:幻滅/2:雇用/3:自由/4:平等

 

Ⅱ:政治面の難題

5:コミュニティ/6:文明/7:ナショナリズム/8:宗教/9:移民

 

Ⅲ:絶望と希望

10:テロ/11:戦争/12:謙虚さ/13:神/14:世俗主義

 

Ⅳ:真実

15:無知/16:正義/17:ポスト・トゥルース/18:SF

 

Ⅴ:レジリエンス

19:教育/20:意味/21:瞑想

目次を見ても、内容がパッと浮かびにくいですよね。

それぞれでどのようなテーマが扱われているか紹介します。

 

Ⅰ:テクノロジー面の難題のテーマ

テクノロジー面の難題は、

ITとバイオテクノロジーの発展が人類にどのような影響を及ぼすか

がテーマです。

 

AIに雇用が奪われる、というのは他の本でもよく扱われますが、

単に雇用が奪われるだけでなく、人間の存在意義が奪われかねないのです。

 

AIよりどこも優れた面が見いだせず、仕事もない。

 

ただベーシックインカムが支給されている状態で、

どんな幸せを見出していけばよいでしょうか。

 

また、バイオテクノロジーの発展により、

自分が意識していない生体反応もデータとして収集できてしまいます。

 

「自分で選んで購入した」と思っていても、

それは日頃の行動パターンや興味関心のデータから

自然と買わされているだけかもしれません。

 

Googleの広告やAmazonのレコメンド機能が

もっと強化されたイメージでしょうか。

 

自分の意志はなんだろう?本当の自由意志なんて発揮できるのか?

と疑問に思ってしまいます。

 

アルゴリズムやデータを制御する超少数が特権階級となり、

大多数を支配する未来・・・というのは『ホモデウス』の内容に近いです。

 

Ⅱ:政治面の難題

政治面の課題では、グローバルな問題はナショナリズムで解決できないこと、

グローバルな協力体制を整えるのが難しい要因が解説されています。

 

地球温暖化は一国ががんばったところで、

隣国が絶えず温室効果ガスを出していたら解決しません。

 

ある国で金融危機が起きれば、それは世界経済全体に波及します。

 

それにもかかわらず、

国や宗教、文化の対立がグローバルな協力体制を阻んでいるのです。

Ⅲ:絶望と希望

宗教や政治的な信条を絶対的に信頼しているままでは、

自分の無知や間違いを認める謙虚さに欠いてしまいます。

 

21世紀ではもはや戦争はコスパが悪い行為ですが、

人間はときに愚かな行為をする恐れもあります。

 

真実を重視する世俗主義が希望ではないか、という内容です。

 

ここまでが主に現代の課題の部分であり、

次から徐々にどうやって課題を解決するかというテーマに移っていきます。

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Ⅳ:真実

現代の世界は複雑すぎるのですが、

情報だけはたくさんあるのでなぜか知った気になってしまいます。

 

自分が無知であると知り、

人間がかんたんに分かりやすい物語に飛びついてしまう種だと知っておきましょう。

 

虚構を作り出すことで人間は同じ信念のもとに協力してきましたが、

真実よりも支配・力を求めていては人類の危機に立ち向かえないのです。

 

虚構を生み出して信じる能力があったから地球で一番支配的な動物になれた、

というのは『サピエンス全史』の内容と重複します。

 

Ⅴ:レジリエンス

新しい時代をどう生きるかという内容です。

 

古い物語が適応できなくなった時代に、自分自身を保つ能力が必要です。

 

心の安定を保ち、変化に対応する力を教育し、

物語に頼らずに真実をありのままに観察する。

 

著者が見つけた解決策として、ヴィパッサーナ瞑想が紹介されています。

 

ヴィパッサーナ瞑想はあくまで1つの選択肢で、

芸術やスポーツなど人によって違うのだそうです。

 

自分自身が何者か、と自分の心を探究できるもの、

自分をありのままに観察できるものを持っていることがレジリエンスにつながるのです。

 

『21Lessons』を無料で読む方法

『21Lessons』は耳で聴けるオーディオブックがあります。

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21Lessonsで心に残ったポイント・感想

 

21Lessonsは興味深いエピソードや史実、有名な映画・小説の解釈が楽しめて、

考えさせられるだけでなく、知的な読み物としてもおもしろかったです。

 

世界史や宗教、他文化理解の教養がレベルアップした気がします。

翻訳もとても読みやすかったです。

 

個人的におもしろかったエピソードを感想とともにご紹介します。

 

存在意義の喪失と戦うのは、搾取と戦うよりもはるかに難しいからだ。

p.25

 

今までの大衆は経済的な上位層(経営者やエリート)の搾取と戦ってきて、

それはある程度効果がありました。

 

なぜなら、大衆は労働力として必要だったからです。

 

AIが発展してもはや労働者が必要なくなったとき、

大衆の反乱は効果が大きく薄れるでしょう。

 

自分たちの存在意義がないからです。

それってとても怖いことですね。

 

チェスは何世紀もの間、人間の知性による輝かしい業績の一つと考えられていた。ところがアルファゼロは、人間に少しも導かれることなしに、まったく無知な状態から独創的な名人の域までわずか四時間で到達したのだ。

p.54

アルファゼロというコンピュータープログラムが、

それまでのコンピューターチェスのチャンピオンを倒したというエピソード。

 

驚いたのは、人間の過去の対戦記録や定跡などのインプットなしに、

自分自身と対戦して4時間で機械学習したことです。

 

AIに仕事が奪われる未来は来るかもしれないけど、

結局AIにインプットするのは人間でしょ?と思っていました。

 

インプットなしで学習したり、AIがAIにインプットできたりしたら、

本当に必要な人間なんてひと握りになりますね。

 

巨大な権力は必ず真実を歪めてしまうから、なお悪い。権力とは、現実をありのままに見ることではなく、それを変えることだ。もしあなたが手に金槌を持っていれば、あらゆるものが釘のように見える。そして、巨大な権力を手中にしていれば、何もかもが干渉してくれと言っているように見える。たとえその衝動をどうにか克服できたとしても、周りの人々は、あなたが手に握っている特大の金槌のことをけっして忘れない。

p.286

 

政治家のスキャンダルなどがニュースになると、

「権力者は悪い奴ばっかりだな~」なんて思っていました。

 

でも、もともと悪い人が政治家になったのではなく、

権力を使える立場になったら権力を使ってしまったのかも?

(だからと言って罪がないわけではないですが…)

 

私たちは、擬人化されたこれらの生化学的メカニズムを追いながらライリーに脳の奥底へと入っていくが、魂にも、正真正銘の自己にも、自由意志にもけっして出合うことはない。実際、映画の筋の要となる悟りの瞬間には、ライリーは正真正銘の単一の自己を発見したりしない。むしろ、ライリーはどんな単一の核とも同一視できず、彼女の幸福は多くの異なるメカニズムの相互作用にかかっていることが明らかになる。

p.325~326

 

ディズニー映画『インサイドヘッド』の神経学的な考察は、

「そんな見方があったのか」とアハ体験ができました。

 

ちなみに、ライリーはインサイドヘッドの主人公の女の子です。

 

自分という意識が曖昧で、なんの根拠もなく、

自分という存在の裏付けが頭の中をのぞいてもどこにも発見できない

という、足元がぐらつく感じを覚えました。

 

なかでも最も重要なのは、変化に対処し、新しいことを学び、馴染みのない状況下でも心の安定を保つ能力になるだろう。二〇五〇年の世界についていくためには、新しいアイデアや製品を考えつくだけではなく、何よりも自分自身を何度となく徹底的に作り直す必要がある。

p.339

これからの教育に関する記述です。

 

未来を考えるタイプの本は、

子どもにどういう教育をすればよいのかという視点で読んでしまいます。

 

思考力やコミュニケーションよりも、

変化の中で心の安定を保つ力が最重要というのは意外でした。

 

今流行りの自己肯定感とも少し違うような気がします・・・

個人的にはレジリエンス+自己信頼感というイメージです。

 

まとめ:自分をしっかり保つための21Lessons

・21Lessonsは人類が直面している課題をテーマにした本

 

・自由主義の物語が信用できなくなり、新しい物語はまだないのが現代

 

・ITとバイオテクノロジーの発展で人間がハックされるリスクがある

 

・国や宗教ごとの対立がグローバルな課題解決の障害になっている

 

・真実を重視して無知や間違いを認める

 

・自分が何者であるか観察して保つことが大切

 

・変化に適応しながら心の安定を保つ力を育てる

21Lessonsはハウツー本や明日使える知識は書いてありませんが、

世界の見方が広がる1冊でした。

 

どんな本だった?と聞かれて、ひと言で答えるのが難しいので、

魅力が伝わっていたらうれしいです。

 

ぜひ1章ずつ考えながら読んでみてくださいね!

 

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