『リミットレス 超加速学習』は脳を最大限活用した学び方が学べる本。
学び方を学ぶことをメタ学習と言います。
著者のジム・クイックさんはブレインコーチとして、
ナイキなどの企業やハリウッドスターのトレーニングをしています。
”脳が壊れた子”と呼ばれたこともあるとか。
そこから脳の潜在能力を引き出すコーチになったのだから、
説得力がすごいです。
『リミットレス 超加速学習』は学習効率を最大限にあげたい人にぴったりです。
人間には等しく1日24時間が与えられていますが、
体感の時間は脳をリミットレスに活用すれば増やすことができます。
★『リミットレス 超加速学習』の要約ポイント:3つのM★
・マインドセット:”自分には限界がある”⇒”わたしはできる”に変える
・モチベーション:目的 × エネルギー × 小さくかんたんなステップ
・メソッド :マルチタスクNG!能動的に目的を持って学ぶ
マインドセット、モチベーション、メソッドが揃って初めてリミットレスな状態になれます。
この記事では、『リミットレス 超加速学習』の要約と感想を紹介します。
目次
要約①:リミットレスなマインドセット
マインドセットとは、考え方や物事の捉え方、固定観念のことです。
特に自分自身に対するマインドセットをポジティブなものに変えていきます。
”自分には限界がある”、”わたしには無理だ”というマインドセットでは、
何事も達成するのが難しいですよね。
なぜか人はリミットレスな状態になれるかというと、脳には神経可塑性があるからです。
神経可塑性:脳は新しい学習などの刺激によって柔軟に変化すること
知能や能力は生まれつきのものではなく、
自分が脳にどのような刺激を与えるかで変化させることができます。
(別の本で、”脳は死ぬまで未完成な唯一の臓器”と読んだことがあります)
”脳は変えられる”と頭ではわかっていても、
自分を制限する固定観念を持っている人は多いです。
自分に対する固定観念はセルフトーク(内省的な心の声)によく表れます。
ネガティブなトークになっていませんか?
”わたしには無理だ”、”わたしにできるだろうか?”、”きっと失敗する”など、
自己を制限するようなマインドセットが浮かんで来たら次のように対処します。
<ネガティブなマインドセットの対処法>
・気づく :ネガティブなマインドセットを認識する
・根拠を確かめる :事実に基づいているか?客観的にそう言えるか?
・新しい信念をつくる:”自分には限界がある”⇒”わたしはできる”
まずはネガティブなマインドセットを特定し、それが事実なのか確かめます。
”わたしにはできない”という声が浮かんできたら、
「本当に?証拠はある?」といったん考えましょう。
「そういえばこの間は失敗するか不安だったけど意外とできたよな」とか、
「前回は失敗したと思ったけど、上司から何も言われなかったな」とか、
自分の中でネガティブに拡大解釈していたことに気づくかもしれません。
そして、新しい信念『わたしに限界はない!わたしはできる!』に書き換えましょう。
要約②:リミットレスなモチベーション
リミットレスなモチベーションには公式があります。
モチベーション=目的 × エネルギー × 小さくかんたんなステップ
目的はモチベーションが湧いてくる源泉です。
「なぜそれをやるのか?」という理由を明確にしましょう。
目的は自分のアイデンティティ(自己像)と価値観に合致している必要があります。
エネルギーとは、脳に十分なエネルギーを供給することです。
脳に良い食事、適度な運動、ストレスのない生活、空気環境、睡眠、瞑想など、
脳がいつも快適に活動できるようにメンテナンスしましょう。
リミットレスな状態になるためには、自分の状態と環境を整えることが重要です。
『リミットレス 超加速学習』では脳に良い10つのブレインフードが紹介されています。
食事に取り入れやすそうなものを紹介すると、
アボカド、ブルーベリー、ブロッコリー、ダークチョコレート、たまご、くるみなどです。
脳の約80%を占めるというお水も忘れずに摂りましょう!
小さくかんたんなステップとは、達成しやすいかんたんなステップの行動です。
先延ばしや未完了タスクは罪悪感やストレスを与えます。
できるだけ取り掛かりやすいステップに細分化して、
小さな成功体験ができるようにしましょう。
要約③リミットレスなメソッド
リミットレスになるための学習方法の基本はシングルタスクです。
マルチタスクは集中力を切らしてしまうので、気が散るものは片付けて取り掛かりましょう。
部屋の物を片付けるだけでなく、
パソコンのデスクトップやブラウザのタブもシンプルにします。
学習効果を最大化する具体的な勉強習慣は7つ紹介されています。
①アクティブリコール(想起学習)を活用する
②時間を空けて復習する
③心の状態と姿勢に気を配る
④嗅覚を活用する
⑤脳にいい音楽を聴く
⑥脳全体で話を聞く
⑦脳に最適なノートの取り方をする
①アクティブリコール(想起学習)と⑦ノートの取り方を抜粋して紹介します。
アクティブリコール(想起学習)を活用する
アクティブリコールとは、能動的に思い出すことです。
テストや練習問題で問われて選択肢から選べるのは、受動的に思い出しています。
教科書などでインプットしたら、本を閉じて自分の言葉で説明したり、
学んだことをノートに書き出したりしてみます。
問題文や選択肢などのきっかけがない状態で思い出すには、自分なりの関連付けが必要です。
一定間隔でアクティブリコールをすると良いですね!
脳に最適なノートの取り方をする
ノートの取り方のコツは3つあります。
・ノートの目的を明確にする
・自分の言葉で書く
・手書きする
ノートの目的が明確になっていないと必要/不要の判断ができず、
すべて書くことになってしまいます。
自分の言葉で書くことは情報を自分のものにできます。
話す言葉をそのまま写すだけではただの作業です。
また、話すスピードより書くスピードのほうが遅いので、
書くことに集中して聞き漏らしてしまいます。
さらに、手書きは学習効果が高いという研究結果があるそうです。
脳のいろいろな部位を使うと聞いたことがあります。
著者がおすすめしている方法として、capture&createがあります。
ノートを縦に2分割して、左側にノートを取り、右側にノートを作ります。
ノートを作るとは、左側に書いた情報を自分はいつ/どこで/どう使うかを考えて気づきを書くという意味です。
得た知識を自分でアウトプットする前提のノートの取り方です。
『リミットレス 超加速学習』のオーディオブック
『リミットレス』は耳で聴けるオーディオブックがあります。
『リミットレス』は聞き放題対象外ですが、
Amazon Audibleの無料体験を活用すれば12万冊以上が聞き放題です。
いつでも解約が可能で、気軽に耳からの読書をお試しできます。
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参考記事:【Amazon Audibleの無料体験はかんたん】12万冊以上の本が聞き放題で効率的に読書できる
『リミットレス 超加速学習』の感想:心に残ったポイント
『リミットレス 超加速学習』を読んで、個人的に心に残ったポイントを紹介します。
外側からの力でたまごが割れたら命は終わる。内側からの力で割れたら命は始まる。偉大なことは常に内側から始まる。
『7つの習慣』でもインサイド・アウトとあったのを思い出しました。
自分の内面を変えることから始める、
自分以外の他者や社会と良い関係を築くにはまず自分がよい関係を築ける人になる。
どんな変化もまず自分から、自分が変えられるのは自分だけと再確認しました。
学んだことについて語るのは容易い。でも僕はあなたにそれを言葉ではなく行動で見せてもらいたい。うまく語るよりうまく行動する。約束ではなく証明をする。そうすれば結果がおのずと語ってくれるだろう。
”知識は力である”という誤解を解く部分です。
単なる知識は検索すれば手に入る時代なので、
行動・アウトプットにつながってなければ意味がありません。
アウトプット前提、どう使うか考えてから知識を得るのが大切ですね。
『リミットレス 超加速学習』の次に読むなら?
『リミットレス 超加速学習』とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『セルフトークマネジメント入門』
セルフトークとは感情や行動を支配するひとり言のこと。
リミットレスなマインドセットを手に入れるために、
ネガティブなセルフトークを断ち切って、ポジティブに置き換える方法がわかります。
参考記事:セルフトークとは何か&活用方法がわかる!『セルフトークマネジメント入門』の要約まとめ
②『小さな習慣』
意志力に頼らず、絶対に失敗しないスモールステップから習慣化する方法がわかります。
読書を習慣化したいなら、本を開くことだけ始める。
本を開いたら読むし、読めなくても「本は開いたぞ!」と自己肯定感が下がりません。
継続できないと悩んでいる人にぜひおすすめ!
参考記事:『小さな習慣』の要約:モチベーションに頼らずゆっくり意志力を鍛えよう
③『メモの魔力』
リミットレスなモチベーションを得るために、自分の目的を明確にすることが大切。
自分は何が好きで、どんなことなら努力を努力と思わずにずっとやっていられるのか。
そのためにメモで自分と対話・内省するのが効果的です。
参考記事:『メモの魔力』の要約:知的生産としてのメモで抽象化能力を鍛える
まとめ:メタ学習で学びの効率をアップ!
・リミットレス(自分の限界を超える)に必要な3つのM
-マインドセット/モチベーション/メソッド
・自分を制限するセルフトークを新しいマインドセットに書き換える
・モチベーションは目的「なぜそれをやるのか?」を明確にすると湧いてくる
・脳のメンテナンスに気を配ろう(食事、運動、睡眠、環境など)
・集中力が切れるマルチタスクはNG!シングルタスクが基本
・自分なりの関連付け、自分の言葉に変える⇒能動的な学習がポイント
学び方を学ぶというのは斬新でした。
今までも自己啓発書はたくさん読んだのですが、
メタ学習・能力開発についてわかりやすく網羅されている本でした。
子どもが受験勉強するときにいろいろなTipsを教えたいと思います!
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