『私の財産告白』の名言と要約まとめ：誰でもできる財産のつくりかた

『私の財産告白』は、50年以上読み継がれている財産の築き方の本。

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著者は大学教授をしながら100億円の財産を築いた本多静六さんです。

100億円を築いたというとどんな方法なんだろう？と思いますが、天引き貯蓄と投資という、とてもシンプルで誰にでもできる方法でした。また、50年以上前の本ながら、副業の大切さも述べられています。

★ 『私の財産告白』の要約ポイント★

・収入の4分の1を天引き貯蓄して投資する

・本業に役立つ副業をする

・お金とのつき合い方

方法はシンプルなので、あとはやるかやらないかだけ。

やり切ればきっと貧乏を圧倒することができるでしょう。

この記事では 『私の財産告白』の要約を紹介します。

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要約①：収入の4分の1を天引き貯蓄して投資する

財産をつくるためにまず最初に必要なのは、雪だるまの芯をつくること。

まとまったお金をつくることで、お金がお金を生む状態に持っていきます。まずは10万円、それから50万円…と雪だるまの芯をつくりましょう。

具体的には、次のルールで貯蓄をします。

・通常収入（給料など）の4分の1、臨時収入（ボーナスなど）のすべてを貯金

・利子や配当は通常収入とみなして4分の1を貯金

「大変そう」と感じるかもしれませんが、実際に残りの4分の3で暮らしている人がいるなら、倹約して4分の1の貯金を死守しましょう。

一家9人を収入の4分の3で養い、ときには食卓がごま塩だけだったこともあるそうです。

この方法はシンプルであり、画期的な方法でもありません。要は、やるか・やらないかだけです。

やり切るための最大の敵は虚栄心。

銀の収入しかないのに金の暮らしをしようとするから貯金できず、銀の収入ならいっそ銅の暮らしをするべきだ、と著者は言います。

この雪だるまの芯をつくったら、次は投資に回します。著者はこれから伸びるであろう鉄道会社の株と、自身が造林学の専門だったことから安い山林を購入したそうです。

投資で重要なのは時節を待つこと。焦ってすぐに増やそうとするのは失敗のもとで、長期視点を持ち、分散投資をするのが大切です。

具体的には2割の利益が出たら売る、元金を戻して半分売る（元金を回収しているから気が楽になる）などを心がけて財産を増やしました。

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要約②：本業に役立つ副業をする

貯蓄や投資で増やすだけでなく、著者は副業にも取り組みました。

著者が勧めるのは、本業の足しになり役に立つ副業です。著者は本を書いたり、講師や顧問を引き受けたりしていました。

ここでも貯蓄と同様にコツコツ積み上げ、1日1ページ原稿を書くことを自分に課していたそうです。入院したときには原稿が書けず、その後1日3ページにペースを上げて挽回したのだとか。そしてその後は1日3ページが標準になったそうです。

そこで基準を下げない、自分との約束を破らないのがすごいですね。

当時は大学教授が講師や顧問をするのを、学問の切り売りと揶揄されたそうです。他人の声は気にせず、自分がやると決めたことをやり抜く、その忍耐と継続が財産形成につながっています。

また、著者は仕事を道楽化することをおすすめしています。仕事を道楽化すること自体が幸福につながるだけでなく、結果的にお金も名誉もついてきます。

仕事を道楽化することは、その仕事を天職と信じて努力すること。打ち込んで勉強すれば、凡人でも天才に近づくことができます。

”天才ー努力には凡人＋努力のほうが必ず勝てる”という言葉に勇気づけられます。

要約③：お金とのつき合い方

『私の財産告白』の前半は財産の築き方について、後半はお金とのつき合い方やビジネスの処世術について、書かれています。

ここではお金とのつき合い方について、引用しながらポイントをまとめました。

これではいつまで経っても貧乏から抜けられない。貧乏を征服するには、まず貧乏をこちらからすすんでやっつけるのではなければならぬと考えた。貧乏に強いられてやむを得ず生活を詰めるのではなく、自発的、積極的に勤倹貯蓄に努めて、逆に貧乏を圧倒するのでなければならぬと考えた。

4分の1貯蓄が難しそうだと思った人にぜひ読んでほしい言葉。

貧乏に強いられるのではなく、こちらから貧乏を圧倒するという発想の転換が目からウロコでした。

そのくらいの気迫でやれば、きっと貧乏が逃げていきますね。

はじめは本多の財産であったわたくしの財産が、ここに至ると逆にわたくしを虜にして、財産の本多といった主客の転倒を起こしそうになった。そこでわたくしははっと気づくところがあり、財産をつくる問題の次は、財産を処分する問題だと考え始めたのである。

財産が増えるにつれて、財産に支配されそうになる。財産を貯めることよりも、財産を上手に使うほうが難しいのかもしれませんね。

畢竟、幸福は各自自分自身の努力と修養によって勝ち得られ、感じられるもので、ただ教育とか財産さえ与えてやればそれで達成できるものではない。健康も大切、教育も大切、しかし、世間でそのなかでも最も大切だと早合点している財産だけはまったく不要で、それよりももっともっと大切なのは、一生涯絶えざる精進向上の気迫、努力奮闘の精神であって、これをその生活習慣に染み込ませることである。

子孫に財産を残すことの是非については、財産は不要だという意見です。それよりも、子どもが努力できる習慣を身につけさせることのほうが子どもの幸福には必要です。

必要最低限の資産だけ残して、それ以外の財産は匿名や別名で寄付したのだとか。