『たいていのことは20時間で習得できる』は超高速でスキルを習得するためのコツがわかる本。
スキル習得は最初の20時間が挫折ポイントです。
最初の20時間をどう取り組むのが効果的で、どうすれば挫折しないのかがわかります。
★『たいていのことは20時間で習得できる』の要約ポイント★
・最初の20時間がつらいが一番向上する(練習のべき乗則)
・超速スキル獲得法4つのステップ
・効果的な学習のための10の基本ルール
学習を早めに切り上げて、練習に時間を割きましょう。
この記事では『たいていのことは20時間で習得できる』の要約を紹介します。
目次
要約①:練習のべき乗則
『たいていのことは20時間で習得できる』で紹介されている超速スキル獲得法は、
練習時間の費用対効果が高い、最初の20時間を挫折せず、効果的に使う方法です。
練習にはべき乗則が当てはまります。
べき乗則とは、物事の分散に極端な偏りが出ること。
つまり、練習を始めたばかりのころからある程度のレベルになるまでにかかる時間と、ある程度のレベルからかなり上達~プロレベルまでかかる時間では大きく差があります。
最初のある程度のレベルまでを超速で終わらせることができれば、効率的にさまざまなスキルを習得することができます。
スキル習得には『1万時間の法則』という有名な説もありますが、これはプロレベルになるために必要な時間の目安です。
たとえばプロのバイオリニストやスポーツ選手などは1万時間以上を練習に費やす必要がありますが、演奏やスポーツを楽しめるレベルなら1万時間も必要ありません。
もちろん、ある程度のレベルに到達してからさらにプロレベルになりたい!と思えるものがあれば、さらに練習を重ねることもできます。
要約②:超速スキル獲得法4つのステップ
超速スキル獲得法には4つのステップがあります。
①分解:スキルを小さなサブスキルに分ける
②学習:個々のサブスキルについて知識を得る
③除去:練習の邪魔になる障害を取り除く
④練習:特に重要なサブスキルを20時間練習する
まず、獲得したいスキルを小さなサブスキルに分解します。
哲学者のデカルトは「困難は分割せよ」と言ったそうです。
学習する対象も分割して取り組みやすくしましょう。
(例)
ヨガ=呼吸+動作+瞑想
プログラミング=インプット+プロセス+アウトプット
そして、個々のサブスキルについて入門書などで学習します。
分割がうまくできないときは、②学習しながら分割して重要なサブスキルを見極めると良いかもしれません。
練習に取り組む前に、邪魔になりそうな物理的・精神的・感情的障害を取り除きます。
取り組む前に何が障害になるか考えておくのは、プレモータム(事前の検死)と呼ばれる思考法で、目標の達成確率を上げてくれます。
プレモータム(事前の検死):大失敗した将来を想像して、その原因を考える思考法
「目標が達成できなかったとしたら、何が原因だっただろう?」と問いかけて出てきた答えを事前に対策しておきます。
たとえば、「スマホを見てしまって練習時間が確保できなかったから」なら、練習のときはスマホの電源を落とす。
「モチベーションが続かなかったから」なら、モチベーションが上がる写真などをあらかじめすぐ見えるところに用意しておく等。
それから最後に練習を開始します。特に重要なスキルに絞って、すくなくともトータル20時間は練習します。
「20時間は絶対やめない!」という覚悟を持ちましょう。
20時間というゴールが明確なら、やり切れる可能性も高まります。
要約③:効果的な学習のための10の基本ルール
超速でスキルを獲得するには、できるだけ学習を効果的に短時間で行い、多くの時間を練習に充てるのがポイントです。
効果的な学習のための10の基本ルールが紹介されています。
- スキルとそれに関連したトピックについて調べる
- わからなくてもやってみる
- 心的モデルと心的フックを知る
- 望んでいることの「逆」を想像する
- 実際にやっている人の話を聞いて予想を立てる
- 環境から気が散る要素を取り除く
- 覚えるために間隔を空けて反復と強化をする
- チェックリストとルーティンを設ける
- 予測を立て、検証する
- 自分の生物学的欲求を大切にする
特に重要なものを3つピックアップして紹介します。
スキルとそれに関連したトピックについて調べる
学習の目的は、スキルの構成要素や主要なサブスキル、必要なツールを知ることです。
そのための資料を少なくとも3つ集めます。
隅から隅まで読むのではなく、ななめ読みで全体を把握し、複数の資料に書かれていることやくり返し出てくる概念を洗い出します。
スキル獲得のプロセスがどう進むかがざっくりわかれば良いので、時間をかけ過ぎないようにしましょう。
わからなくてもやってみる
すべて理解してから練習するのは効率が悪いです。
最初の混乱が大きいほど、それを解消したいという意欲がわいてきます。
わけがわからないまま飛び込むのが嫌だという気持ちこそ、超速スキル獲得を阻む最大の感情的障壁だ。
新しいことに挑戦するとき、失敗や混乱はつきものです。
やってみることのハードルが低いほど、スキル獲得は速くなります。
実際にやっている人の話を聞いて予想を立てる
スキル獲得を挫折してしまう要因の1つが、幻想を砕かれることです。
すでにスキルを獲得して熟練している人のパフォーマンスだけ見ていると、
ちょっとやれば、道具をそろえればできそうな気がしてしまいますよね。
実際にやっている人のパフォーマンスを見るだけではなく、スキル獲得までにその人が歩んだ道のりを聞くことで、自分がこれから進むであろうプロセスをリアルに予想することができます。
地に足の着いた予測をすることで、過度な期待や幻想によって挫折することを防げます。
『たいていのことは20時間で習得できる』には、実践編として具体的なスキル獲得の事例が載っています(ヨガ、プログラミング、タッチタイピング、囲碁、ウクレレ、ウィンドサーフィン)。
やりたいことリストの中に入っているものを1つ選んで、さっそく今日からやってみましょう。
忘れないでほしい。練習を始めたら、目標とするパフォーマンス・レベルに到達するか、練習が20時間に達するまで決してやめないこと。苦しいこともあるだろうが、やめてはいけない。根性で歩き続けよう。必ず目標は達成できる。必要なのは練習だけだ。
『たいていのことは20時間で習得できる』の次に読むなら?
『たいていのことは20時間で習得できる』とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『4focus』
脳神経科学の知見から、4つの集中状態を使いこなして生産性や創造性をアップさせる方法がわかります。
脳神経科学と聞くと難しそうですが、図や具体例が多めで読みやすいです。
ポジティブな感情と紐づいた記憶をつくることで、意識を向けていないデフォルトモード・ネットワークの状態のときでも望ましい行動を取ることができます。
参考記事:『4focus』の要約まとめ:4種類の集中状態を使いこなそう
②『リミットレス 超加速学習』
能力開発や学び方を学ぶメタ学習の本です。
知能や能力は生まれつきのものではなく、
自分が脳にどのような刺激を与えるかで変化させることができます。
参考記事:メタ学習におすすめの本『リミットレス 超加速学習』の要約:自分の限界を超える
③『天才はディーププラクティスと1万時間の法則でつくられる』
ディーププラクティス(深い練習)を繰り返して脳の回路を最適化することで、
常人には考えられないパフォーマンスを発揮します。
生まれつきの才能があるのではなく、才能をつくる努力を惜しまない人が天才になれる。
勇気をもらえる本、やる気が出てくる本です。
参考記事:『天才はディーププラクティスと1万時間の法則でつくられる』の要約まとめ
まとめ:20時間は絶対にやり切ろう!
・練習にはべき乗則が当てはまる(最初に大きく上達する)
・プロレベルには1万時間必要だが、ある程度できるためには20時間で足りる
・超速スキル獲得の4ステップ
①分解:スキルを小さなサブスキルに分ける
②学習:個々のサブスキルについて知識を得る
③除去:練習の邪魔になる障害を取り除く
④練習:特に重要なサブスキルを20時間練習する
・学習は効率的に終わらせて、練習に時間を割く
効果的なスキルの身に付け方を知っておけば、
限られた人生の時間の中でより多くの体験ができますね。
新しい趣味や分野に挑戦するとき、また読み返したい本でした。
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