論理学は大学の授業でも必修科目になることが多い学問です。
論理学の知識は、文系、理系問わず、論文を書くためには必須です。
しかし、論理学は難しい・掴みどころがないと感じる人が多いのではないでしょうか。
何の意味があるのか?と疑問に思いました。
この記事では、
・論理学とはどんな学問で、なぜ難しいと感じるのか?
・論理学が何の役に立つのか?
を紹介します。
目次
論理学とはどんな学問?
論理学は哲学の一種で、命題の真偽の関係性を考える学問です。
数学や物理学、文学や社会学なども、
元を辿れば文系も理系も哲学に通じるのでしょうね。
具体的には、命題Pが真とした場合、命題Qは真と言えるのか?
などを考えます。
論理学では命題をPやQなど記号で表します。
Pの次だから2つ目の命題はQなのかな?
主観的な価値観や感情が入り込まない、客観的な論理を扱います。
『Pが真で、”PならばQ”が真のとき、Qは真になる』という論理学の基本法則があります。
PとQは任意の文なので、内容は問いません。
P :えんぴつは食べ物である
Q :えんぴつは食べ物ならば、えんぴつは食べられる
結論:えんぴつは食べられる
だから間違った結論が導かれてしまいました。
でも、論理学では意味的な正しさは気にしません。
PやPならばQが真のとき、
Qが真と言えるという論理的な正しさは依然として変わらないのです。
PとQと結論の関係性だけが論理学の関心事です。
無味乾燥だと思うかで好き嫌いがわかれそうです。
論理学はなぜ難しいのか?
論理学が難しい!よくわからない!と感じる人は多いですよね。
論理学が難しく感じる理由は3つあります。
・すでにわかっている(と思える)ことを扱うから
・具体的な知識が身につくわけではないから
・意味的な内容を扱わないから
理由1:すでにわかっている(と思える)ことを扱うから
論理学が難しいと感じるのは、すでに当たり前だと思っていることを扱うからです。
”PとPならばQが真なら結論Qも真”というのは、
日常生活ではわざわざ意識することなくわかっていることです。
と思う人も多いのではないでしょうか。
しかし、論理的に判断しているつもりでも、
厳密に論理関係を検証してみると
当たり前の規則を破っていることが多々あります。
過度に一般化したり、反対の事象を無視したり、
テレビやネットニュースにたくさん事例が見つかりますよね。
たしかに日常の出来事をすべて厳密に論理的か考える必要はないかもしれません。
でも、重要な判断を下すときや真偽を確かめたいときには、
論理学の知識が役に立つのではないでしょうか。
本当か?根拠は何か?と考えて煽情的な情報に惑わされないことが大切ですね!
理由2:具体的な知識が身につくわけではないから
論理学が難しい理由として、具体的な知識を学ぶのではないことが挙げられます。
何かを暗記したり、「へぇ~知らなかった!」という新しい知識を得る場面がありません。
すでに知っていると思っていることを、なぜそう言えるのか?と疑うので、
具体的に進んでいる感が感じにくいといえます。
この命題が真と言えるためにはどう証明したら良いか?を考えるので、
純粋に思考力が試される学問ではないでしょうか。
具体的な知識が役に立たない分、
知識量で試されることが多い学習をしてきた人には難しく感じるかもしれません。
高校数学や大学で論理学に出会って戸惑う人も多いでしょう。
わたしもその一人です!
理由3:意味的な内容を扱わないから
論理的に正しくても意味的に間違っていることがあり得ます。
命題には任意の文が入るので、
たとえ意味が間違っていたとしても、命題の関係性しか論理学的には関心がありません。
”太郎くんはかっこいい”という命題が真だと仮定したら、
「そもそも太郎くんはかっこよくないでしょ!」という主観は
論理学的にはナンセンスです。
論理学は難しく感じてしまいます。
わかっている・自明だと思っていることを、本当にそう言えるのか?と
真偽の関係を吟味しながら考えるのが論理学です。
何か新しい発見をする、どんどん物事を進めるということに価値を置く人には、
無意味なこと・言葉をこねくり回しているだけに思えるかもしれません。
それでは論理学は難しくて意味がない学問なのでしょうか。
論理学は何の役に立つの?
論理学は、論理的な主張をするとき・論理的に結論を導くときに役に立ちます。
大学で提出するレポートや論文は、論理が破綻していないことが重要です。
専門性の高い論文を読んだり書いたりするには必須の知識。
大学の必修科目になっていることが多いんですね。
日常会話では厳密な論理性よりも、
円滑なコミュニケーションや感情が優先しても支障ありません。
ただ、論文を書くときや主張を理解してほしいときには、
論理学の知識が役に立ちます。
【目的別】論理学を学ぶためにおすすめの入門書
目的別に論理学を学ぶためにおすすめの入門書を紹介します。
論理学に苦手意識がある人はまず論理パズルから
とにかく論理学に苦手意識がある!という人は、
論理パズルの本から取り組むのがおすすめです。
⇓小学生から気軽に楽しめる論理パズル
⇓論理パズルの本をたくさん出している著者の本
1人でやってもいいし、数人でやるのも楽しいですよ!
⇓IT系の学部なら、こちらもおすすめです。高校数学くらいの前提知識は必要です。
就職活動の試験やグループワークでも、論理パズルに似た課題が出ることがあります。
就活前に考え方に慣れておくと良いでしょう。
学問的な論理学の入門書
学問としての論理学に興味がある、大学の論理学の授業についていけないか不安、という人は、『本当にわかる論理学』がおすすめです。
⇓もう少し難易度が高い本、記号論理学の入門はこちらが有名です。
著者の野矢茂樹さんは論理学や哲学で著作が多い大学教授の方です。
論理的思考や論理的に話すためならビジネス書がおすすめ
論理学を学びたいわけではなく、論理的思考を身に付けたい!という人は、
ビジネス書がおすすめです。
まとめ:論理学は論証の正しさを確かめるのに役立つ学問
・論理学は命題の真偽の関係性を考える学問
・論理学が難しい理由
-すでにわかっていると思っていることを扱うから
-具体的な知識を学ばないから
-意味的な内容を扱わないから
・論理学は論文を書くときの必須知識
・論理パズルで論理学に親しもう
・論理的思考を身につけるのが目的ならビジネス書のほうがおすすめ
論理学は抽象的なものを考えられる思考力が試されるので、
難しいと感じる反面、分かってきたら考えることが楽しくなるはず。
最初のとっつきにくさが関門です。
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