『対話をデザインする』は、対話を通じて自分のテーマを見つけようという本。
どうやって対話を進めるか、意見がぶつかったときにどう対処すればよいか等のスキルではなく、何を対話するかの重要性がわかります。
★『対話をデザインする』の要約ポイント★
・本当の自分は対話を通してわかるもの
・自分のテーマを持つ
2020年の高校入試では8都道府県で出題されたくらい、子どもに読ませる価値がある本だと思います。
この記事では『対話をデザインする』の要約を紹介します。
目次
要約①:本当の自分は対話を通してわかるもの
対話とは相互に作用しながら話すことです。
相手が不在で自己完結しているのはただのおしゃべりであり、目の前に人がいようがいまいが自分の話したいことを話すだけで話す内容に変わりはありません。
対話は、相手に伝わっているかどうかを考えながら話すというプロセスがあります。
したがって、ダイアローグとしての対話行為は、モノローグのおしゃべりを超えて、他者存在としての相手の領域に大きく踏み込む行為なのです。
何かを認識してから対話をするまでに、次のようなステップを辿ります。
認識:感情が動いた対象を認識する
⇓
思考:内言(自分の心の中の言葉)が出てくる
⇓
表現:言葉として外から見える形で表す
⇓
対話:他者との相互作用
自分の感情や思考は、自分の内側にあるときにはまだモヤモヤしていたり明確になっていなかったりします。
口に出してみて初めて自分がそう思っていることに気づいた!ということもありますよね。
そして、他者に伝えてみて相手に伝わったかどうか、相手がどう理解したか・受け止めたかを相互にやり取りすることにより、自分の思考がより充実したものになるのです。
当初の自らの思考がどのようなものであるかはだれにもわからず、この自己と他者の間の理解と表現のプロセスの中で次第に形成されるものと考えるほうが適切でしょう。
最初から確固たる独立した自己が存在するわけではなく、対話を通じて確固たる自己が明らかになるというほうが近いのかもしれません。
そうだとすると、自分一人で自己理解を深めるのは至難の業です。
一人で自分探しをしても見つからなくて迷子になってしまうのは、他者との対話が足りていない可能性があります。
そして、本当の自分とは、はじめから「私」の中にはっきりと見えるかたちで存在するものではなく、自分と環境との間に浮遊するものとしていつのまにか把握されるのです。
要約②:自分のテーマを持つ
対話で重要なのは、自分のテーマを持つこと。
つまり、私にとってこのテーマを考える意味はなにか、私にとってこのテーマはどのくらい重要かに答えることです。
私にとってのテーマの意味が視点を定めることにつながります。テーマに関する情報を集める前に、自分のスタンス、立ち位置を明確にするのです。
自分にとっての意味を入れてしまったら客観性が失われるのでは?と心配になるかもしれません。
しかし、客観的なデータを集めても集め方やデータの解釈の仕方に主観は入りますし、主観を取り除くなら私が語る意味もありません。
むしろ、わたしだから語れるオリジナリティの視点で対話することで、自分の思考がより明確になり、さらに相手とつながりを感じられる対話になるのではないでしょうか。
『対話をデザインする』の中では、「<私>をくぐらせる」という表現が引用されています。
<私>をくぐらせる:自分の問題意識を持って話す
対話の目的は単なる情報交換ではなく、対話を通じて自分を発見・更新すること、相手とのつながりを築くことです。
だから、<私>をくぐらせていない話は人の顔が見えない、単なる情報になってしまいます。
私の考えを出すことは、否定されたり非難されたりするリスクを負うので怖いかもしれません。
しかし、具体的なテーマについて私の考えを出して対話することで、究極の私のテーマ=生きる目的について明確になることにつながります。
『対話をデザインする』の次に読むなら?おすすめ本3選
『対話をデザインする』とあわせて読みたい3冊を紹介します。
①『insight』
自己認識力が高い人は謙虚であり、バイアスに陥りにくいです。
他者と対話をすることは自己認識力を高めます。
参考記事:本『insight』の要約まとめ:自分を正しく知る自己認識(セルフ・アウェアネス)とは?
②『自分の意見で生きていこう』
自分のテーマを持つためには、仮でもいいので自分の意見を持つことが重要です。
正解がない問題に自分の頭で考え、ポジションを明確にする大切さがわかります。
参考記事:『自分の意見で生きていこう』の要約まとめ:正解がない問題に自分で考えた意見を持つ
③『対話する力』
対話とは何か、対話を促進するファシリテーターとしての心構えがわかる本。
人と人をつなげるには、ファシリテーターの役割が重要です。
場づくりや問いづくりのヒントを知ることができます。
参考記事:『対話する力』の要約:ファシリテーションに大切なマインドセットがわかる
まとめ:対話を通じて自分の生きる目的を見つける
・対話は他者の存在を意識した相互作用のプロセス
・対話を通じて自分の考え、確固たる自己が明確になる
・わたししか語れない自分のテーマを持つ
・<私>をくぐらせる:自分の問題意識を持って話す
・対話の目的は自分を発見・更新すること、相手とのつながりを築くこと
主観を入れることにネガティブなイメージを持っていたことに気づきました。
わたしの意見をぶつけることで自己理解が深まり、相手にも自分の価値観を知ってもらうことができる。もっと気楽に対話を楽しめばいいんだと思える本です。
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