『わたしが「わたし」を助けに行こう』の要約と感想

『わたしが「わたし」を助けに行こう』は、自分の問題は自分を守るためにあったと気づき、問題を受け入れつきあっていく方法がわかる本です。

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自分に繰り返し起こる問題は、自分を守る防衛反応から生じているのかもしれません。防衛反応をナイトくんと擬人化し、ナイトくんに「もうそんなに守らなくても傷つかないよ」ということを知らせてあげます。問題にフタをするのではなく、認めて労って癒すような解決方法です。

★ 『わたしが「わたし」を助けに行こう』の要約ポイント★

・もう傷つかないようにナイトくんが生まれる

・問題にはメリットがある

・ナイトくんと対話する

トラウマ解放やインナーチャイルドの本など、難解だったり過度にスピリチュアルすぎて受け付けなかったりしますが、この本はわかりやすくスッと入ってきました。そして、悩んでいる人ほど、とても癒される本だと思います。

この記事では 『わたしが「わたし」を助けに行こう』の要約を紹介します。

要約①：もう傷つかないようにナイトくんが生まれる

小さい頃に生まれた心の防衛反応を、ナイトくんと呼んでいます。ナイトくんは子どものころに生まれます。

不快な感情が起こった時、誰にも寄り添ってもらえなかった・助けてもらえなかったという経験から、もう傷つかないように心の中にナイトくんを作り出すのです。

不快な感情に寄り添ってもらいながら感情にうまく対処することを協働調整といいます。小さい頃に寄り添ってもらえる大人がいなかった人ほどナイトくんができやすいですが、いわゆる健全な家族でも不快な感情が起きたときに100%寄り添ってあげるのは不可能です。

ナイトくんが誕生するのは正常なことですが、問題はナイトくんの防衛の仕方が極端であることです。ナイトくんが誕生するのは子どものころなので、取れる選択肢が限られています。もう傷つかないことが最優先で、防衛反応の結果がどんなに悲惨でも傷つかないほうがマシという思考になってしまいます。

ナイトくんの防衛反応がどうして問題を引き起こすかというと、問題にメリットがあるからです。

要約②：問題にはメリットがある

ナイトくんの防衛反応が引き起こす問題にはメリットがあります。突き詰めればどんな問題も、もう傷つかないというメリットが隠れています。

たとえば、片付けられないという問題の裏には、片付けて思考がクリアになることで不安もクリアに感じてしまうのであえて片付けないでいる、というメリットを選んでいるのかもしれません。

また、親に「片付けなさい」と言われていた人にとっては、片付ける＝支配されるという意識に結びついている可能性もあります。

逆に、片付けないと気が済まないという問題を抱えている人は、子どものころ親の代わりに片付けをしていて、そのころを思い出さないように片付いている状態を維持しているかもしれません。片付けないと気が済まないのは問題ではないように思えますが、自分が体調の悪いときも必死で片付けてしまったり、小さい子どもが散らかすのに我慢できなかったりすることで悩んでいる人もいます。

そのほかにも、次のようなケースがあります。

例：時間がない

忙しくない自分に価値がないから、時間がない状態にしている

やりたいことに取り組まない言い訳にしている

例：お金がたまらない

やりたいことに取り組まない言い訳にしている

親への罪悪感、親よりぜいたくしたら申し訳ないと感じたくない

例：やる気が出ない

失敗したくないからやる気がないことにしている

など