『Compassion(コンパッション)』の要約:自分自身や相手と共にいる力

『Compassion(コンパッション)』の要約:自分自身や相手と共にいる力

『Compassion(コンパッション)』は、自分自身や相手と共にいる力=コンパッションについての本。

ビジネス書ではなく、仏教や哲学に近いです。

 

対人関係の5つの資質を負の面に落ちないように支える、

負の面に落ちてもまた回復するためにコンパッションを発揮します。

★『Compassion(コンパッション)』の要約ポイント★

 

・コンパッションとは他者のために感じること

 

・対人関係の5つの資質(利他性/共感/誠実/敬意/関与)

 

・コンパッションを実践するGRACEプログラム

1つ1つのエピソードが生と死、倫理、人としての正しさ等を揺さぶります。

この記事では『Compassion(コンパッション)』の要約を紹介します。

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要約①:コンパッションとは他者のために感じること

 

コンパッションとは次のように定義されています。

人が生まれつき持つ「自分や相手を深く理解し、役に立ちたい」という純粋な思い。自分自身や相手と共にいる力。

 

コンパッションは、他者の苦しみを心から気づかい、苦しみの緩和を願うこととして定義されます。

 

人は一人では生きられないので、コンパッションは人類が生き残るために必要な力です。

ダーウィンの研究では、”本能的にコンパッションがある”とされています。

 

コンパッションは与える者、与えられた者、目撃した者にも癒しを与える

他者に焦点を当てることで視野が広くなる等の利点があります。

 

現代はコンパッションが不足しており、その主な原因はテクノロジーの発展です。

・リアルの関係が希薄している

 

・デジタル機器で注意力が散漫になっている

 

・スピード重視、時間がない

 

・資産を増やすのが価値になっている

コンパッションを発揮するには心と時間のゆとり・注意力が必要なので、

日々を忙しく過ごしているとコンパッションが不足してしまうのです。

 

Googleのサーチ・インサイド・ユアセルフ(SIY)やマインドフルネス瞑想などが話題なのも、コンパッション不足の反動なのかもしれません。

要約②:対人関係の5つの資質

コンパッションは対人関係で負の側面に落ちないようにする、または、落ちてしまったときに回復するときの力になります。

対人関係の5つの資質:利他性/共感/誠実/敬意/関与

これらの資質はエッジステート(崖)であり、

崖に立っているときは見晴らしがよく人間関係から成長や幸福を得られるでしょう。

 

しかしバランスを取るのが難しく、一歩間違えると崖の下に転落してしまいます。

転落しそうなときに地面にしっかり足をつける、落ちてもまた登るためにコンパッションが重要です。

 

5つの中から2つ抜粋して紹介します。

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利他性:無私無欲の善意

 

利他性は無私無欲の善意であり、

子どもが転びそうになったときに思わず手が出るのが利他的な行動です。

 

「これをしたら尊敬される、好感度が上がる」などの思惑がない、純粋に他人の役に立ちたいという気持ちがあれば、助け合いのある良好な人間関係を築けるでしょう。

 

バランスを崩して崖から転落すると、病的な利他性に陥ります。

病的な利他性:共依存、自己陶酔など

相手の主体性を奪うほどなんでもやってしまう、

利他的であることが自分を保つ術である、

と思い始めたら危ないですよね。

 

健全な利他性と病的な利他性のどこに線引きがあるかといえば、

援助が害になる可能性を認識しているかの差です。

 

利他的な行動の結果を見届け、負の側面も認識したうえで、

本当に相手の役に立っているかを考えます。

 

健全な利他性を育むためのマインドは次のとおりです。

・知ったつもりにならない

 

・ありのままを見届ける

 

・慈悲に満ちた行為

”自分にも知らないことがある”と謙虚な姿勢を持ち、なるべくバイアスを取り外してありのままを見つめます。

助けようと拙速に行動する前にひと呼吸おき、目的を思い出す・本当に相手の役に立つかを考える時間を取りましょう。

 

共感:他者の内面を感じること

 

共感は他者の内面を感じることであり、コンパッションは他者のために感じることです。

共感は3種類あります。

・身体的共感:他者の身体感覚に同期する

 

・情動的共感:他者の感情に同期する

 

・認知的共感:他者の感情を推論する

情動的共感と認知的共感の2つに分類している本が多いですが、

身体的共感が入っているのが特徴的でした。

 

身体的共感は、足をぶつけた人を見て、つい自分の足を抑えてしまう等が例として挙げられます。

ミラータッチ感覚といって、身体的共感を強く感じすぎてしまう人もいるそうです。

 

行き過ぎた共感は共感疲労を引き起こします。

自分を守るために無感覚・回避行動(対象を避ける)が起こることもあります。

 

共感しすぎてしまう場合は、自他の区別を再認識しましょう。

 

自分の身体感覚をメタ認知(客観的にとらえる)して、

呼吸など自分に集中して自他の区別を思い出します。

 

⇓共感については『共感という病』が面白かったです。

著者はNPO法人でテロリストの社会復帰や更生を支援しています。

参考記事:『共感という病』の要約:共感されない人をどうやって助けるか?【惻隠の情と社会規範】

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要約③:コンパッションを実践するGRACEプログラム

5つの資質で崖から落ちない方法の中にもコンパッション実践のヒントがたくさんありました。

コンパッションの実践は、GRACEプログラムとしてまとめられています。

<GRACEプログラム>

 

Gather attention:注意を集める

 

Recall intention:意図を思い出す

 

Attune to self and then other:自分に調子を合わせてその後他者に合わせる

 

Consider what will serve:何が役に立つか謙虚に考える

 

Engage and end:行動して結果を受け入れる

コンパッションを実践するには、心と時間のゆとりを持ち、身体感覚に意識を向けることが大切だとわかりました。

 

崖から落ちそうなときはまず自分の呼吸に集中し、目的と有益性を謙虚に考える。

本能に組み込まれているとされるコンパッションを呼び起こして、

バランスを取り戻そうと思います。

『Compassion(コンパッション)』の感想

 

『Compassion(コンパッション)』を読んで、個人的に心に残ったポイントを紹介します。

 

私たちは他者と結びついていると同時に、互いに違う者なのだと。自らの感覚を果てしなく広げつつ、個としての自分も受け容れるという、絶妙なバランスで進めねばなりません。

共感のバランスの難しさがよくわかりますよね。

 

他者を理解するか/しないかの二元論ではなく、他者に寄り過ぎたと思ったら自分の居場所をしっかり取り戻して立て直します。

 

私たちの背筋を支えるのは、道徳的胆力であり、善意の原則を守る勇気です。誠実であるために必要なのは道徳的感性です。そして自分の価値観に忠実でいるには「背筋をしっかり、体の前側(おなか)を柔らかく」すること、つまり平常心とコンパッションを体現することです。

道徳的胆力とは、どんな状況でも自分の美徳・原理原則を貫く強さであり、

道徳的感性とは、道徳的なジレンマに気づく力です。

 

誠実であるためには、自分の芯はしっかり持ちつつ、相手の反応を受け容れる柔軟性も必要だということ。

しなやかな強さが感じられる箇所でした。

 

一 その言葉は、真実か。

二 その言葉に、思いやりがあるか

三 その言葉は、役に立つか。

四 その言葉は、必要か。

五 その言葉は、今言うべきか。

これは仏教の「正語(しょうご)」をもとにした、正しく話すための問いかけです。

 

誰かにネガティブな意見を言いたくなった時、

相手に敬意を払った言葉になっているかをチェックできます。

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『Compassion(コンパッション)』の次に読むなら?おすすめ本3選

 

『Compassion(コンパッション)』とあわせて読みたい3冊を紹介します。

 

①『反応しない練習』

 

仏教的なメタ認知の方法を教えてくれるのが『反応しない練習』です。

 

特に承認欲求に支配されているとき、悩み事があるとき、

自分の心をどう見つめればよいかがわかります。

参考記事:『反応しない練習』の要約まとめ:悩みの原因は心の反応である【ブッダの合理的解決策】

②『モンク思考』

 

モンク思考はエゴや不安・恐怖、こうあるべきという思考から自由になり、

安らぎと落ち着きをもたらす僧侶の思考です。

(モンクとは僧侶のこと)

 

自分の人生で喜びをもっと感じるにはどうしたらよいか?

手放すものと大切にすることがわかります。

『モンク思考』の要約と感想:自分のダルマ(好き+得意+役に立つ)で奉仕する

③『リフレクション 内省の技術』

 

自分の心や体の状態に目を向けることは、自分の立ち位置を確認するのに有効です。

リフレクションについて理解を深めたい人は『リフレクション 内省の技術』がおすすめ。

参考記事:『リフレクション 内省の技術』の要約:経験から学びを得るために自己理解を深めよう

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まとめ:コンパッションは他者と生きるために必要な力

・コンパッションは”自分自身や相手と共にいる力”

 

・コンパッションを発揮するには時間と心のゆとり、注意力が必要

 

・対人関係の5つの資質:利他性/共感/誠実/敬意/関与

 

・エッジステート(崖)の上にしっかりと立つバランスが重要

 

・崖から落ちる負の側面も認識する

 

・崖から落ちそうなときは自分の呼吸に集中し、目的と有益性を謙虚に考える

他者に寄り添うとはどういうことか?がわかる本でした。

 

共依存・自己満足・言いなり・自己犠牲などに陥らず、

でも優しさと勇気をもって人間関係を築いていきたいです。

 

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