『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』の要約まとめ:戦い方の転換

『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』の要約まとめ:戦い方の転換

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『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』は、答えがないときの戦い方と思考技術が実践的にわかる本です。


著者は元戦略コンサルタントの高松智史さん。フェルミ推定などの思考法の本をたくさん出されています。

答えのあるゲームは誰でも同じ答えにたどり着きますが、答えのないゲームは人によって答えが違うからこそ、自分なりの洞察や価値に気づける可能性があります。

答えのないゲームには答えのないゲームの戦い方がある、と思考のギアチェンジができる本です。

★ 『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』 の要約ポイント★

 

・答えのないゲームの戦い方

 プロセスがセクシー/2つ以上の選択肢を作り選ぶ/炎上、議論がつきもの

 

・答えのないゲームの思考技術

 示唆/B〇(ビーマル)条件

自分で考えるパートがたくさんあるので、読書というよりワークショップに参加している感じでした!

この記事では 『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』 の要約を紹介します。

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要約①:答えのないゲームの戦い方

 

学校教育では答えのある問題がほとんどであり、多くの人は答えのあるゲームの戦い方に慣れてしまっています。

答えがあるなら誰がやっても、なんならコンピュータも同じ答えにたどり着きます。

答えのあるゲームを解ける人より、答えのないゲームを戦える人が社会的に求められるでしょう。

「答えのないゲーム」をしているのに上司に「これで合ってますか?」と聞くことは、上司に「答えのないゲーム」をさせ、自分は「答えのあるゲーム」をしているということです。

 

答えのないゲームの戦い方には3つのルールがあります。

・プロセスがセクシー

 

・2つ以上の選択肢を作り選ぶ

 

・炎上、議論がつきもの

”プロセスがセクシー”とは、答えにたどり着くプロセスが最高ならそこから導き出した答えも最高であるという考え方です。

答えがない以上、プロセスの質が答えの質に直結します。

 

”2つ以上の選択肢をつくる”とは、比較して相対的に良い答えに近づくという考え方です。比較することで、なぜAではなくてBなのか?と選ぶ理由を言語化できます。

 

明確な答えがない以上、誰もが賛同する答えはありません。”炎上、議論がつきもの”とは、答えを出して終わりではなく、自分なりの答えを出すのがむしろ議論の始まりです。

答えがある⇒「できました。これで合っていますか?」

 

答えがない⇒「できました。議論しましょう!」

この考え方はわたしの中でパラダイムシフトでした!

要約②:答えのないゲームの思考技術

答えのないゲームの思考技術として主に次の2つが解説されています。

・示唆

 

・B〇(ビーマル)条件

1つずつ紹介します。

示唆

示唆はファクト(事実)から言えることです。

ファクトと示唆が明確にわけられるのではなく、程度によって多くの人の納得を得られるファクトに近い示唆もあれば、賛否両論の示唆、少数しか納得しない示唆もあります。

(例)

この会社の売上は右肩上がりに伸びている(ファクト)

・この会社は求人を増やしている

・この会社は良い会社だ

・この会社は10年後、日本を代表する会社になる

 

下にいくほどファクトから示唆の程度が増す

「100人中100人がそうだよね」という示唆はファクトに近いですし、「100人中1人がそうだよねと言うかも怪しい」なら、それは示唆ではなくもはや関係ないことかもしれません。

 

著者は100人中3人がそうだよねという示唆をプラチナ示唆と呼んでいるそうです。

一見すると何の関係があるの?と思うけれど説明すると納得できる、そんな示唆を持てるようになれば、示唆の思考技術が鍛えられている証拠です。

また、示唆には対比が存在します。”にもかか”構文に当てはめて対比を確認しましょう。

”にもかか”構文

〇〇〇にもかかわらず、✖✖✖ということは、□□□(示唆)に違いない

〇〇〇と✖✖✖はファクトや常識が入ります。

 

本の中では、桃太郎を使って示唆の練習をする桃太郎ワークが紹介されています。桃太郎の物語で言いたいことはなんでしょうか。

(例1)桃太郎はキビ団子で猿・キジ・犬を仲間にした

 

桃太郎には仲間がいなかったにもかかわらず、キビ団子で仲間にしたということは、仲間をつくるには対価が必要に違いない。

 

物語を切り取る部分が変われば、示唆も変わります。

(例2)桃太郎は猿・キジ・犬を仲間にして鬼を倒した。

 

桃太郎は一人では鬼を倒せそうにないにもかかわらず、仲間がいれば鬼を倒せたということは、大きなことを成し遂げるには仲間が必要に違いない。

ここで、”2つ以上の選択肢を作り選ぶ”というルールに則り、どちらの示唆がいいか比較してみましょう。

・仲間をつくるには対価が必要

・大きなことを成し遂げるには仲間が必要

桃太郎が子ども向けのお話であることを考えると、”大きなことを成し遂げるには仲間が必要”のほうが相対的に良い答えといえそうです。

 

ちなみに、著者の考えるプラチナ示唆(100人中3人がピンとくる示唆)は次のとおり。

「鬼を倒すのだから、犬やキジよりもライオンや鷲、猿よりもゴリラを選んだほうが勝てる確率は高いにもかかわらず、桃太郎があえて”猿・キジ・犬”を仲間にしたということは、チームを作る上では、トップよりも弱い、使いやすい人を選んだ方がよい」

この示唆は”猿・キジ・犬”を仲間に選んだファクトに注目して導かれた示唆です。

 

最後に、示唆を思考の癖にするキーワードを紹介します。

<示唆を使うためのキーワード>

「見たままですが、~」ファクトを述べる

 ⇓

「何が言えるっけ?」示唆を考える

 ⇓

「それは何人中何人?」示唆の程度を考える

 ⇓

「”にもかか”構文で言うと?」対比を考える

B〇(ビーマル)条件

B〇条件とは、炎上を回避しながら議論するための思考技術です。

B〇条件:

相手の意見(B案)が〇となる条件(b)を示して、

その条件を否定(a)した上で自分の意見(A案)を説得する

 

自分と相手の意見が対立し議論する場合、A〇やB✖の主張は平行線をたどります。

A〇=わたしの意見が正しい

 

B✖=あなたの意見は間違っている

A〇やB✖の主張の行きつく先は、わたしとあなたは違う考えだからわかりあえない、という結論です。明確な答えがあるゲームなら答えを示せば主張の正しさを証明できますが、答えのないゲームでは平行線のままずっとわかりあえないかもしれません。

B〇条件=Bが〇となる条件は成立しない

 

A案とB案を直接戦わせない、〇になる条件同士aーbで議論する

B〇条件なら、条件同士の議論なので直接意見を否定されたように思いません。

B〇条件の構文

「もし〇〇〇(b)だったら賛成。だけど今回は〇〇〇(b)ではないので反対。」

 

たとえば、ミュージシャンと結婚したいという娘を、公務員と結婚させたい親だったらなんと言うでしょうか。

悪い例

もしミュージシャンが売れているなら賛成。だけど売れていないから反対。

これは条件ではなく、思いっきりB(ミュージシャンとの結婚)を否定してしまっています。

この本のなかでのB〇条件はこちら。

もしあなたがキャリアウーマン志向なら賛成。だけどそうではないから反対。

いったん反対する気持ちは置いておいて、公務員よりミュージシャンと結婚したほうがいい人は誰か?を考えます。バリキャリで自分でガンガン稼げる女性は、公務員と結婚するイメージがわかない、ミュージシャンのほうがお似合い、しかもお金の心配もない。そこからこのB〇条件が出てきました。

 

B〇条件を考えるには、いったん自分のAという意見は置いておいて、どうなったらBに賛成できるのか?を考えます。

相手の意見が、どういう場合・条件・シチュエーションであれば、「自分にとっても」〇(マル)になるだろうか?

この言葉を暗記して口癖にしてください。

B〇条件をビジネスに当てはめた場合も載っています。

偉い人の思い付きアイディアを、真っ向から否定せずにどう反対するか?はとてもリアルでした。

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『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』 の次に読むなら?

 

『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『地頭力を鍛える』

 

仮説思考、フレームワーク思考、抽象化思考をフェルミ推定で鍛える本。

フェルミ推定とは、”日本に自動販売機はいくつあるか”等の概算をさせる問題です。

フェルミ推定は仮説を立てて因数分解し、抽象化するという考えるプロセスが重要なので思考力を鍛えることができます。

思考力に必要な要素がまんべんなくまとまっています。

参考記事:『地頭力を鍛える』の要約まとめ:地頭力に必要な3つの思考とフェルミ推定

②『観察力の鍛え方』

 

観察力があれば日頃のインプットの質が上がります。仮説を伴う良い観察を習慣にしましょう。

良い観察:仮説とのズレに気づき、問いが生まれ、仮説が更新される

 

悪い観察:ズレに気づかない=わかった状態になり、仮説の更新が止まる

感情や関係性に注目することで、物理的に目に見えないものも観察できます。

どんな示唆が得られるかは観察力にかかっています。

参考記事:『観察力の鍛え方』の要約まとめ:良い観察でインプットの質が上がる

③『答えを急がない勇気』

 

ネガティヴ・ケイパビリティの重要性がわかる本。

ネガティヴ・ケイパビリティとは”わからなさの中にとどまり続ける能力”です。

 

早く答えが知りたい、答えがあるはず、という姿勢は、ときに安易な答えに飛びついてしまう危険をはらんでいます。

迅速に問題解決をするポジティブ・ケイパビリティが重視されがちですが、ネガティヴ・ケイパビリティも同じくらい重要であり、深い理解や創造性の源泉となり得ます。

参考記事:『答えを急がない勇気』の要約まとめ:ネガティヴ・ケイパビリティの鍛え方

 

★今回紹介した本★


 

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