『複利で伸びる1つの習慣』は、小さな習慣の積み重ねの重要性と習慣化のプロセスがわかる本。
習慣化について網羅的に紹介しているので、運動・勉強・ビジネスなど継続したいものがある人におすすめです。
★『複利で伸びる1つの習慣』の要約ポイント★
・小さな習慣の積み重ねは効果絶大
・アイデンティティベースの習慣は行動しやすい
・習慣ループに則った4つの法則
はっきりさせる/魅力的にする/易しくする/満足できるものにする
何に取り組むにしても、目標達成に向けてコツコツ継続することは大切ですよね。
『複利で伸びる1つの習慣』で習慣のつくりかたを身につけましょう。
この記事では『複利で伸びる1つの習慣』の要約を紹介します。
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目次
要約①:小さな習慣の積み重ねは効果絶大
『複利で伸びる1つの習慣』というタイトルのとおり、小さな習慣も長期間継続していれば複利で効果が積み重なって大きな成果になります。
最初の変化は目に見えないほど小さいですが、コツコツ継続すれば飛躍的進歩の瞬間が訪れます。
101回目にたたいて岩が砕けたのは、100回たたいた積み重ねがあるから。
100度で水が沸騰するのは、それまで熱した時間があるからです。
2倍⇒70日後 5倍⇒162日後 10倍⇒232日後 20倍⇒302日後
結果に注目すると、結果が見えにくい停滞期に挫折してしまいます。
結果ではなく仕組み=プロセスに集中すれば挫折しにくいです。
目標や得たい成果は勝者も敗者も同じであり、違うのはプロセスです。
結果ばかり追い求めると達成したら幸せ/達成しなければ不幸という二元論に陥ります。
プロセスに集中することで、目標に向かっている最中の満足度が増します。
達成に向かうプロセスを辿っている=幸せと捉えれば、今から幸せになれます。
要約②:アイデンティティベースの習慣は行動しやすい
習慣化を行うには、行動を変化させる必要があります。
行動変化には3つの考え方がありますが、習慣化しやすいのはアイデンティティベースの習慣です。
ダイエットを例にあげると次のような違いがあります。
結果 :10kg痩せたい
プロセス :健康的な食事と運動を毎日続けたい
アイデンティティ:健康的な人でありたい
アイデンティティベースの習慣は自分のセルフイメージに基づいているので行動しやすいです。
具体的には、自分はどんな人になりたいか?を決めて、「〇〇な人ならどうするか?」と自分に問いかけます。
おいしそうな高カロリーの食事を見たとき、「食べたいけど我慢しよう」と思うよりも「健康的な人ならどうするか?」と考えるほうが無理なく我慢できるのです。
1つ1つの行動(高カロリーの食事を我慢した等)がアイデンティティの証拠となり、
アイデンティティを強固なものにしてさらに習慣が継続しやすくなります。
アイデンティティベースの習慣はネガティブな使い方もあるので注意が必要です。
たとえば、”自分は人見知りだ”というアイデンティティを持っていれば、人と社交的に話す行動がますます取りにくくなります。
理想のセルフイメージをつくり、そのイメージにあった証拠(=経験、行動)を集めることで行動に変化を起こしましょう。
要約③:習慣ループに則った4つの法則
習慣化の具体的なコツは習慣ループに沿ってまとめられています。
習慣ループ:きっかけ→欲求→反応→報酬
きっかけから欲求が起き、行動して欲求が満たされる
欲求が満たされた行動をきっかけとして脳が覚える
報酬(欲求が満たされること)を得たら、脳はさかのぼって何が報酬を得るのに役立ったかを記憶します。
それが報酬の手がかりとしてきっかけになります。
朝起きる⇒頭をすっきりさせたい⇒コーヒーを飲む⇒頭がスッキリする
⇒コーヒーを飲むことと頭がすっきりすることがひもづく
オフィスの近くの通りでドーナツのにおいがする⇒ドーナツを食べたくなる⇒ドーナツを食べる
⇒ドーナツを買うこととオフィスの近くの通りを歩くことがひもづく
次からは頭がすっきりしないとコーヒーに手を伸ばす、オフィスの通りを歩くだけでドーナツを思い起こすようになるかもしれません。
習慣ループをもとに、行動変化の4つの法則がまとめられています。
きっかけ:はっきりさせる
欲求 :魅力的にする
反応 :易しくする
報酬 :満足できるものにする
1つずつ詳しく紹介します。
きっかけ:はっきりさせる
まず、習慣をはじめるきっかけを明確にします。
いつ/どこで/何をするかをできるだけ具体的に決めましょう。
if-thenプランニングに似ていますね。
if-thenプランニング:~したら、〇〇するの形で行動を決める
(例1)夜8時になったら、スマホをオフにして本を読む
(例2)もしお菓子を食べたくなったら、アーモンドを食べる
たとえば、”昼休みになったら筋トレをする”ではまだ曖昧です。
”パソコンを閉じたらデスクの横でスクワットを10回する”くらい具体的にします。
また、きっかけは直前にやっていた行動に影響を受けます。
すでに習慣化している行動を開始の合図にすることで、習慣の積み上げができます。
(はみがき中にスクワットする、お皿洗い中にオーディオブックを聴くなど)
自分の行動だけでなく、周囲の環境にも影響を受けるので、習慣化したいことがすぐできる環境もつくりましょう。
具体的には、習慣化したい行動がすぐできるように道具を出しておいたり、いつも同じ場所で行うようにしたりします。
読書を習慣にしたいなら、読みたい本をすぐ目につくところに置いて、ソファ=読書の場所にしてしまいます。
すでにソファ=ごろごろSNSを見る場所になってしまっているなら、読書は新しい場所にひもづけるほうが良いです。
環境づくりをすることで、自分の行動を主体的にデザインすることができます。
ほとんどの人が他人のつくってくれた世界に生きている。(中略)環境づくりによって主導権を取り戻し、自分の人生を設計することがでいる。世界を消費するだけでなく、自分の世界の設計者になろう。
欲求:魅力的にする
習慣を魅力的にするには、誘惑の抱き合わせが有効です。
誘惑の抱き合わせ:やりたいこととやらないといけないことを組み合わせる
Youtubeを観る+筋トレをする、メールの返信を片付けたらSNSを見る等、
必要なことをすることがやりたいことをするきっかけになります。
反応:易しくする
習慣となる行動を易しくすることで、行動のハードルが下がります。
『複利で伸びる1つの習慣』では2分間ルールが提唱されていました。
2分間ルール:新しい習慣は2分以内にできるものにする
筋トレならスクワット1回、読書なら1ページ読む等、失敗しようがないくらい小さな行動から始めます。
習慣は継続することで小さな勝利を感じることができ、ますます継続しやすくなります。
だから効果はどんなに小さくても、行動をゼロにしないことが重要です。
最初のあやまちはあなたをダメにしない。ダメにするのは、その後スパイラル上に続くあやまちの繰り返しである。1回の失敗はアクシデントだ。2回目の失敗は新しい習慣の始まりになる。
報酬:満足できるものにする
楽しいこと、気持ち良いことは勝手に繰り返します。
行動の満足度を上げる仕組みを取り入れましょう。
報酬が先延ばしになるほど効果は薄くなります。
たとえば、筋トレをしたらすぐにマッサージをする、何か我慢したら貯金をする等、
即時報酬(今すぐもらえる報酬)を感じられることをします。
『複利で伸びる1つの習慣』を無料で読む方法
『複利で伸びる1つの習慣』は耳で聴けるオーディオブックがあります。
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『複利で伸びる1つの習慣』の次に読むなら?
『複利で伸びる1つの習慣』とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『小さな習慣』
意志力に頼らず、絶対に失敗しないスモールステップから習慣化する方法がわかります。
『複利で伸びる1つの習慣』よりサクッと読みたい人におすすめです。
参考記事:『小さな習慣』の要約:モチベーションに頼らずゆっくり意志力を鍛えよう
②『やり抜く人の9つの習慣』
118ページとコンパクトな本ですが、
目標達成に必要なマインドセット(価値観)がまとまっています。
特にifーthenプランニングがわかりやすく紹介されています。
参考記事:やり抜く人の9つの習慣を要約!if-then(イフゼン)プランニングで目標達成!
③『超一流になるのは才能か努力か?』
生まれ持った才能ではなく、努力によって脳や身体が適応することによって才能になるという内容。
遺伝的な才能があったとしても努力を継続することが才能の開花に必要です。
参考記事:『超一流になるのは才能か努力か?』の要約まとめ:才能を身につけるための限界的練習とは?
まとめ:習慣化のコツが網羅的にわかる1冊!
・小さな習慣も継続すれば複利で大きな効果になる
・結果ではなくプロセスに集中する
・アイデンティティベースの習慣は行動変化を起こしやすい
・「〇〇な人ならどうするか?」と考える
・習慣ループ:きっかけ→欲求→反応→報酬
・習慣のきっかけを明確にして、行動しやすい環境を整える
・やるべきこととやりたいことを組み合わせる(欲求の抱き合わせ)
・習慣は途切れないことが大事!行動はできるだけ易しくする
・行動したらすぐご褒美(即時報酬)があると繰り返したくなる
習慣化したいけど挫折してしまう人、悪い習慣を断ち切りたい人に役立つヒントがたくさんあります。
挿入されているエピソードもどれもおもしろいので楽しく読めます。
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