弁証法とは何か?をわかりやすく紹介&簡単に図解!本『直線は最短か?』がおすすめ

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弁証法とは19世紀に哲学者ヘーゲルが確立した思考法で、

異質なふたつのものを組み合わせて新しい価値を生み出すことです。

 

テーゼ、アンチテーゼ、アウフヘーベンなど、

聞いたことはあるけど難しそう・・・

 

弁証法がわかりやすく簡単に解説されている本を見つけました。

『直線は最短か?』です。

 

例が具体的で、ビジネスやキャリアを考えるときに活用できそう!

この記事では、直線は最短か?』を参考に弁証法とは何か?をわかりやすく紹介します。

 

弁証法とは何か?わかりやすく解説

弁証法とは、異質なふたつのものを組み合わせて新しい価値を生み出すことです。

『直線は最短か?』では、ホットドッグで解説しています。

 

身近でわかりやすい!

 

 

パンにソーセージを組み合わせて、ホットドッグという新しい価値が誕生!

 

弁証法で重要なのは、どちらの要素も否定しないこと。

そして、新たな価値を生み出している(=ホットドッグにする意味があるくらいおいしい)ことです。

 

パンとソーセージは合わなくて、別々に食べたほうがおいしいな・・・

という場合は、意味のある掛け合わせだったとは言えませんよね。

 

弁証法の用語:テーゼ/アンチテーゼ/ジンテーゼ/アウフヘーベン

ここで、弁証法に出てくる用語を紹介します。

 

弁証法が難しく感じる要因の1つは、馴染みのないドイツ語が多いから。

簡単な言葉に置き換えて理解しましょう!

 

テーゼ    :命題(正)     =掛け合わせたいもの

 

アンチテーゼ :対立する命題(反) =もう1つの掛け合わせたいもの

 

ジンテーゼ  :統合された命題(合)=新しい価値

 

アウフヘーベン:止揚        =掛け合わせること

 

パン(テーゼ)とソーセージ(反)をアウフヘーベンして、

ホットドッグ(合)が生まれました!

 

弁証法の具体例

弁証法の具体例をたくさん見てみましょう。

テクノロジーの進化で可能になることや価値観の変化で生まれるものが多いです。

テーゼ   :いつも花を飾りたい

アンチテーゼ:花は枯れる

ジンテーゼ :プリザーブドフラワー

 

テーゼ   :いつも本を読みたい

アンチテーゼ:本はかさばるし重い

ジンテーゼ :電子書籍

 

テーゼ   :車で移動すると便利

アンチテーゼ:車は高くて維持費もかかる

ジンテーゼ :カーシェアリング

 

など

電子化やシェアリングエコノミーの発想が生まれると、

それを別の要素とアウフヘーベンすることでまた別のアイディアが生まれます。

 

お金+電子化         =電子マネー、仮想通貨、キャッシュレス決済

家+シェアリングエコノミー  =民泊

洋服+シェアリングエコノミー =洋服のサブスクリプションサービス

労働力+シェアリングエコノミー=クラウドソーシング

 

最後に紹介する例は、以前コラムか新聞記事で読んだ出来事。

図書館で目の前の窓を開けるか男性がいがみ合っていて、それを司書さんが解決したという話です。

 

テーゼ   :暑いから図書館の窓を開けたい

アンチテーゼ:風で本のページがはためいて読みにくい

ジンテーゼ :目の前の窓は閉めて、離れた場所の窓を開けることを提案

男性はどちらも涼しいところで快適に本を読みたいという目的は同じ。

 

どちらかを我慢させるのではなく、

より高次の共通の目的を見つけ出すのは弁証法的解決ですよね。

 

弁証法は、新しいビジネスアイディアを生み出す場面や意見が対立したときにより良い解決策を提示する場面で使える思考法です。

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弁証法と論理的思考の比較

 

ビジネス的な思考法といえば、

論理的思考(ロジカルシンキング)を思い起こす人が多いのではないでしょうか。

 

論理的思考:物事を分解したり関係性に注目する思考法

=創造的なアイディアが生まれにくい

 

弁証法  :より高次な次元にアウフヘーベンする思考法

=今までになかった価値観や意味を見出す

 

どちらが良い・悪いということではなく、

新しいアイディアや発想がほしいときには弁証法が合っているということです。

 

逆に、厳密に確かめる・検証する・網羅的に考える必要があるときには、

論理的思考の得意分野。

 

場面に応じて使い分けましょう。

使える道具は多いほうが良いです。

 

弁証法の法則:弁証法として成り立つには?

 

マルクスの協力者、エンゲルスは”弁証法には3つの法則がある”としました。

【弁証法の3つの法則】

 

1:量と質の転化

 

2:対立物の相互浸透

 

3:否定の否定

 

1:量と質の転化とは?

水(液体)は沸騰すると水蒸気(気体)に変わりますよね。

質が変化することを転化といいます。

 

新しい価値が社会に受け入れられることで質が転化します。

 

もし新しい商品を世に出したのなら、

キャズム(一般に普及する境界の深い溝)を超えると転化したことになるでしょう。

 

2:対立物の相互浸透

対立物の相互浸透とは、

アウフヘーベンしたことでテーゼとアンチテーゼもお互い影響しあうことです。

 

たとえば、プリザーブドフラワーの例では、

プリザーブドフラワーが登場する前後では花の買い方・売り方に違いがでたり、

枯れないのでアレンジの仕方も変わったでしょう。

 

社会にニーズがあるとわかれば、プリザーブドフラワーの技術もますます発展します。

プリザーブドフラワーの教室ができるなど、新しいサービスも生まれます。

 

最初のホットドッグの例で言えば、

ホットドッグ用のソーセージや

ホットドッグ用のパンが作られるようになりますよね。

 

3:否定の否定

アンチテーゼはテーゼの否定・対立するものですが、

さらに否定することで新しい価値観を深く考えることができます。

 

弁証法が螺旋的展開をすると言われるのは、

否定の否定で論を発展させ続けられるからですね。

 

アンチテーゼに対して、単にテーゼをひっくり返しただけで良いのか?

と問いかけることで本質に迫ることができます。

 

成果が出る弁証法をするためには?

 

弁証法を道具として使うには、テーゼとアンチテーゼをどう設定するかが重要です。

答えの質はどれだけ良い問いを立てられるかに寄ります。

 

創造的なアウフヘーベンをするためには、

いろいろな視点からテーゼとアンチテーゼの意味を問う姿勢が大切。

 

つまり、1つの事象や行為を多面的に理解することです。

 

たとえば、”本を読む”という行動1つとっても人によっていろいろな意味がありますよね。

・教養を得たい

 

・抱えている問題の解決策を知りたい

 

・好きな作家の世界観に没頭したい

 

・読書に集中して嫌なことを忘れたい

 

・大学の課題だから義務感で読んでいる

 

・本を読んでいる自分を見せてかっこよく思われたい

 

など

 

モノにもいろいろな意味があります。

”カバン”を例にすると・・・

・荷物を持ち運べるもの

 

・ファッションに合わせて選ぶもの

 

・自分へのご褒美

 

・自分の経済力を見せびらかすもの

 

など

 

多角的な視点で考える・具体的な物事から抽象度を上げて考えることで、

アウフヘーベンするときの思考の幅が広がります。

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実践的な弁証法を知るなら『直線は最短か?』がおすすめ!

『直線は最短か?』は弁証法をわかりやすく解説し、

さらにビジネスやキャリアなどの実生活に活かす方法がわかる本です。

前半は弁証法とは何かをわかりやすく説明し、

後半は人生の中でどう弁証法を使うかという話。

 

学問的な意味での弁証法を深く知りたい人は、

違う本がよいかもしれません。

 

弁証法的な考え方で人生の寄り道も楽しみながら、

どんな経験もアウフヘーベンしたら財産になるよ!と励ましてもらえる気がしました。

 

【直線は最短か?の意味】

 

ときに寄り道をする・目的から半歩ずれた道を行き、そこで得られた経験をアウフヘーベンする

(アウフヘーベン=成長)

 

 

本質を抽出し、多目的に活用できる能力を得る。

直線で進むより到着が速いかもしれない。(高速道路理論)

 

著者は元電通の経営コンサルタントで、大学の教員で映画監督、という変わった経歴です。

だからこそ、このような考え方になるのかなと思いました。

 

思うようなキャリアを進めなかったと後悔がある人には特におすすめです!

 

まとめ:弁証法は新しいビジネスアイディアを生み出す思考法

・弁証法は異質なふたつのものを組み合わせて新しい価値を生み出すこと

 

・テーゼ(命題)とアンチテーゼ(対立する命題)をアウフヘーベン(掛け合わせ)してジンテーゼ(統合された命題)が生まれる

 

・弁証法は新しいビジネスアイディアや対立する意見の解決策を見つけるのに効果的

 

・弁証法は論理的思考よりダイナミックな発想ができる

 

・エンゲルスの”弁証法の3法則”

 ‐量と質の転化/対立物の相互浸透/否定の否定

 

・物事の意味を多面的に見ると価値ある弁証法ができる

 

・『直線は最短か?』は実用的な弁証法がわかる本(特にキャリアで挫折した人におすすめ)

ロジカルシンキングと比べると馴染みのない弁証法ですが、

新しいアイディアを考えるときや対立が起きたときに使える思考法です。

 

知っているだけでは意味がないので、あとは実践あるのみ!

『直線は最短か?』はとにかくわかりやすく、実践できるように書いてある本なので、

弁証法を知りたい方・新しい思考法の道具を1つ手に入れたい方は読んでみてくださいね。

 

 

帰納法、演繹法、アダプションの推論も新しい発想や問題解決に役立ちます。

【要約】問題解決力を高める「推論」の技術!フレームワークの使い方に気づかせてくれた本

 

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