『自分を育てる方法』は、自分で自分を育てるセルフリードに必要な3つの力がわかる本。
人に成長を委ねるのではなく、自分で自分の成長に責任を持ち、導いていきます。
著者の中竹竜二さんは元々ラグビーの指導者であり、組織変革やコーチングの本を出されています。
リーダーや経営層向けの本が多かったですが、『自分を育てる方法』は新入社員でも読みやすいです。
著者がラクダのキャラクターに扮して案内してくれます。
★『自分を育てる方法』の要約ポイント★セルフリードに必要な3つの力
①自分を知る力:自分から・他者から見た自分を知る
②自分を導く力:未来の自分が今の自分を導く
③自分を支える力:自分で自分を承認する
この記事では『自分を育てる方法』の要約を紹介します。
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目次
要約①:自分を知る力
自分を育てるためには、まず自分を知る必要があります。
自分のことはなんでも知っていると思いきや、よくわかってないことも多いのです。
自分を知る力は自己認識力(セルフアウェアネス)とも言われます。
内的自己認識:価値観、行動や思考パターン、他者への影響に対する理解など
外的自己認識:周りが自分をどう見ているか
自分から見た自分だけでなく、他者から見た自分を理解することも重要です。
相手の立場から考えられることで、良好な人間関係を築けたり相手の真のニーズをくみ取ってビジネスに活かせたりします。
具体的には、次のことを考えてみましょう。
内的自己認識:自分の好きなことと弱さを知る
自分は何が好きなのか?を考えてみます。
今まででうれしかったこと、思わずガッツポーズしたこと、また同じ体験をしたいと思うこと等を思い起こします。
何が好きか、何に喜びを感じるかは、人の価値観が表れやすいです。
もし好きなものがパッと思いつかないときは、好きという気持ちの感度が鈍っているかもしれません。
意識的に好きを基準に選択することで、自分の好きに気づく力をアップさせていきましょう。
たとえば、今日なにを食べるか?という選択で、本当に自分の食べたいものを選択する。
AかBか聞かれたら、「〇〇さんはこっちを選んでほしいかな」という気持ちは捨てて、本当に自分が良いと思うほうを選択して答える。
好きを基準にすること、自分の好きなものを表現することにチャレンジしましょう。
もう一つ、内的自己認識で大切なのは自分の弱さを知ることです。
苦手なことや欠点をただの特徴として捉えられるようになれば、他者の評価に一喜一憂したり腹を立てたりすることがありません。
強み/弱みは特徴に対する評価であり、結果次第で特徴が強みにも弱みにも変わります。
(例)
結果が良い→コツコツ努力して粘り強い
結果が悪い→頑固、柔軟性がない
強み/弱みは見る人によって変わる流動的なものです。
自分の弱さを知って、ただの特徴と捉え直しましょう。
外的自己認識:フィードバックを受ける
外的自己認識は他者から見た自分であり、自分で気づくことはできません。
他者からフィードバックをもらい、どのように見えているか教えてもらいましょう。
フィードバックをもらうときには、何のために聞くか・何を知りたいかを提示します。
(例)
・自分のコミュニケーションスキルを上げたいから、日頃のコミュニケーションで気になっているところや改善点を教えてほしい。
・はじめて部下を持つから、仕事の指示の仕方について直してほしいところを教えてほしい。
・プレゼンを成功させたいので、わたしのプレゼンの良いところ・悪いところを指摘してほしい。 など
何について答えていいのか戸惑ってしまいます。
もし部下に意見を求めるなら、ネガティブなフィードバックは言いにくいかもしれません。
日頃から信頼関係ができていれば、耳の痛い意見も言ってくれるでしょう。
そのような意見こそ、外的自己認識を高めるのに必要です。
自己認識については『insight』がとてもおすすめです。
『自分を育てる方法』の著者、中竹竜二さんが訳を担当しています。
参考記事:本『insight』の要約まとめ:自分を正しく知る自己認識(セルフ・アウェアネス)とは?
要約②:自分を導く力
主体性を持って物事に取り組むためには、自分で自分を導く力が必要です。
主体性と自主性は意味が異なります。
・主体性:自分でやることを決めて取り組む
・自主性:決められたことを自分からやる
仕事の中身がパターン化していた製造業が隆盛の時代は、自主性があれば十分でした。
むしろ主体性を発揮して指示以外のことをされたら困る、という仕事も多かったです。
しかし、現在ではパターン化した仕事は機械ができるので、主体性を持って自分で行動できる人材が求められます。
主体性を持つためには、未来の自分から逆算して今の自分を導きましょう。
具体的には、フューチャーインタビューをします。
【フューチャーインタビュー】
目標達成した未来の自分にインタビューする。
大きな困難を乗り越えた設定で、どう乗り越えたかを想像して答える。
セルフコーチングの本でよく紹介される方法です。
似たようなアクションとして、1年後の自分にお立ち台インタビューをする、
今の自分の悩みを未来の自分に相談する(聞き役になる)などがあります。
今の自分は過去の行動の積み重ねです。つまり、今の行動の積み重ねが未来をつくります。
要約③:自分を支える力
自分を支える力=自分で自分を承認することです。
承認欲求を満たすことを他者に委ねていては、いつも他者の行動に振り回されてしまいます。
自分の承認欲求を自分で満たせば、過剰に他人を気にすることなく自分のメンタルが安定します。
承認欲求を自分で満たす方法を紹介します。
存在承認:自分にあいさつ+小さな宣言「今日は〇〇な1日にする」
あいさつは一番手軽な存在承認です。
小さな宣言をプラスすることで、今日に対して主体的な関わり方ができます。
この助詞1つで、”昨日とは違う新しい1日”という意識になれるそうです。
助詞1文字でも言葉の影響は絶大ですね!
行動承認:行動/感情/姿勢(向き合い方)を振り返る
行動承認では、行動そのものだけでなく、感情と姿勢も振り返ります。
ネガティブな感情でもありのまま振り返りましょう。
思考や感情を一緒に残しておくと、自分の内面に意識的になれます。
成果承認:完遂より進捗を承認する(成果を小分けにして認める)
仕事で成果が出るのは、長い時間がかかります。
1日で「終わった!」と思える仕事はほとんどないでしょう。
「終わった!」の瞬間を待っていたら、いつまでも成果承認ができません。
完遂ではなく、少しでも進んでいることを積極的に承認します。
”100%終わらなければ成果ではない・承認してはならない”という決まりはないので、
成果は小分けにしてどんどん認めます。
成長承認:時間軸による変化を振り返りで認める
承認を存在承認・行動承認・成果承認の3つに分類している本もありますが、
『自分を育てる方法』は成長承認という4つ目の分類があります。
成長承認は時間軸による変化を行動承認の記録から振り返って承認します。
(振り返りの目安は3か月)
大人になってからの成長は、物事の捉え方・向き合い方の多様性に表れやすいです。
定期的に、自分の姿勢がどう変わっているかを振り返り、成長を実感しましょう。
姿勢が変われば行動が変わり、結果も変わります。
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『自分を育てる方法』の次に読むなら?
『自分を育てる方法』とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『insight』
自己認識力をより詳しく知りたい人に『insight』がおすすめです。
『自分を育てる方法』の著者、中竹竜二さんが訳を担当しています。
自分で自分を知る内的自己認識と他人から見た自分を知る外的自己認識を高めるのが成功の秘訣です。
参考記事:本『insight』の要約まとめ:自分を正しく知る自己認識(セルフ・アウェアネス)とは?
②『神メンタル』
達成したときの感情や周りの状況をありありと思い浮かべるビジュアライゼーションなど、
自分を導く力を伸ばす具体的な方法がたくさん載っています。
参考記事:【要約】神メンタルで思い通りの人生を手に入れる方法!未来の自分で生きる
③『ウィニングカルチャー』
『自分を育てる方法』の中竹竜二さんの本です。
組織の価値観を共有する、理想に向けて学び直す、言語化して行動を変えるなど、
『自分を育てる方法』を組織に適用した勝ちぐせのある組織文化づくりがわかります。
参考記事:『ウィニングカルチャー』の要約:組織文化を変革するためには?
まとめ:自分を育てる方法を知って自分の軸を持つ
・セルフリードの3つの力:自分を知る力/自分を導く力/自分を支える力
・自分の好きなことや弱みを知る
・他人から自分がどう見えているかフィードバックを受ける
・未来の理想の自分が今の自分を導く
・自分で自分を承認すると他者に左右されない
・完遂よりも進捗!成果を小分けにしてほめる
自己認識力や自己承認の本は読み通せるか不安なくらい分厚くてものが多いですが、
『自分を育てる方法』は手軽に読みやすいのでぜひおすすめです!
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