『みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと』はアドラー心理学を職場のチームづくりに生かす考え方がわかる本。
著者の岩井俊憲さんはアドラー心理学関連の本をたくさん出されています。
価値観が多様化するなかでもベクトルを合わせてチームをまとめたい、そんなリーダーのために、アドラー心理学をふまえたリーダーのヒントが学べます。
★ 『みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと』 の要約★
・建設的な視点を持つ
・価値観をチューニングする
・課題の分離と共同体感覚
この記事では 『みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと』 の要約を紹介します。
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目次
要約①:建設的な視点を持つ
建設的な視点とは、他人や環境のせいにせず「今から何ができるか?」を考えることです。
アドラー心理学の特徴の1つに、自己決定論があります。
自己決定論:人はだれでも自分で選んで行動することができる
環境や遺伝子、生まれ持った性質はたしかに影響を与えるかもしれないけれど、自分の人生を決定づけるものではない、自分の人生は自分の選択の結果であるという考え方です。
たとえば、「自分が若いときに厳しく指導されたから、厳しく指導する方法しかできない」というリーダーは、過去を使って今を正当化しています。
・若いときに厳しく指導されたから、同じように厳しく指導する
・若いときに厳しく指導されたから、自分は違う指導方法を選ぶ
本当はどちらも自分で自由に選べるはずです。せっかく自分で選べるのだから、今から何ができるか?建設的なことは何か?を考えましょう。
また、アドラー心理学は過去に原因を求める原因論ではなく、目的は何かを考える目的論を採用します。
原因論:原因があって結果がある(腹が立ったから怒鳴った)
目的論:目的があって感情や行動をつくる(怒鳴りたいから腹を立てた)
部下が不機嫌なとき、何が原因で不機嫌なのか?を知るのは難しいでしょう。知ったところで、価値観が多様化している今、その原因に心から共感するのも大変ですよね。
原因を突き止めるより、どんな目的があってそうしているのか?を考えるほうが建設的です。
目的には相手・対象がいます。誰に対してその行動をしているかが目的のヒントになるでしょう。
(例)部下が不機嫌
注目してほしい、忙しいとわかってほしい、今は話しかけないでほしい等…
自分にネガティブな感情が起こったときにも、「何の目的があるか?」と自分に聞いてみるとそれが建設的か俯瞰して見つめることができます。
要約②:価値観をチューニングする
チームで仕事をするには、価値観のズレが小さくなるようにチューニングします。
同じ出来事を体験しても、認知の仕方・ものの見方は人によって異なります。それが多様性であり個性なのですが、ものの見方があまりにもチームのメンバーとズレていると問題が絶えないチームになるでしょう。
(例)時短勤務の人が定時で帰る
Aさん:わたしも早く帰りたいけど、時短勤務の人が残業しないのは規則だから当然
Bさん:あの人だけ早く帰れてずるい
Cさん:仕事と家庭を両立しててすごいな
ズレを直すことは、リーダーの価値観に揃えるという意味ではありません。より広い視点、チームの目的に沿った視点に合わせます。
「私はこう捉えているのだけど、みんなはどう思う?」と周りの意見を聞いてみるのも1つの選択肢です。必ずしも多数決で決めるのではなく、チームとして・社会通念として広い視点でその価値観は適切か?を確認します。
次のような言葉を聞いたときは、価値観のチューニングが必要かもしれません。
・決めつけ :絶対~に違いない、~ねばならない
・誇張/過度な一般化:みんな~、絶対に~、いつも~、必ず~
本当に”絶対”なのか?本当に”みんな”なのか?と疑問を持ち、事実を確認します。
「〇〇さんはいつも遅刻する」と思っていたけど正確には「先月は3回遅刻した」だった、ということもあります。特にネガティブなフィードバックは自分の解釈を排して、事実ベースで行いましょう。
要約③:課題の分離と共同体感覚
課題の分離とは、自分と他者の課題を分けて考えることです。
(例)
部下の機嫌が悪い⇒部下の課題
部下の機嫌が悪いのが気になる⇒自分の課題
どちらの課題か迷ったら「この行動の結末は誰が引き受けるのか?」を問いかけてみます。
課題の分離は相手を突き放すような冷たい考え方に聞こえますが、絡み合った課題を整理するのに有効であり、その先に一緒にできることを建設的に考えることもセットです。
相談や依頼があって引き受けたら、ともに解決すべき共同の課題になります。
チームとして助け合うには共同体感覚が必要です。
共同体感覚:
共通の目的に向けて、信頼し合って貢献しようとすること。居場所があると感じること。
共同体感覚が欠けている人は自分にフォーカスが向いています(わたしにとって良ければいい、わたしが正しい)。
チームの共同体感覚を育むには共感の力を育むことです。
もし私が相手の立場だったら?と考えることを促します。相手の目で見て、相手の耳で聴いて、相手の心で感じるのです。
一般的に共感は情動的共感(sympathy)と認知的共感(empathy)に分かれます。
共同体感覚に必要なのは認知的共感のほうです。
情動的共感:他者の感情に同期する、無意識
認知的共感:他者の感情を推論する、理性的
共感力を高めることはすぐにできることではありませんし、相手に強制的にやらせることもできません。
重要なのは、リーダーがまず自分から相手に関心を寄せて信頼することです。
アドラーは、まず自分から始める大切さを説いています。
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『みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと』 の次に読むなら?
『みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『アドラー心理学入門』
アドラー心理学の基本理論がわかる本です。
新書サイズで読みやすく、特にアドラー心理学を子育てにどう活用するかがわかります。
『嫌われる勇気』、『幸せになる勇気』の共著者である岸見先生の本です。
参考記事:『アドラー心理学入門』の要約:アドラー心理学の基本理論がわかる【はじめの1冊に最適】
②『心理的安全性のつくり方』
相手との信頼関係を築くには心理的安全性が大切です。
安心して感情や思いを表現できる場所をつくることで、職場に共同体感覚が生まれます。
参考記事:『心理的安全性のつくりかた』の要約:脱ぬるま湯職場!心理的安全性の4因子とは?
③『「コーチング脳」のつくり方』
『「コーチング脳」のつくり方』はアドラー心理学をベースにしたコーチングが学べる本です。
コーチングでは、クライアントに自分で問題を解決できる力があると信じる前提で接しますが、
その前提を自己実現傾向で深掘りして解説されています。
参考記事:『「コーチング脳」のつくり方』の要約:自己実現の促進とコーチングの基本モデル
まとめ:アドラー心理学を仕事に活かすには?
・他人や環境のせいにせず「今から何ができるか?」を考える
・人はだれでも自分で選んで行動することができる
・原因を突き止めるより、どんな目的があるか?を考えるほうが建設的
・認知の仕方・ものの見方は人によって異なる
・より広い視点、目的に沿った視点に価値観をチューニングする
・「この行動の結末は誰が引き受けるのか?」を明確にする
・チームとして助け合うには共同体感覚が必要
・認知的共感力を持ってまず自分から信頼する
「こんなとき、アドラー心理学的にはどう考える?」という事例がたくさん載っている本でした。
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