『諦める力』は諦めることをポジティブに捉え直すことができる本。
著者は400メートルハードルの為末大さん。
100メートルから400メートルハードルに転向したのは、世界で勝ちたいという目的を諦めない代わりに100メートルという手段を諦めたからだそうです。
諦めるのは悪いことではない、むしろ将来を見据えて自分を活かす場所を選んでいることだと前向きになれます。
自分の進んでいる道に「これでいいのか?」と不安を感じている人や転職など人生の節目に立っている人におすすめです。
★『諦める力』の要約ポイント★
・諦めるのは自分に合った場所を見極めること
・努力すれば夢は叶う世界は残酷
・幸せの基準は自分で決める
この記事では『諦める力』の要約を紹介します。
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目次
要約①:諦めるのは自分に合った場所を見極めること
”諦める”という言葉には”途中で投げ出す”、”逃げる”といったネガティブなイメージがあります。
しかし、仏教では”明らめる”=真理を明らかにして見極めるという意味があるそうです。
諦めることは悪いことではなく、自分に合ったことを主体的に選ぶこと。
人にはそれぞれ長所と短所があり、生まれつき変えられないこともあります。
変えられないことを無理に変えるより、そのままで戦える場所を選ぶのが戦略的です。
夢や憧れは大切ですが、憧れの人が自分の延長線上にいるかどうかは冷静に考える必要があります。
世の中には、自分の努力次第で手の届く範囲がある。その一方で、どんなに努力しても及ばない、手の届かない範囲がある。努力することで進める方向というのは、自分の能力に見合った方向なのだ。
自分の延長線上にいない人に憧れて自分に合わない場所で戦い続けることで、自分の元々もっていた長所もなくしてしまうかもしれません。
憧れの存在を持つなとは言わない。
ただ、自分の憧れる存在が本当に自分の延長線上にいるかということを、しっかり見極めるのは非常に大事なことになってくる。自分とはまったく接点のない人に憧れて、自分の短所を埋めているつもりが長所ごと削り取っている人はかなりの数に上ると思う。僕はこれを「憧れの罠」と呼んでいる。
生まれ持ったもので決まるならどうせがんばっても意味がない、と諦めるのともまた違います。
努力すれば勝てる領域を見つけて、そこで精いっぱい努力します。
自分の手の届く範囲は、本気で努力しないと見えてきません。
転ぶことや失敗を怖れて全力で挑むことを避けてきた人は、この自分の範囲に対してのセンスを欠きがちで、僕はそれこそが一番のリスクだと思っている。
自分は自分にしかなれない、自分に与えられたものを活かせる場所を選んでそれ以外を諦めるのが重要です。
要約②:努力すれば夢は叶う世界は残酷
「努力すれば夢は叶う」、「辛い時を耐えたから成功できた」というインタビューは、成功者が言っている・成功していない人はインタビューされにくいという点に注意が必要です。
1つ1つは感動のエピソードではあるものの、生存者バイアスがかかっていて一般化できません。
生存者バイアス:
特定の条件の人・モノから判断し、条件を満たさないものの存在を無視する
(例)〇〇のやり方でビジネスが成功した
⇒〇〇のやり方で失敗した人にはインタビューされない
「努力すれば夢は叶う」を信じて夢がかなわなかった人はたくさんいます。
著者はやめ時を逃して後悔しているアスリートをたくさん見てきたそうです。
会社員として働くのは就職口がかなり少ないのだとか。
諦めなかった人のうち、金メダルを取った人はいるけれども、諦めなくて金メダルを取れなかった人はその数千倍いるという数字を冷静に見なければならない。その事実を納得したうえで「自分はどのくらいの確率で勝てる勝負をしているのか」ということを冷静に見なければならない。なぜなら、その事実を理解したうえでの努力と、ただがむしゃらに突き進む努力とでは、内容も結果も変わってくるからだ。
やめ時を逃してしまう原因の1つとして、サンクコスト(埋没費用)効果が挙げられます。
サンクコスト(埋没費用)効果:もう取り返せないコストを取り戻そうとしてしまう
映画が絶望的につまらなかったけどとりあえず最後まで見てしまう等、「せっかくここまで時間やお金などのコストを費やしたのだから」と、さらにコストをかけてしまいます。
”努力すれば夢は叶う”とは、裏返せば”夢がかなわないのは努力していないから”ということです。
なかなか残酷なことだと思いませんか?
努力以外にも生まれつきの体格や能力、生まれた環境など、仕方のないことはたくさんあって、だからこそ自分を責め過ぎずに最適な場所を選ぶ生き方のほうが気が楽になると思います。
人生にはどれだけがんばっても「仕方がない」ことがある。でも、「仕方がある」こともいくらでも残っている。(中略)そして、この世界のすべてが「仕方がある」ことばかりで成り立っていないということは、私たち人間にとっての救いでもあると思う。
要約③:幸せの基準は自分で決める
諦めるときに、他人軸で生きていると他人からの評価が気になってしまいます。
幸せの基準を自分の内側に持ち、どうすれば勝ちかは自分で決めればいいのです。
「自分が向いている仕事をつくってしまおう」、「自分が一番になれる仕事はなんだろう」と考えることで、評価の軸は1つではないことに気づけるかもしれません。
他人の評価は自分ではどうにもできませんし、何が正解かはコロコロ変わる時代です。
自分の軸を見つけてそれに沿って生きることが幸福感を上げてくれます。
競争から解き放たれた人と、競争から逃げた人は違う。自分なりの幸せに気づいた人と、負けるのがいやで競争を否定している人も違う。優劣はないと心底信じるためには、自分自身を徹底的に肯定できないと難しい。
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『諦める力』の次に読むなら?おすすめ本3選
『諦める力』とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『1%の努力』
2チャンネルやニコニコ動画をつくったひろゆきさんの本。
努力よりもどこで努力するか、いかに小さい労力で成果を出すか考える重要性がわかります。
参考記事:『1%の努力』の要約まとめ:努力を最小限にできないか?を自分の頭で考える
②『実力も運のうち』
生まれつきの才能や環境の不平等さはあるから、実力も運だとして謙虚にならなければならない。
謙虚さを忘れたとき、恵まれた者と恵まれなかった者の分断が進みます。
関連記事:【要約】実力も運のうちー能力主義は正義か?ー能力主義のデメリットとは?
③『アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉』
アドラー心理学に興味を持った人が最初に読むのにおすすめの本。
わかりやすい言葉でアドラー心理学の基本概念がわかります。
『諦める力』との共通点を感じました。
参考記事:アドラーの名言がいっぱい!入門におすすめの『アルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉』
まとめ:諦めることで自分の道を選ぶ
・諦めることは悪いことではなく、自分に合ったことを主体的に選ぶこと
・そのままの自分で勝てる場所で精いっぱい努力する
・努力しても夢はかなわない人が大多数
・サンクコスト効果でやめ時を見誤ると後悔する
・体格や才能など仕方ないことがあるほうが人間に優しい
・幸せの基準は自分で決める
いま自分の持っているものでどう幸せな人生をつくっていくかを考えさせられる本でした。
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