『超客観力』は、自分を過信しないための客観力の鍛え方がわかる本。
メンタリストDaigoさんの著書で、ワークが多めでした。
自分のことを客観的に理解するには、自分の価値観を知ること/自分の限界を正しく見極めること(知的謙遜)が大切です。知的謙遜はGoogleが重視する資質でもあります。
★ 『超客観力』 の要約ポイント★
・自分の価値観を知る
・知的謙遜を鍛える
この記事では 『超客観力』 の要約を紹介します。
目次
要約①:自分の価値観を知る
自分の価値観を知るためには、価値観のリストを見て大事にしたい価値観をピックアップする方法や、過去の出来事を振り返る方法があります。
ここでは組織心理学者のユーリック博士が考えた、自分の価値観を知る6つの質問を簡単に紹介します。
・どのような価値観を持った家庭で育てられましたか
・思春期のころに起きたことで、最も記憶に残っているできごとや経験はなんですか
・職場やプライベートの生活の中で、尊敬できる人は誰ですか
・逆に、尊敬できないのはどんな人ですか
・今まで出会った最高のリーダーは?最悪のリーダーは?どんな行動から判断しましたか
・子どもに教えたいのはどんな行動ですか?教えたくないのはどんな行動ですか?
(子どもが考えにくい人は部下で考える)
6つの質問と本に出てきた価値観リストのワークで出てきた、わたしの価値観ベスト5を参考に紹介します。
成長/知識/精神/開放/家族
人生のタイミングによっても変わるのだと思います。
自分の大切にしたい価値観が出てきたら、どのくらい価値観に沿って行動ができているか?をチェックします。
そして、本当に生きたい暮らし方を阻むものは何か?それはどれだけ人生に悪影響を与えているか?を考え、アクションプランをつくりましょう。
大切にしたい価値観を大切にする生き方をしているか?を定期的に思い出すことで客観力を高めますが、日常に追われると自己認識力は低下していきます。
自分の状態をチェックする習慣が重要です。
<デイリー・ムード・チャート>
午前・午後で気分をチェック(1~10)
変化の原因が明確ならメモしておく
自分の気分を予測できるし、予防もできそうですね。
要約②:知的謙遜を鍛える
知的謙遜とは、自分の知識や能力の限界を正しく見極められることです。
知的謙遜:自分の知識や能力の限界を正しく見極めること
どんなに優秀な人でも自分の脳のバイアス(偏見)からは逃れられません。
どんな人にも次のようなバイアスがあります。
ダニング=クルーガー効果
最も能力がない人が自分の能力に最も自信を持つ
平均以上効果
ほとんどの人が”自分は平均以上である”と考える
根本的な帰属の誤り
他人の失敗は他人の能力や性質のせい、自分の失敗は状況のせいにしてしまう
知的謙遜を鍛えるトレーニング方法を紹介します。
知的謙遜のトレーニング:特定の知識を細かく説明してみる
自分の得意な分野を、聞き手を想像して説明してみましょう。
どんなに詳しい分野でも、知識の穴やあいまいな部分が出てきます。たとえ得意分野でも完璧ではない、自分はまだまだだと思うことができます。
知的謙遜のトレーニング:反証の質問
思い込みにハマるのを防ぐためには、いろいろな角度から物事を眺めることです。
悪いことが起これば、その出来事から得られることを考えてみます。逆に良いことが起これば、うまくいっていない可能性を考えてみます。
(例)失敗してしまった。
⇒この失敗から得られることはなんだろう?
(例)この仕事はうまくいった!
⇒実はうまくいっていないとしたら、どんな原因がありうるか?
知的謙遜のトレーニング:自己ストーリー分析
最後は少し労力がかかりますが、自分の価値観を知ることにもつながります。
自己ストーリー分析では、自分の人生を小説にたとえて振り返ります。
①この小説には3~7章くらいあるとして、「これは重要だ」「この体験が今の自分に影響を与えている」と思える出来事を各章に割り振る。
思いつかないときは、最高だったこと/最低だったこと/転機/乗り越えた経験などを思い浮かべます。
②章にタイトルと200~300字程度の要約をつける。
いつ・どこで・誰がいたか/何を考え、感じていたか/人生にどんな意味があるか
③未来の物語を描く。
夢・希望・計画を書き、これまでの人生とどうつながっているか考える。
④過去と未来に一貫したテーマやパターンがないか?を考える。
けっこう時間がかかるワークですが、転機を迎えている人ややりたいことが見つからなくてモヤモヤしている人にはおすすめです。
自分の人生にはいろいろな出来事があり、そこには数々の幸運や不運があり、予想もしなかった人たちとのつながりがあったのだといったような深い感覚が生まれるようです。そして、この「人生は運と出会いの連続だ」との実感が、あなたのなかに謙虚な気持ちを育て、最終的には知的謙遜の態度へつながっていくのです。
自分の知識や能力だけで乗り切ってきたわけではない、と環境や周りの人に感謝することで、謙虚な気持ちが生まれるのではないでしょうか。
『超客観力』 を無料で読む方法
『超客観力』は耳で聴けるオーディオブックがあります。
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Daigoさんの本はけっこうAudibleの聴き放題に入っています。こちらも無料で読めました。
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『超客観力』 の次に読むなら?おすすめの本3選
『超客観力』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『実力も運のうち』
貧困かどうかは生まれる場所と時代、遺伝子の影響が大きいので、自己責任にするのは優しくない世界だとわかります。
ここまで来たのは自分の実力!と思いたくなったときに、読みたい1冊です。
関連記事:【要約】実力も運のうちー能力主義は正義か?ー能力主義のデメリットとは?
②『バカと無知』
「バカは自分でバカだと気づけない」というドキッとした内容。
謙虚さを持って自分を疑うことで、思いこみから逃れられます。
自分がバカであるかもしれないという自分への健全な疑いは必要です。
参考記事:『バカと無知』の要約まとめ:バカは自分でバカだと気づけない
③『insight』
自己認識を高めることで、無意識の決めつけや他人への評価に気づくことができます。
自分で自分を知る内的自己認識と他人から見た自分を知る外的自己認識を高めるのがポイント。
内的自己認識が深まれば、本来の自分の願いに沿った判断や意思決定ができます。良い人間関係を築くには、他人から見た外的自己認識も重要です。
参考記事:本『insight』の要約まとめ:自分を正しく知る自己認識(セルフ・アウェアネス)とは?
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