『カモメになったペンギン』のあらすじと要約まとめ:8つの変革プロセス

『カモメになったペンギン』のあらすじと要約まとめ:8つの変革プロセス

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『カモメになったペンギン』は、8つの変革プロセスを寓話で紹介した本。


100ページほどの本ですが、どうやって行動変容を起こし、新しい文化として定着させるのかが学べます。

この記事では 『カモメになったペンギン』 のあらすじと要約を紹介します。

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『カモメになったペンギン』のあらすじ

 

『カモメになったペンギン』は、ペンギンたちが状況を理解し変化を受け入れて、今住んでいる氷山から新しい氷山へ移動する話です。

ある日、フレッドがペンギンたちの住む氷山が崩壊の危機にある兆候を見つけます。ペンギン議会の一員であるアリスとリーダーであるルイスに状況を説明し、まず変革を起こすチームを結成します。

移動先を偵察しているカモメにヒントを得て、新しい氷山を見つけて移動する計画を立てます。

計画を進める間、変化に抵抗するもの、変化に不安を感じるものに対処し、ペンギンたちの士気を高め、最終的には集団で新しい氷山への移動を成功させるのです。

そして、移動を成功させるだけでなく、変化に柔軟に適応する文化も作り出しました。

 

この変革を成功させるために、8つのプロセスを辿ります。

『カモメになったペンギン』の要約

 

8つの変革プロセスは次のとおりです。

①危機意識を高める

 

②変革推進チームをつくる

 

③変革のビジョンと戦略を立てる

 

④変革のビジョンを周知徹底する

 

⑤行動しやすい環境を整える

 

⑥短期的な成果を生む

 

⑦さらに変革を進める

 

⑧新しい文化を築く

1つずつ紹介します。

①危機意識を高める

まず、周囲の人々に変革の必要性とすぐに実行する重要性を理解させることから始まります。

フレッドはまず議会のメンバーであるアリスを氷山に連れていき、崩壊する兆候を見せました。集会では、一方的な説明ではなく、聞き手の特性に合わせて模型を見せて直観的に危機を理解させます。

 

ここで変化に臆病な抵抗勢力から、「自分のデータと結論が100%正しいと保証できるのか」と反論されます(人間の場合にもありそうな反論ですね)。

フレッドはみなに最悪の事態を想像させ、「最悪の事態が起こった場合、100%正しいと確信できなかったから何も手を打たなかったと説明するのか」とたたみかけます。

②変革推進チームをつくる

5匹のペンギンが変革推進チームに招集されました。変革推進チームには次の能力が必要です。

リーダーシップ/信頼性/コミュニケーション/専門知識/分析力/危機意識

1人がすべて兼ね備えている必要はありません。チームメンバーそれぞれの強みでカバーできていればよいのです。

 

氷山の崩壊まで2か月と予測されるなか、リーダーは2日間をチームビルディングに使います。具体的には、チームワークを発揮してえさのイカ獲りをしたり、人生、夢、希望などを語り合ったりしました。

危機が迫った状況でも、チームになるための労力を惜しんではいけないことがよくわかります。

③変革のビジョンと戦略を立てる

将来がどのように変わるか、その将来をどうやって実現するかを明確にします。

この時点ではまだ氷山崩壊の具体的な解決方法は見いだせていません。そこで、目と心をしっかり開き、好奇心を持って、あちこち歩きまわるのです。

そこで1匹のカモメに気づきます。カモメのやり方を参考に、新しい氷山に移動することに決めます。

党首ペンギンは「たったひとつのやり方の中で長い間暮らしていると、まったく新しい生き方を考えつくことが、なぜこれほど難しいのだろうか?」と考えていた。

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④変革のビジョンを周知徹底する

変革のビジョンは全員に周知徹底させます。そのためには新しいビジョンの物語を語り、古い考えとアイデンティティを切り離すのです。

古い氷山はペンギンの集団そのものではない、新しい物語が自分たちのアイデンティティであると思えるようにビジョンを何度も伝えましょう。

 

具体的には、ビジョンをいつも思い出せるようにいたるところにポスターを貼り、スローガンを作りました。

⑤行動しやすい環境を整える

次に、障害を取り除き、ビジョンを実現したい人たちが行動しやすくします。

どんなにビジョンを周知徹底しても、新しいビジョンに困惑する人や強く反対する人はいるでしょう。その人たちがビジョン実現の障害にならないよう、対策を取ります。

 

強固な反対派には知識が豊富な教授のペンギンが対応し、ポジション争いには党首ペンギンがリーダーシップを発揮して断固とした態度を取りました。

変化に不安を感じるペンギンには、コミュニケーション能力が高くて信頼の厚いペンギンが寄り添います。

 

小さな問題が回り回って、思いがけない方法でビジョン達成の足かせになることもあります。小さな兆候のうちに障害を取り除きましょう。

⑥短期的な成果を生む

士気が下がらないよう、できるだけ早い時期に目に見えるはっきりとした成果をつくります。

ビジョンに沿って最初に行動する人を称え、最大限の支援をします。ここで失敗すると士気が下がり、反対派に攻め入るスキを与えてしまうでしょう。

 

短期的な成果は、偵察隊が新しい氷山の候補を探すことでした。偵察隊に参加することが名誉なことであり、けっして損にならないようにします。

 

ペンギンのコロニーには「自分の子供にだけエサを分け与える」という古い習慣がありました。偵察に行っているペンギンは、その間にエサを取ることができません。その代わり、ほかのペンギンがエサを余分に取ってくることにしました。ビジョンが古い習慣を打ち破ったのです。

⑦さらに変革を進める

ビジョンが実現するまで、変革の手を緩めてはいけません。現状に引き戻す力は強いです。

この段階まで来ると、子どもたちまでビジョンのために自分は何ができるか?と考えるようになっています。

我々のコロニーはもう十分な変化を受けてきたのだから、この新しい家にずっと住み続けようと宣言するほうが簡単だった。だが、彼らはそうしなかった。ペンギンたちはまた移動した。これはきわめて重要なステップー気を緩めず、もう二度と現状に甘えないことの表明だった。

目の前の危機回避で終わらせず根本的な変化にするために、文化になるまで行動を続けます。

⑧新しい文化を築く

新たな行動様式が古い習慣に置き換わるまで、新しいやり方を続け、成果を上げていることを確認します。

偵察のための教育体制を整えたり、偵察隊に加わることが名誉なことであるという共通認識を持ったり、ビジョンに沿った文化が出来上がりました。

どんな変革を成し遂げてきたかを語り継ぐのも、文化を定着させるのに効果的です。

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『カモメになったペンギン』 の次に読むなら?おすすめの本3選

 

『カモメになったペンギン』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。

①『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える』

カルチャー(組織風土と組織文化)の重要性と変革の事例がわかる本

組織風土はそこにいる人に影響を与える環境であり、組織文化はその集団らしさです。

 

試行錯誤が伝わるくらいのリアルな改革事例が参考になります。

経営者、人事担当者、カルチャー変革に関わる人にはぜひおすすめです。

参考記事:『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える』の要約まとめ:健全なカルチャーは自分でつくる

②『なぜ人と組織は変われないのか』

自分や組織の行動を変えたい人が、変われない真の原因を突き止めるためにとても役立つ本。

免疫マップの”裏の目標”、変わりたくないニーズを考えるのが目からウロコです。

 

自分を深く理解した上で、行動を変える方法が学べます。

参考記事:『なぜ人と組織は変われないのか』の要約:免疫マップで自己改革をする方法

③『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』

 


認知神経科学者が書いた本。

 

他人の意見や行動を変えたいときに客観的な事実がいかに無力であるか、

そして感情や周囲の状況のほうがはるかに影響を与えていることがよくわかります。

参考記事:『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』の要約まとめ:他人を動かすには?

 

★今回紹介した本★


 

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