『主体的に動く』は、当事者意識を持って自分でできることに取り組む大切さがわかる本。
オズの魔法使いを題材に、アカウンタビリティ(自分で現状を変える力)を持つにはどうすればよいかを教えてくれます。
魔法使いに願いを叶えてもらうのではなく、自分の力で望むものが手に入るとわかる物語です。
★『主体的に動く』の要約ポイント★
・アカウンタビリティとは主体的に行動する力
・アカウンタビリティを高める4ステップ
現実を見つめる/当事者意識を持つ/解決策を見いだす/すべてを行動に移す
他責ではなく自責、変えられないものではなく変えられるものにフォーカスすれば人生が好転するはず。
無力な被害者意識から抜け出す方法がわかります。
この記事では『主体的に動く』の要約を紹介します。
目次
要約①:アカウンタビリティとは主体的に行動する力
『主体的に動く』の原題はアカウンタビリティマネジメントです。
アカウンタビリティ:当事者意識を持って主体的に行動する力
”アカウンタビリティ”は日本語では説明責任と訳されることが多いです。
そのため、何かトラブルを起こしたときの説明・釈明というネガティブなイメージがあるかもしれません。
しかし、『主体的に動く』で言うところのアカウンタビリティは、もっと前向きなものです。
現状を打破し、求める成果を達成するまで、自分が問題の当事者であると考え、自分の意志で主体的に行動しようとする意識。
アカウンタビリティがないと、被害者意識に陥ります。
自分に責任はない、自分以外の誰かが悪いという意識です。
被害者意識に捉われると、楽な代わりに自分の力を放棄することになります。
被害者意識の代表的な態度は次のとおりです。
・現実を無視する、否定する
・自分の仕事ではない
・何をすればいいか教えてほしい(指示待ち)
・言い訳する など
主体的に動く組織では、他者と責任を共有するジョイント・アカウンタビリティの意識が浸透しています。
『7つの習慣』で言うところの、相互依存の状態です。
あなた(依存)⇒わたし(自立)⇒わたしたち(相互依存)
被害者意識を抜けてアカウンタビリティを持つために、4つのステップがあります。
要約②:アカウンタビリティを高める4ステップ
アカウンタビリティを持つために4つのステップがあります。
①現実を見つめる
②当事者意識を持つ
③解決策を見いだす
④すべてを行動に移す
1つずつ詳しく紹介します。
ステップ1:現実を見つめる
まずは被害者意識に陥っていると気づくことが、アカウンタビリティを持つ第一歩です。
現実を見つめるステップの壁は、”変化が怖い・受け入れたくない”という感情。
具体的にはフィードバックをもらうことで、現実を直視します。
フィードバックをもらうポイント
・意見を聞きたい目的を伝えて率直な意見をお願いする
・どんな意見でも自己防衛せず、まず聞く
・フィードバックをくれたことに感謝する
被害者意識には誰でも陥る可能性があるので、なにかうまくいっていないときに自分の思いこみに気づけることが重要です。
そのために、他者からの意見をもらいましょう。
ステップ2:当事者意識を持つ
当事者意識を持つとは、現実を自分の行動の結果であると受け止めることです。
自分ではどうしようもできないという思い込み・無力感が壁になります。
もし被害者意識に陥りそうになったら、次のような質問を自分に投げかけてみましょう。
・相手の言い分で納得できそうなポイントはどこか?
・同じ過ちをしないように今後はどんな行動をする?
・見ないふりをしてしまったことは? など
自然災害、事故など、自分の力ではどうしようもないこともたしかにあります。
しかし、それをどう乗り越えるか、ずっと不満・批判を繰り返すか、自分にできることを探すかで人生は大きく変わるでしょう。
ステップ3:解決策を見いだす
解決策を見いだすためには、「他に何ができる?」と考え続けます。
困難な問題ほど、解決策が見つからずに様子見のワナにはまりがちです。
解決したい気持ちを忘れずに、「わたしの仕事ではない」という言い訳の誘惑を振り切りましょう。
視点を変える、新しい関わりを築くことが、解決策を見つけるヒントになります。
ステップ4:すべてを行動に移す
最後に、解決策を行動に移します。
行動を起こすこと何かしらの結果が出るはずで、その結果の責任を引き受けることになります。
多くの人にとって、リスクは取りたくないものですよね。
でも、自分で望む未来を切り拓くには、傍観者でなく行動する主体である勇気が必要です。
『主体的に動く』の次に読むなら?
『主体的に動く』とあわせて読みたい本を紹介します。
①『メンタリング・マネジメント』
チームメンバーを変えたければリーダー自身から変わる、
リーダーは見本/信頼/支援という行動基準で行動するという内容。
部下のせいにせず、自分からまず変わるリーダーの姿勢が学べます。
参考記事:『メンタリング・マネジメント』の要約まとめ:相手を変えたければまず自分を変える
②『「レジリエンス」の鍛え方』
レジリエンスとは、困難や逆境からの回復力のこと。
主体的に動くためには、逆境に負けずに粘り強く取り組む姿勢が求められます。
レジリエンスの具体的な鍛え方、レジリエンスが高まる考え方がわかる本です。
参考記事:『「レジリエンス」の鍛え方』の要約まとめ:逆境や困難から立ち直る7つの方法
まとめ:自分の仕事にアカウンタビリティを持っているか?
・アカウンタビリティとは、当事者意識を持って主体的に行動する力
・アカウンタビリティがないと被害者意識に陥る(他人のせい、環境のせい)
・アカウンタビリティを高める4つのステップ
①現実を見つめる:被害者意識に陥っていると気づく
②当事者意識を持つ:現実を自分の行動の結果だと受け止める
③解決策を見いだす:視点や関わりを変えて他にできることを探索する
④すべてを行動に移す:結果の責任を負う勇気をもって行動する
今会社で直面している課題の多くが、当事者意識の欠如が原因だとスッキリわかりました。
アカウンタビリティという考え方をチーム内に広げたいです。
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