『ウィニングカルチャー』の要約:組織文化を変革するためには?

『ウィニングカルチャー』の要約:組織文化を変革するためには?

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『ウィニングカルチャー』は組織文化つくりがテーマの本です。

ウィニングカルチャーは勝ちぐせのある組織文化という意味。

 

無意識に組織に浸透している文化を言語化して、

望ましいものに変えていく方法がわかります。

 

著者はラグビーの指導者から、スポーツのコーチや企業のリーダーの指導を行うようになったそうです。

フォロワーシップなど人材育成に関する本をたくさん出されています。

★『ウィニングカルチャー』の要約ポイント★

 

・組織文化とは組織で共有している価値観/好き嫌い/こだわり

 

・組織文化を知り、理想像に向けてアンラーン/リラーンする

 

・理想的な組織文化の行動基準を決めて組織に言葉と行動で示す

リモートワークや副業、兼業など働き方の多様性が増している中、

どんな組織文化で働きたいか?は組織選びに重要な要素になっています。

 

人事、経営企画、経営者、チームリーダーはもちろん、

スポーツチームなど集団の文化をつくりたい・変えたい人におすすめです。

この記事では『ウィニングカルチャー』の要約を紹介します。

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『ウィニングカルチャー』の要約

『ウィニングカルチャー』の要約ポイントは次のとおりです。

★『ウィニングカルチャー』の要約ポイント★

 

・組織文化とは組織で共有している価値観/好き嫌い/こだわり

 

・組織文化を知り、理想像に向けてアンラーン/リラーンをする

 

・理想的な組織文化の行動基準を決めて組織に言葉と行動で示す

1つずつくわしく紹介します。

 

組織文化とは組織で共有している価値観/好き嫌い/こだわり

 

『ウィニングカルチャー』では、組織文化をいろいろな観点から定義しています。

組織文化=組織で共有している価値観、好き嫌い、こだわり、組織のOS

 

組織文化の違いの例として、アップルとAmazonが挙げられていました。

アップル:デザインへのこだわり

コストがかかってもおしゃれな新社屋を建てる

 

Amazon:倹約へのこだわり

社員に10ドルのデスクを使わせる

どちらもビジネス的に成功している組織であり、組織文化に良い/悪いはありません。

 

著者は、”組織文化はフラクタル構造である”と言います。

フラクタル構造:部分が全体に相似している図形

つまり、部分が全体と同じ形をしている構造です。

 

⇓ロマネスコもフラクタル構造

フラクタル構造

 

組織を構成する1人1人の感情の集合体が組織文化であり、

組織文化を変えようと思えば、1人1人の解釈の仕方を変えていくことになります。

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組織文化を知り、理想像に向けてアンラーン/リラーンをする

 

組織文化を変えるには、今の組織文化を知るのが最初のステップです。

 

組織文化は組織に無意識のうちに根付いているものなので、

意識を向けて言語化します。

 

言語化する方法として、下記のようなことを問いかける方法が紹介されています。

・組織がもっとも大切にしている価値観

 

・組織の強み

 

・組織がもっとも評価する成果やプロセス など

他者に聞く場合は、違和感に気づきやすい中途入社した人ポジティブな理由で退職する人に聞くと率直な意見が聞けるそうです。

特に「身内にすすめたいと思うか?」を聴くと良いそうですよ。

 

現状の組織文化を率直に見つめるためには、

組織のメンバーそれぞれが素直に感情をさらけ出す・弱さを見せることになります。

 

つまり、心理的安全性の高さが必要です。

心理的安全性:どう思われるかを怖れず意見を表明できること

 

⇓心理的安全性の関連記事も参考にしてください。

参考記事:『心理的安全性のつくりかた』の要約:脱ぬるま湯職場!心理的安全性の4因子とは?

参考記事:『恐れのない組織』の要約:心理的安全性を高めたいリーダーにおすすめの本

 

現状の組織文化と理想の組織文化のギャップを埋めるためには、

手放すべき価値観やこだわりを捨てて(アンラーン)、学び直します(リラーン)

アンラーン(unlearn):学習棄却、学びほぐし

アンラーンは思い込みや既成概念を手放すことになるので、

心理的に不安になることもあります。

組織文化を変えよう!というときには、

現状維持から一歩踏み出す勇気がいるんですね。

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理想的な組織文化の行動基準を決めて組織に言葉と行動で示す

 

組織文化を変える手順は4つあります。

1:仲間をつくる

 

2:組織の理想像をつくる

 

3:行動基準を決める

 

4:振り返りとフィードバック

組織文化を変えるために仲間を集め、組織の理想像を言語化します。

その後は、言葉と行動によって徐々に組織変化を変えていくのです。

 

まずは意識的に使う言葉を変え、言葉が変われば話し方が変わり、

話し方が変われば行動や姿勢が変わります。

 

無意識の組織文化をいったん顕在化させ、意識的に理想の組織文化にふさわしい言葉に変えます。

辛抱強く使い続けることで無意識にふさわしい言葉が出てくるようになるでしょう。

 

著者は、意識的に言葉から変えることをおすすめしています。

 

横浜DeNAベイスターズの事例では、”優勝”という言葉を自然に口にできるように働きかけたエピソードが載っていました。

 

言葉を変える以外には、行動基準に合致した人をほめたたえる・表彰するなどで望ましい行動を示すのも有効です。

 

行動基準を決めるポイントは、

設定する行動基準は一度に5つくらいにして、しっくりこないものは変えることです。

一度にたくさん試すのは失敗の元。

見本になるロールモデルがいると、他の社員がイメージしやすいです。

 

組織文化の変革に終わりはありません。

 

組織文化は常にダブル・ループ学習で既存の枠組みや前提を疑い、

進化させていくものです。

ダブル・ループ学習:既存の枠組みを軌道修正をしながら問題解決

 

⇔シングル・ループ学習:過去の成功体験に則って問題解決

過去の成功体験にとらわれずに「自分たちは何者か」を問い続けることで、

環境の変化に適応した組織文化をつくり続けていきます。

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『ウィニングカルチャー』のオーディオブック

 

『ウィニングカルチャー』は耳で聴けるオーディオブックがあります。

 

『ウィニングカルチャー』は聞き放題対象外ですが、

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『ウィニングカルチャー』の次に読むなら?おすすめ本3選

 

『ウィニングカルチャー』とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『whyから始めよ』

 

組織文化の核にある価値観は、組織の存在理由=whyです。

 

アップル社やライト兄弟、キング牧師など、whyで人を惹きつけた例がたくさん載っています。

数々のビジネス書に引用されているので、

1度は読んでおきたい本です。

参考記事:『whyから始めよ』の要約と感想:インスパイア型リーダーは内から外へ一貫性がある

②『恐れのない組織』

 

”心理的安全性”という言葉の生みの親、エドモンドソン教授の著書。

心理的安全性を知るには欠かせません。

 

事例が多く、心理的安全性がいかにチームの生産性・創造性を高めるかがわかります。

参考記事:『恐れのない組織』の要約:心理的安全性を高めたいリーダーにおすすめの本

③『失敗の本質』

 

大東亜戦争での日本軍の失敗の原因を分析することで、

日本的な組織の欠点を明確にする本です。

 

日本軍の失敗の本質をひと言でまとめると、変革に失敗したこと。

心理的安全性が高い組織の対極、戦時中の軍隊から教訓を学べます。

参考記事:『失敗の本質』の要約まとめ:失敗の原因と自己革新組織になるための教訓を解説

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まとめ:『ウィニングカルチャー』はつくれる

・『ウィニングカルチャー』では勝ちぐせのある組織文化つくりがわかる本

 

・組織文化とは、組織で共有している価値観/好き嫌い/こだわり

 

・組織を構成する1人1人の感情の集合体が組織文化をつくる

 

・自分に問いかけたり、他者に聞いたりして今の文化を知るところから始める

 

・素の感情をさらけ出せる心理的安全性が重要

 

・組織文化を変えるには不要な価値観や知識を手放して学び直す

 

・言葉と行動を意識的に変えて行動基準を示していく

 

・ダブル・ループ学習で組織文化を進化させ続ける

本の中にはベンチャー企業や老舗企業、スポーツチームなど事例がたくさん載っていて、

組織文化の変革をどう進めるのか・どんな反発があるのか等がよくわかります。

 

組織文化を変えたい!と思う人におすすめの本です。

 

★今回紹介した本★

 

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