『joyful 感性を磨く本』は、うれしくなるものの法則を明らかにして、身近な日常に喜びを見出すための本です。
幸せとはなにか?という問いの答えをいろいろ考えてしまいますよね。でも、身のまわりのもの、たとえば虹やカラフルな家具、おそろいの服などにも喜びを与えてくれるものがあります。
喜びを見つけるのは難しいことではない。喜びはどこにでもある。
著者はデザイン思考で有名なIDEOフェロー、イングリッド・フェテル・リーさん。
日常に喜びを増やすヒントが見つかる本です。
★ 『joyful 感性を磨く本』 の要約ポイント★
・喜びを与えてくれるものの共通法則
・日常に喜びを増やすワーク(joyfulツールキット)
TEDでのスピーチ動画もあるので、動画が良い方はこちらもおすすめです。
この記事では 『joyful 感性を磨く本』 の要約を紹介します。
目次
要約①:喜びを与えてくれるものの共通法則
喜びを与えてくれるものの特性は、エステティクス(美学)と呼ばれるものです。
エステティクス(美学):物体の外観や質感を定義する特性
著者は、喜びを感じるものや場所を多くの人にインタビューし、その共通法則を10つにまとめました。
エネルギー:鮮やかな色と光
豊かさ:みずみずしさ、数の多さ、多様さ
自由:自然、野生、広々とした空間
調和:均衡、シンメトリー、流れ
遊び:円、球、泡のかたち
驚き:コントラスト、斬新
超越:上昇、軽やかさ
魔法:見えない力、幻想
祝い:同期性、きらめき、はじけるかたち
新生:開花、拡大、曲線
10つの法則のなかから3つピックアップして紹介します。
鮮やかな色と光
鮮やかな色が喜びを与えてくれるのは、色がエネルギーに直結しているからです。
若い葉っぱやエネルギー補給ができる果物は、鮮やかな色をしています。
今では鮮やかな色が表面の装飾だと頭ではわかっていても、鮮やかな色に本能的に喜びを感じるのです。
アルバニアの首都、ティラナは、市長の政策として建物をカラフルな色に塗装しました。
それ以外の政策の影響もあるでしょうが、その後、5年で企業の数が3倍、税収は6倍になったそうです。
治安が良くなる等、明るい建物が市民に前向きな気持ちを起こさせたと言われています。
⇓Googleで画像検索したティラナの画像です。たしかにカラフル!
カラフルなものを取り入れるだけで喜びが増えるかもしれないのに、実際には無難な色を選びがちです。
著者はこれを色恐怖症と呼んでいます。
「そんな色を選ぶなんてセンスがない…と思われないかな?」と心配になったことはありませんか?
また、ビビットな色=子どもっぽいというイメージの影響もあるかもしれません。
人にどう見られるかではなく、自分がどう感じるかで色を選ぶのがおすすめです。
豊かさ
豊かさとは、物質的蓄積ではなく感覚的豊かさのことです。
現代は簡単・快適に価値が置かれているので、感覚的豊かさは減っていると言えます。自動操縦で動ける、刺激の少ない社会です。
いろいろな感覚を感じずに、シンプルに直感的に操作できるアプリやツールに溢れていますよね。
そんな社会への提言として誕生したのが、荒川修作さんとマドリン・ギンズさんという建築家と詩人のカップルの方が作った、バイオスクリーブハウス(寿命を延ばす家)です。
荒川とギンズは、現代建築の退屈な安楽のせいで、人間の体が無感覚に陥り、それが死を早めていると考えていた。平らな床や白い壁は、感覚と筋肉を鈍らせ衰えさせる。
この問題に立ち向かうために、彼らは「天命反転」という挑発的な思想を提唱した。身体がつねに鍛えられる、刺激に満ちた環境に暮らすことで廊下を防ぎ、死を食い止めることができるというのだ。
床がでこぼこだったり、どの角度から見てもつねに6色以上が目に入るなど、カラフルで身体感覚を使うような設計になっています。
10月30日(日)三鷹天命反転住宅たてもの見学会を開催いたしました。
土日とも、ご参加誠にありがとうございました!※ 11月~3月中旬の間、住宅は修復工事期間に入ります。次回見学会の開催は未定につき、決定次第ホームページにてお知らせいたします👷♀️ pic.twitter.com/XRcYszR4He
— 三鷹天命反転住宅 / 荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所 (@tenmeihanten) October 30, 2022
東京三鷹にもあり、著者は実際にひと晩泊ったそうです。
豊かさの美学と対極にいるのがミニマリストであり、ミニマリストは豊かさを余計なもの・不純なものと捉えがちです。
しかし、豊かさは人間の喜びの表現であり、否定されるものではありません。
豊かさを選ぶのは不道徳なことではない。それは心の奥底から湧き出る、人間的な喜びの表現なのだ。私たちはただ生きて雑事をこなして死んでいくだけの存在ではないという宣言である。
祝い
祝いとは社会的な喜びであり、誰かと一緒に祝うことで一体感と共感が増します。
喜びの感情は伝染するため、祝いの最も重要な要素は人です。
物理的な距離が近いところで人々が集い、アイデンティティを共有するようなアイテムを身につけたり同じ動作をすると一体感が増します。
祝いの最も重要な特徴は、それが受け身の喜びではなく、参加型の喜びだという点にある。音楽と踊りを通して、私たちは体全体で歓喜の行為にいそしみ、傍観者でいることをやめて、活動の中心に身を投じるのだ。
また、集うためには祝いの中心を象徴するアイテムもよく登場します。
たとえば巨大なケーキ、お神輿や聖火などが思い浮かびます。
要約②:日常に喜びを増やすワーク(joyfulツールキット)
喜びを与えてくれるものの共通法則をどうやって日常に活用すればよいでしょうか?
『joyful 感性を磨く本』の巻末にはjoyfulツールキットがついています。
次のようなワークを通して、自分の日常に取り入れる方法がわかります。
・あなたがいちばん喜びを感じる場所/人/もの/活動は?
そのどんなところに喜びを感じますか?
・あなたがいちばん喜びを感じない場所/人/もの/活動は?
そのどんなところが喜びをダメにしますか?
・上記を踏まえて、日常で増やしたいもの/減らしたいものは?
共通法則のなかでも、人によって喜びを感じやすい法則と感じにくい法則があります。
自分が感じている喜びに気づき、何が喜びをもたらしてくれるか/くれないのかを考えてみましょう。
そして、喜びをもたらしてくれるものを日常に増やし、喜びを妨げるものは減らします。
『joyful 感性を磨く本』 の次に読むなら?おすすめの本3選
『joyful 感性を磨く本』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』
アートや哲学に触れて美意識(普遍的な価値・自分の判断軸)を鍛える必要性が書かれています。
感性を磨く必要性がビジネスの観点からわかる本です。
参考記事:『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』の要約まとめ:アートをビジネスに取り入れる
②『13歳からのアート思考』
『13歳からのアート思考』は、アート作品を通じて自分だけのものの見方・自分なりの答えをつくる思考が体験できます。
答えのないものから自分が感じたものを素直に表現する大切さがわかる本です。
参考記事:『13歳からのアート思考』の要約:自分だけの答えをつくる思考法とは?
③『直感と論理をつなぐ思考法』
自分のワクワクする直感や妄想からアイディアを形にする思考法についての本。
自分の「やりたい!」という強い気持ちを出発点に、アイディアを形にしていきます。
たくさんのヒントが得られるはず!ワークもたくさん載っています。
参考記事:『直感と論理をつなぐ思考法』の要約まとめ:ビジョンドリブンとは自分モードで生きること
まとめ:喜びの感覚を日常に取り入れよう
・喜びを感じるものには共通法則がある
・鮮やかな色はエネルギーに直結している
・色恐怖症で無難な色を選ぶのはもったいない
・感覚的豊かさが寿命を延ばす
・誰かと祝うことで一体感と共感が増し、喜びになる
・何に喜びを感じるか振り返り、日常に取り入れる
喜びを感じるものを日常に取り入れるだけで、ワクワク過ごせる気がして、
さっそくカラフルな小物がほしくなりました。
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