『BUILD』はiPodとiPhoneの開発チームを率いたエンジニア、トニー・ファデルさんの人生のアドバイスがつまった本。
次の6部で構成されています。
1:「自分」をつくる
2:キャリアをつくる
3:プロダクトをつくる
4:会社をつくる
5:チームをつくる
6:CEOの心得
特に誰でも参考にしやすい、「自分」をつくる/キャリアをつくるを中心に要約をまとめました。
★ 『BUILD』 の要約ポイント★
・若いときは失敗を恐れずリスクを取る
・誰と働くかが重要
・マネージャーとはどんな仕事か
この記事では 『BUILD』 の要約を紹介します。
目次
要約①:若いときは失敗を恐れずリスクを取る
若いときには目標を持ち、失敗を恐れずにリスクを取ることが大切です。
歳を重ねると守るべきものが増え、自由に選択ができなくなってしまいます。自分が自由に選択できる間に、失敗から学べるかどうかで成長できるかが変わります。
何より重要なのは目標を持つことだ。でっかくて、困難で、自分にとって大切なもののために努力することだ。そうすれば目標に向けた一歩一歩が、たとえつまずいたとしても、あなたにとって成長となる。
その一歩一歩を省略することはできない。さっさと答えだけもらって大変な部分は免除してもらうなんて無理だ。人間は生産的奮闘を通じて学習する。身をもって挑戦し、失敗し、次はやり方を変えてみる。社会に出たばかりの時期は、それも受け入れなければならない。
失敗せず、痛い目を見ず、苦労せずに目標を達成したいと思いますよね。しかし、”生産的奮闘”なくして成長はない、と著者は言います。
若いときは誰でも視野が狭く、早めに困難に直面して奮闘することが成長につながります。
これこそ若いときに経験すべきことだ。何でもわかっている気でいたところに、突然自分は何もわかっていなかったという事実を突きつけられる衝撃。
いくつになっても自分の無知に直面する機会があり、そしてそれが自分の知見を広げてくれます。
自分の目標のために、自分は何を学びたいのか、どんな経験をしたいのか。
それを念頭に置いて、自分自身で選ぶ・リスクを取ることが重要です。歳を取るごとに、自由な選択とリスクを取ることが難しくなっていきます。
要約②:誰と働くかが重要
キャリアや人生を考えるとき、何をするかを考えがちですが、誰と一緒に働き学ぶかが重要だと著者は言います。
もし夢中になるものを見つけたら、同じように夢中になれる人のコミュニティに入りましょう。どんな環境に身を置くかを自分で選びます。
特に、心から尊敬できる人・メンターのような存在とつながりを持つことが大切です。
「そんな人は自分なんか相手にしない」と思っていませんか。つながりを持つための心構えは次のとおりです。
重要なのは粘り強いこと、そして相手の役に立つことだ。頼みごとをするだけでなく、自分から何かを申し出る。好奇心と情熱がある人なら、いつだって他人にオファーできるものがあるはずだ。良いアイディアを交換することはいつでもできる。相手に親切にして、何か役に立てる方法を見つけることもできる。
著者は、心から尊敬できる人の近くで一緒に働けるか?で仕事を選ぶことをおすすめしています。
大企業のように専門性で細分化された組織ではなく、その人のそばで熱量高く一緒に働けることは、とても価値があることです。
仕事は人がつれてきてくれるもの。人とのつながりを大切にし、誰と一緒に働くかをキャリア選択の基準に入れましょう。
要約③:マネージャーとはどんな仕事か
キャリアを積む=マネージャーになることをイメージするかもしれませんが、必ずしもマネージャーになることは必須ではありません。
マネージャーになる前に、それが自分にとって本当に正しい道なのか考えます。
マネージャーとは、自分で成果を出すのではなく、部下に成果を出させる仕事です。
彼らが失敗を乗り越え、成功をつかむのをサポートする責任を負ったということだ。それは部下が成功したときに、心から喜びを感じる責任でもある。
部下が自分を超えていくことを喜べそうにないなら、マネージャーには向いていないということ。次のような人はマネージャーに向いていないことが多いです。
<マネージャーに向いていない人の特徴>
・人と関わるのが好きではない
・自分の仕事だけ集中したい
・間接的に成果を出すのでは物足りない など
自分がマネージャーになる前に、マネージャーのように考えるのは役に立ちます。
一般社員だと任された仕事をこなすので精いっぱいになってしまいがちですが、手元の仕事だけを見るのではなく、視線を上げて仕事のその先やまわりを見まわしましょう。
最終的な目標を見据えることで、自分の目の前の仕事の意味や改善点がわかります。まわりを見回すとは、他部門から見たプロジェクトの状況を知るということです。自分に見えていないものが見えている人に話を聞くことで、プロジェクトがいろいろな側面から理解できるでしょう。
著者は、視線を上げることに20%のリソースを費やすことをおすすめしています。
意思決定をするのもマネージャーの仕事です。意思決定にはデータも主観もどちらも大切ですが、責任を取りたくない心理からデータを偏重しがちなことを頭に入れておきましょう。
たいていの人は世の中に主観に基づく判断というものが存在すること、あるいは自分がそれを下さなければならないことを認めるのすら嫌がる。なぜなら自分の直観に従った結果間違っていたら、どこにも責任を転嫁できないからだ。データの示すとおりにして失敗したら、悪いのは自分ではない。しくじったのは別の誰かだ。
完璧なデータが全部揃っていて誰でも同じ結論にたどりつくなら、マネージャーは必要ありません。ときにはデータを材料に主観的な判断を下す勇気が必要です。
だから完璧なデータがそろうのを待ってはいられない。そんなものは存在しないからだ。腹をくくって未知の世界に一歩踏み出すしかない。学んできたすべてを動員し、次に何が起こるかを知恵を絞って予想しよう。人生とはそういうものだ。
『BUILD』 の次に読むなら?おすすめの本3選
『BUILD』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『Who Not How』
どうやるか(how)よりも誰とやるか(who)の重要性がわかる本。
どうやるか(how)は誰かに任せ、コーチング的な関わりで支援することで、一人ではできないレベルの目標を描くことができます。
要約記事:『Who Not How』の要約まとめ:どうやるかより誰とやるか
②『苦しかったときの話をしようか』
USJをV字回復させたことで有名な森岡毅さんが、就活を控えたお子さんのために書き溜めたものが元になっています。
自分の特徴を知り、その特徴が強みとなる環境を選択することがキャリア戦略にとって重要です。
やりたいことを見つけるには、自分のなかに軸を持つこと。自分の軸があるかどうかは、Self Awareness(セルフアウェアネス:自分を知っている度合)の高さに依存します。
苦しかったときのエピソードを通じて、仕事とはどういうものか?を改めて考えることもできます。
参考記事:『苦しかったときの話をしようか』の要約まとめ:就活・転職で悩む人におすすめ
③『Microsoft Wordを開発した伝説のプログラマーが発見した「やりたいことの見つけ方」がすごい!』
人生の目的を知ってそれにコミットすれば、自分の力で人生は変えられる。そんなパワーをくれる本です。
人生というものは、自分の力で、楽しく、もっと有意義なものに、いつだって変えることができる
今の世界観は自分の選択でできているもの。それならば、選択を変えれば、いつからでも自分の人生を変えることができます。
やり残しを片付けて自分への信頼を取り戻すこと、正しいことよりも自分に役に立つ信念を採用することが重要です。
人生の目的を見つける質問も載っています。抽象的なことより、具体的な方法を知りたい人におすすめです。
参考記事:『Microsoft Wordを開発した伝説のプログラマーが発見した「やりたいことの見つけ方」がすごい!』の要約
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