『言語化力』は、思考を言葉にする方法と言葉が持つパワーがわかる本。
著者は、PRプランナーで株式会社GO代表の三浦崇宏さんです。
あなたの目指す未来をあなた自身があなたの言葉で形にできたなら、あなたの人生はもう変わり始めている。
自分の思考や感情を言語化することでオリジナリティのある強い言葉が生まれ、人を動かすほどのパワーを持ちます。
人に伝えるための言語化だけでなく、自分の人生の捉え方も言語化で変えられます。ネガティブな出来事に新しい意味づけを与えることで、人生のコンテンツにできるのです。
★ 『言語化力』 の要約ポイント★
・言葉にする方法3ステップ
・言葉の因数分解をする
・言葉の素材を集める
この記事では 『言語化力』 の要約を紹介します。
目次
要約①:言葉にする方法3ステップ
言語化のための3ステップは次のとおりです。
ステップ0:自分のスタンス(構え方)を決める
ステップ1:本質をつかむ
ステップ2:感情を見つめる
ステップ3:言葉を整える
1つずつ紹介します。
ステップ0:自分のスタンス(構え方)を決める
まず3ステップに入る前の前提として、自分のスタンスを決めます。スタンスに正解はありません。
自分の立ち位置と好き嫌いを明確にすることで、どんなテーマでも自分の意見が生まれやすくなります。
著者は「変化と挑戦」に対して絶対的にポジティブな姿勢を取っています。どんなテーマでも、変化と挑戦は素晴らしいという観点から考えれば、自分の立ち位置からの意見が言えるのだとか。
<スタンスを考えるヒントの問い>
・自分が絶対曲げたくない価値観は?
・どんな社会であってほしいか?
・熱狂しているもの、好きでたまらないものは? など
仮にでもスタンスをとることでわかることがありそうです。
ステップ1:本質をつかむ
本質をつかむとは、”固有名詞を省いて”、”時系列も無視して”、”行為と現象と関係性だけを抜き出す”ことです。
詳細は省き、何がどんなことをしてどうなったか、の構造だけを抜き出します。
本質は客観的な情報なので、誰が語っても同じようなものになります。
ステップ2:感情を見つめる
本質をつかむでは客観的な構造に着目しましたが、感情を見つめるステップでは主観的な捉え方に着目します。
本質的な構造と自分のスタンスを照らし合わせて、どんな感情を持ったか?なぜその感情を持ったか?を納得いくまで自問自答しましょう。
ここがオリジナリティの見せどころです。他人に説明できるまで考え抜きます。
どんな現象でも、構造化してしまえばオリジナリティなんて大してない。現象について説明する限りは、誰が話しても同じことだ。だからこそ、あなたのスタンスから生まれたあなたの感情を説明できるようになったとき、初めてあなたはあなた固有の言葉、オリジナリティを手に入れることになるんだ。
ステップ3:言葉を整える
相手やその場に合わせて言葉を整えます。
丁寧にする、ポジティブにする等、言葉を整えるのはあくまで届きやすいようにする仕上げであり、重要なのはあなたの思考から生まれた内容が詰まっているかです。
『言語化力』では、映画を題材に言語化のステップが紹介されています。
映画の感想を言語化してSNSなどに投稿してみるのはどうでしょうか。
スタンスを決める⇒誰が何をしてどうなる物語か?⇒スタンスからどんな感情が湧いたか?⇒届けたい相手や発信媒体に合わせて言葉遣いを整える
要約②:言葉の因数分解をする
自分の感情や思考を深めるときに、言葉の因数分解を使うと解像度が上がります。
言葉の因数分解:言葉の具体性のレイヤー(層)を上げる
ざっくりあいまいな言葉で言語化すると、そこで思考がストップしてしまいます。具体的にはどういうこと?と考えを深めていきましょう。
(例)仕事がうまくいかない
具体的に”仕事”とは何?⇒顧客とのミーティング
具体的に”うまくいかない”とはどういうこと?⇒会話が成立しない
具体的に”顧客”とは誰?⇒経営層など上位層に苦手意識がある
具体的に”会話が成立しない”とはどういうこと?⇒気軽な世間話ができない
具体的に”苦手意識”とは?⇒世間話に対応できない
具体的に”気軽な世間話ができない”とは?⇒教養の欠如を感じて、それがバレたら恥ずかしい
”仕事がうまくいかない”が、”経営層との世間話で教養の欠如がバレるのを恐れている”と解像度が上がりました。”仕事がうまくいかない”のままだとどう解決して良いかわかりませんが、具体性が増した後なら取るべきアクションがわかります。
思考の過程で、「仕事がうまくいかない」とか「よかったです」みたいな大雑把で便利な言葉を見つけてしまうと、そこで思考を止めてしまう。間違ってないからだ。だが、正確ではない。思考は正確な言葉で表現しないと、本当はもっと深い思考にたどり着く可能性があっても、途中でその行き先を見失ってしまうのだ。
言語化はとにかく量、やってみることです。間違いをやっぱり間違いだったと確認するのにも意味があります。
「やっぱりこれだな!」という確信を得るために、不採用の案も必要なんですね。
要約③:言葉の素材を集める
自分の思考を経て生まれた言葉にはオリジナリティがあります。
ゼロから新しい言葉を生み出すことはほぼ不可能であり、言葉自体がオリジナルである必要はありません。
つまり、自分の言葉とは、自分自身の思考から生まれた言葉だ。それが自分の言葉である条件はたった1つ。その言葉を自分が信じられるかどうかだ。
言葉のセンスを上げるには、言葉を素材として集めておきます。著者も名言を集めているそうです。
『言語化力』にはいろいろな名言が出てきます。印象に残った名言を紹介します。
・Life is Contents.
・悲観は気分、楽観は意志(アラン)
・強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない
(レイモンド・チャンドラー)
”Life is Contents.”とは、人生のすべてが捉えようによってコンテンツになるということ。どんなネガティブな出来事も、意味づけによっておいしい話のネタになります。
どんな意味づけを選ぶかは自分で選べます。”悲観は気分、楽観は意志”です。
ちょっとした意見の対立があったときに場を和らげるユーモアで伝え方を工夫することもできます。
”強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない”。言葉は力を与えてくれると同時に、誰かを傷つけることもあります。言葉を使うときには優しさを忘れずにいたいですね。
『言語化力』 の次に読むなら?おすすめの本3選
『言語化力』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『言語化の魔力』
同じく言語化をテーマにした本。
『言語化の魔力』は、言語化によって悩みを軽くしたり、捉え方を変えたりする方法がわかります。
同じところをぐるぐるしながら悩んでいる人におすすめの1冊です。
参考記事:『言語化の魔力』の要約まとめ:言語化すれば悩みは軽くなる
②『自分の意見で生きていこう』
正解がない問題に自分の頭で考え、ポジションを明確にする大切さがわかります。
自分の頭で考える前に答えを探してしまう人、たくさん情報収集してからでないと意見が持てない人に、視野を広げてくれる1冊です。
参考記事:『自分の意見で生きていこう』の要約まとめ:正解がない問題に自分で考えた意見を持つ
③『リフレクション 内省の技術』
自分の感情を見つめて自分の言葉にするには、リフレクション(内省)が有効です。
感情の奥にある経験や価値観、思いを深掘りするための考え方がわかります。
参考記事:『リフレクション 内省の技術』の要約:経験から学びを得るために自己理解を深めよう
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