SNSやブログの記事タイトル、営業ツールのチラシやバナーのコピーなど、
キャッチコピーのスキルはコピーライター以外の人にも活かせる場面がたくさんあります。
Twitterで刺さる言葉がつぶやけたら、たくさんの人に見てもらえそう。
何かを売りたいときはもちろん、
読む人の心を動かしたいときに必要なのがコピーライティングのスキル。
この記事では、古典と言われる『ザ・コピーライティング』の要約とその他のキャッチコピー力を鍛えるためにおすすめの本を紹介します。
本業でプレスリリースを書くときにも学んだ知識を活かせています。
目次
『ザ・コピーライティング』はコピーライティングの教科書
『ザ・コピーライティング』は2008年発行と古い本ですが、
いまだに売れ続けている、古典とも言えるビジネス書です。
定価3520円で、本にしてはけっこうお高め。
しかし、メンタリストDaiGoさんが”価格の10倍以上の価値がある”とおすすめしています。
著者のジョン・ケープルズさんは、アメリカの伝説的コピーライターとして活躍した方。
監訳者の神田昌典さんは日本一のマーケッターと呼ばれています。
こんなに高い期待値で読まれても評価が高いのですから、
言葉や文章でビジネスをしよう!という人は読むべき本ですね。
『ザ・コピーライティング』の要約
コピーライティングは400ページ超えの本で、
キャッチコピーやセールスレターに使えるテクニックが満載です。
特に大切といわれる見出しの5つのルールを紹介します。
・得になること(ベネフィット)
・新情報
・好奇心
・明るい面・プラス面
・手っ取り早くかんたんに
得になること(ベネフィット)
まず、読者に先を読もうと思わせることが重要。
そのためには、「これを読んだらわたしが得をする」と感じてもらうことです。
ベネフィット(benefit)とは利益のこと。
紹介する商品やサービスで得することや利用しないと損することを見出しに入れます。
新情報
新情報だと知らせることで、
「ここに書いてあるのはあなたがまだ知らない情報ですよ」と伝えられます。
【新情報の具体例】
・新発売!~
・とうとう~、いよいよ~
・2021年7月1日、ついに〇〇が登場(日付で始める)
好奇心
好奇心をそそるには、なぜ~なのか?という問いかけや真逆のことを組み合わせると効果的です。
ただし、好奇心をそそるだけではダメで、得になることとセットで使うのかコツ。
例:なぜ、口ベタのわたしがたった3日でトップセールスマンになれたのか?
明るい面・プラス面
明るい面・プラス面とは、
理想的な未来や幸せを想起させる言葉を使うことです。
紹介するサービスや商品そのものの良さを伝えるのではなく、
それを使ったあとに待っているステキな未来を言語化します。
【明るい未来を想起させる例】
ダイエット商品 :5kg痩せる⇒自信を持って水着を着られる
営業力アップセミナー:営業トークがうまくなる⇒営業成績が上がって昇進する
理想の未来はビジュアルで伝えると印象に残りやすいです。
自然と注意を向けてしまうのだそう。
特に、ターゲットと同じ性別・年代の人物を使うと自分に重ねて感情移入しやすいです。
不安や危機感をあおるキャッチコピーもありますが、
その後の不安を解決した未来をきちんと伝えることが大切。
不安をあおりっぱなしの宣伝文句は良いイメージを与えません。
手っ取り早くてかんたん(信頼性を損なわない程度に)
最後に、手っ取り早くてかんたんだと伝わる要素を入れます。
・3日でできる~
・たった1か月で人生が変わる!~
・運動は必要ナシ!〇〇を飲むだけ~
チラシやネット広告を見れば、例はいくらでも見つかりますよね。
ただし、信頼性を損なわない程度にすることが重要です。
誇大広告や「本当かな?」と疑われるような言葉はNG。
具体的な数字やデータを入れて、信頼性を忘れないようにしましょう。
大切なのはデータを取ってテストすること
キャッチコピーはひらめきに頼るのではなく、
厳密に反応をテストすることで読者に刺さる訴求ポイントを探していきます。
”Tested Advertising Methods”=検証された広告手法です。
テストするとは、
ダイレクトメールならどのくらい問い合わせがあったか、メルマガなら開封率、ブログやLP(申し込み用のWebページ)ならクリック率などです。
WebマーケティングではABテストと言われます。
ボタンの色ひとつ、言葉の順序1つ違うだけでも反応率が変わるそうです。
広告Aと広告Bを用意し、反応の差を調べるテスト。
アクセスをランダムにAとBに振り分けたり、Javascriptで同一ページの一部の色や内容を変えたりしてテストします。
AとBの2択だけでなく、3パターン以上でテストも可能です。
『ザ・コピーライティング』のデメリット・欠点
『ザ・コピーライティング』はコピーライティングの古典で、文章を仕事にする人は読むべき本です。
ただ、デメリットもあります。
【『ザ・コピーライティング』のデメリット】
・400ページ超えの翻訳書なので読みにくい
・アメリカの事例で理解しにくい部分がある
・事例が古い
翻訳書特有の読みにくさがあり、400ページを超える大作なので、読み通すにはひと苦労。
アメリカでの例なので、語呂や背景まで理解するのが難しいです。
古典にありがちですが、例が古いというデメリットもあります。
自分で応用すればよいのですが、
現代の日本に当てはめた事例が知りたいと感じました。
そこでおすすめなのが、日本人が書いたキャッチコピー本もあわせて読むことです。
おすすめは、川上徹也さんの『キャッチコピー力の基本』です。
『ザ・コピーライティング』で言われていたことを
日本で当てはめるとどうなるか?がわかりやすかったです。
『ザ・コピーライティング』は経営者や個人事業主、SNSで影響力を強めたい人向けだとしたら、『キャッチコピー力の基本』は広くビジネスマンにも活用しやすい例が多いです。
次から、『キャッチコピー力の基本』の要約を紹介します。
おすすめのキャッチコピー本1:『キャッチコピー力の基本』
『キャッチコピー力の基本』の副題は、
”ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック”です。
77のテクニックを紹介しきれないので、その根底にある3つの基本を紹介します。
1:自分に関係あると思わせる
2:強い言葉にする
3:相手に「何で?」を作り出す
自分に関係あると思わせる
自分に関係あると思われなければ、行動はおろか読んでももらえません。
情報があふれている現代では、簡単にスルーされてしまいます。
「ギクッ!ぼくのこと?」、「これはわたしのための商品だ!」
と感じてもらえたら成功です。
行動してもらうには、
自分事にしてもらう=当事者意識を持ってもらうことが重要なのですね。
【具体的なテクニック】
・問いかける ⇒自然と答えを探してしまう
・ターゲットを絞る⇒まるでわたしのこと?
・つぶやいてみる ⇒読み手の気持ちを代弁して共感を得る
強い言葉にする
使い古された常套句や具体性に欠ける言葉は心に響きません。
ズバッと響く、強い言葉を考えましょう
【具体的なテクニック】
・シズル感 ⇒五感に訴える
・具体的な数字を使う⇒リアリティと信頼性アップ
・希少性 ⇒一生に一度、〇個限定など
相手に「何で?」を作り出す
疑問が浮かんだら、自然と答えが知りたくなりますよね。
極論やインパクトの強い説がよく使われます。
【具体的なテクニック】
・異質な言葉の組み合わせ⇒反対のことを組み合わせる
普通は使わない名詞+動詞の組み合わせ
・~するな ⇒なんでしたらダメなの?と疑問に思う
異質な言葉を組み合わせると違和感があるので、「どういうこと?」と感じます。
たとえば、”大人の宿題”は大人+子どもがやるはずの宿題を組み合わせています。
「何で?」を作るには、”なぜ~なのか?”も使えます。
【実際にある本のタイトル例】
・長生きしたけりゃ肉は食べるな
・英語は絶対勉強するな
・世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
・なぜ、あなたの仕事は終わらないのか?
具体例がたくさん載っていてわかりやすく、
ピンと来たテクニックから実際に使ってみることができます。
という方にはまずおすすめの1冊です。
おすすめのキャッチコピー本2:『売れるコピーライティング単語帖』
もう1冊、おすすめの本が『売れるコピーライティング単語帖』です。
『ザ・コピーライティング』の監訳者、神田昌典さんの本。
こちらもDaiGoさんがおすすめしています。
『ザ・コピーライティング』がコピーライティングの古典・教科書とすると、
こちらは辞書・スワイプファイルのような使い方ができます。
スワイプファイル:参考になるコピーを集めたもの
ちょっと言葉の印象は悪いですが、
参考になる表現をストックしておくことは悪いことではありません。
PASONAの法則に沿って、使えるフレーズや心理効果が解説されています。
P(Problem) :問題
A(Affinity) :親近感
S(Solution) :解決策
O(Offer) :提案
N(Narrow Down):絞り込み
A(Action) :行動
単に言葉を集めただけの本ではなく、冒頭に”売れる言葉の極意”がまとめられています。
自分でゼロから考えるより、
第一線にいる人の考えから学べるのが本のいいところですね。
まとめ:コピーライティング力はSNS全盛期の必須スキル!
コピーライティングはけっきょくヒラメキの世界・・・と思っていましたが、
きちんと科学的に実証された手法がありました。
今はSNSでのフォロワーの数やブログのアクセス数など、ネットでの反応がビジネスの結果に直結する時代。
ターゲットの心に届き、言葉だけで行動を起こさせるスキルは、
ブロガーやSNS発信者はもちろん、広くビジネスマンにも必須スキルです。
ブログ記事のタイトルがしっくりこない、アクセスが来ないとお悩みの方は、
こちらも参考にしてくださいね。
読まれるブログ記事タイトルの付け方!初心者がアクセスを集めるコツ
★今回紹介した本★
⇓コピーライティングの古典は読んでおきたい方に
⇓『ザ・コピーライティング』はちょっと難しそう、日本の例を知りたい方に
⇓思い浮かばないときのお助け本として
⇓文章術まとめ記事はこちら
【文章術のおすすめ本を紹介】ネットで稼げるライティングスキルを身につけよう
★読書好きな人におすすめのサービス★
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