セルフコーチングとは、自分(セルフ)でコーチングすることです。
通常、コーチングはコーチが必要ですが、自分で自分に質問を投げかけることでも内省を深めることができます。自分の気持ちや思考を整理したい人や自己理解を深めてより良い人生に向けて行動したい人に、セルフコーチングはおすすめです。
個人的な感想ですが、セルフコーチングを習慣にしてから、どんどん良い方向に行動できるようになった・行動のフォーカスがブレなくなったと感じています。
コーチングスクールや書籍で学んだこと+自分や他者にコーチングしてきた経験から、セルフコーチングの効果的なやり方を紹介します。
目次
セルフコーチングとは
セルフコーチングとは、自分自身をコーチングすることです。
自分と対話することで、自分の本当の願いや心に引っかかっている根っこの部分を明確にし、人生をより良い方向に支援します。コーチングは目標達成のスキルとも言われますが、目標達成以外にもモヤモヤしたことや振り返りにも使えます。
自分自身に問いかけて、自分の気持ち・思考・願い・価値観・性質などを明らかにすることで、未来に向けて新しい捉え方や行動を試すきっかけになります。
自分と少し距離を取って客観的に見つめ直すことで、日常では見過ごしてしまうような気持ちや思考をキャッチできるでしょう。それが自己理解につながります。
自分にとって何が幸せで心地よいかを理解していなければ、自分を幸せにできませんよね。セルフコーチングは、自己理解を深め、出来事から学び、成長することを促進してくれます。
セルフコーチングの効果
セルフコーチングで得られる効果には次のようなものがあります。
<セルフコーチングで得られる効果>
・自己理解が深まる
・目標や望む未来が明確になる
・同じネガティブな出来事を繰り返さず、新しい行動を促進する
自分の感情や思考に焦点を当てて深掘りし言語化することで、自己理解が深まります。自己理解がないまま目標設定しても人生の満足度が上がりません。なぜなら、目標自体が自分の価値観に沿っていないからです。
自己理解をした上で目標設定し行動する過程でもセルフコーチングは役に立ちます。目標は明確さが必要です。目標が具体的であるほど達成確率は高まります。セルフコーチングで目標やそれに向かう行動の解像度を上げていきましょう。
また、いつも同じパターンを繰り返してしまう、といったことをテーマにセルフコーチングをすることで、パターンから抜け出す糸口が見つかるかもしれません。セルフコーチングでパターンの渦中から距離を取ると、いつもと違った景色が見えてきます。
また、コーチと行うコーチングに比べて、次のようなメリットがあります。
<コーチングと比較した、セルフコーチングのメリット>
・やりたいときにすぐできる(即時性)
・お金がかからない
・最初から本音をぶつけられる
モヤモヤとしたとき、目標に向けて意欲が湧いてきたとき、タイムリーにセルフコーチングすることで湧いてきた感情を逃さずに内省を深められます。後から思い出そうとしても、時間が経つほど感情は薄れてしまいますよね。向き合いたい感情が出てきたときすぐに取り組めるのがセルフコーチングの良いところです。
自分で行うのでお金がかからないのもメリットの1つ。コーチングの相場は1時間数万円とも言われているので、セルフコーチングのスキルを身につける価値はあります。
さらに、セルフコーチングは自分しかいないため、人目を気にせず本音をさらけ出すことができます。コーチングは、コーチとクライアント(相談者)の信頼関係が重要で、信頼関係がなければどんなテクニックも機能しません。その点、自分で取り組む場合はコーチからどう思われるかを気にしない分、本心に迫ることができます(自分だからこそ、無自覚に避けてしまうテーマがあったりもしますが…)。
セルフコーチングに適した場面
こんなときはセルフコーチングがぴったりです。
<セルフコーチングに適した場面>
・人生の選択で迷ったとき
・目標設定するとき
・行動計画を立てるとき
・思ったような行動ができないとき
・なんだかモヤモヤしたとき
・将来に不安を感じたとき
・一定期間を振り返りたいとき など
基本的にはいつやっても良いのですが、自分の人生について何らかの意思決定をするときはぜひセルフコーチングをしてほしいと思います。
また、心と行動が一致していないと感じるとき(計画したのに行動できない等)や、誰かや何かにモヤモヤしたとき・心がざわついたときも、自己理解が深まるチャンスです。
セルフコーチングの限界
セルフコーチングを習慣にするとどんどん人生が良い方向に進むと確信する一方、限界もあります。
<セルフコーチングの限界>
・自分の思考の外には出にくい、盲点に気づけない
・セルフコーチングする気力すら出ないときもある
1番の限界は、自分でやるがゆえに自分の見えていない部分に気づきにくいことです。質問で視点を変えるように働きかけますが、問うているのが自分なだけに、自分の知っている世界の中だけで答えてしまうかもしれません。
また、本当にしんどいときには、セルフコーチングをする気力すら出ないときもありますよね。自分に向き合うのは気力も体力も(あと時間も)必要です。通常のコーチングなら、コーチと約束している強制力や励ましで元気をもらえるかもしれないですが、セルフコーチングの場合は自分がしんどいと出来ないこともあるでしょう。そんなときは、無理に1人で行おうとせず、コーチ、カウンセラー、信頼できる家族や友人など他者のサポートを受ける選択肢も考えてみてくださいね。
セルフコーチングのやり方
セルフコーチングに決まったやり方はありませんが、汎用的に使える型・考え方を紹介します。
・GROWモデル
・スケーリング
・メンタルリハーサル
・ポジション・チェンジ
・感情へのフォーカス
1つずつ詳しく紹介します。
GROWモデル
コーチングと言えばGROWモデル!と思っている人も多いのではないでしょうか。
GROWモデルは、目標設定や目標達成に向けた行動計画を立てるときにおすすめです。
Goal :達成したいゴール、理想の状態を明確にする
・いつまでにどうなりたいですか?
・それを達成したとき、だれと/どこで/何をして/どんな気持ちになっていますか?
Reality :現状や事実を確認し、現状とのギャップを認識する
・ゴールと現状では何が違いますか?
・目標達成のために、今何に向き合うと良さそうですか?
Options:ギャップを埋めるための選択肢を広げる
・ギャップを埋めるためにはどんな方法がありますか?
・達成するために何をして/何を手放すと良いでしょうか?
Will :具体的な行動と期限を決める
・まず何から始めましょうか?
・いつまでに何をどこまでやりますか?
スケーリング
スケーリングは数値化して理想や現状を見える化するツールです。
GROWモデルのRealityのところで聞くのによく使います。現状の振り返りや行動計画・行動の改善をしたいときにおすすめです。
・理想の状態を10点満点とすると現状は何点?
・できているところとできていないところは?
(現状が4点だったら、4点の中身と、足りない6点の中身を聞く)
・+1点あげるとしたら何ができそう?
10点満点を100点満点に変えても良いし、「+1点あげるとしたら」は+2点でも3点でも自分がしっくりくる点数に変えて構いません。
メンタルリハーサル
スポーツを本格的にやっている人は、メンタルリハーサルを聞いたことがあるかもしれません。不測の事態をあらかじめ想定しておくことで、どんなときでもいつも通りのパフォーマンスを発揮することができます。
不安・心配なことがあるときや実行可能性を高めたいときにおすすめです。
・目標達成のためにどんな課題や障害が予想されますか?
・課題や障害にどのように準備・対処しますか?
ポジション・チェンジ
ポジション・チェンジは視点を変える方法なので、家族や友人、上司や同僚など、誰かとの関係性に悩んだり、モヤモヤしたりするときにおすすめです。
・もし〇〇さんの立場だったら、どう感じるだろうか?
・その人とあなたのやり取りを少し離れたところから見たとき、何を感じますか?
・もし悩んでいるのがあなたの大切な家族や友人だったら、あなたはなんて声をかけるだろうか?
感情へのフォーカス
感情へのフォーカスは、自分が見つめたい感情、奥に何かがありそうな感情が湧いてきたときにおすすめです。
湧いてきた感情に留まって、しばらく感じてみましょう。
何を感じますか?どんなイメージや感覚、声が浮かび上がってきますか?
感情を感じる、今ここに留まるのが苦手な人には、なかなか難しいかもしれません。わたしも最初この質問をされたとき、戸惑いました。ただ、苦手=今まで使っていないアプローチなので、気づきも大きいはず。ぜひ少しずつ取り入れてみてくださいね。
セルフコーチングで使われる質問
上記以外にもセルフコーチングで使われる質問はたくさんあります。
内省を深める質問を紹介しますので、ぜひ活用してくださいね。
・〇〇するとは、具体的には何をすることですか?
たとえば、「成長する」「自由になる」など抽象的な目標のときに、「成長するとは具体的に何がどうなることなのか?」などと問いかけます。
・それの何が問題でしょうか?このままいくとどうなるのですか?
なぜそれに向き合う必要があるのかを明確にする質問です。これで「なんでだっけ?」と立ち止まって考えたことが何度もあります。
・その問題/悩み/課題はどのくらいの大きさ/重さですか?
たとえることで、意外と小さかった/大きかったなどの気づきがあります。「なんでこのサイズなのかな?」や「他の課題と比べるとどうか?」とさらに考えてみるのもおもしろいです。大きさや重さ以外にも、質感、色など例えるものは自由です。
・3年後の自分から見て、今の自分はどう見えているか?
悩んでいるときは近視眼的な見方になるので、時間軸を長くして考えてみることで視点を変えられます。また、目標達成している未来の自分からアドバイスをもらうという方法もあります。
・何に向き合うと良いでしょうか?何にフォーカスすると良さそうですか?
コーチングでは、「答えはクライアントの中にある」という原則があります。その原則を感じられるような質問です。何に向き合うと良いかはクライアントがわかっているので教えてもらおう。クライアントを信頼していないと聞けないので、ぜひ自分を信頼して聞いてみましょう。思わぬ答えが出てくるかもしれません。
・その経験から何を学びましたか?次はどうしたいですか?
振り返りを促す質問です。コーチングをしたからといって、次の日から劇的に人生が変わるものではありません。新しい行動を試して振り返るの繰り返しであり、1つひとつの行動を学びに変えるためには振り返りが重要です。
・どんな心の声が聞こえますか?
なにか葛藤しているとき、感情が渦巻いているとき、心の声が話しているはずです。その声に耳を傾けることで、自己理解が深まります。
・〇〇(ネガティブなこと)をすることで何を得ていますか?
やめたい行動があるときに有効な質問です。行動の裏には必ず動機があります。その動機に目を向けることで、行動がやめられない根本原因や代替行動の選択肢が見えてきます。
・「~しないといけない」は本当ですか?
セルフコーチングでなかったら、クライアントに尋ねるのは少し勇気が要る問いです。当たり前や常識に疑問を投げかけることで、知らない間に取り入れてしまった思考の制限をゆさぶることができます。
・何が完了しようとしているのですか?
継続コーチングの最終回で聞くような質問ですが、何かとの別れや卒業、節目で自分に聞いてみてください。
テーマ別セルフコーチングの質問リスト
今悩んでいることによりフォーカスした、テーマ別セルフコーチングの質問リストを用意しました。
ピンと来るものがあったら、ぜひ取り組んでみてくださいね。
人間関係
人からどう思われるか気になる心理をセルフコーチングする質問リスト
お金
時間管理
休むことに罪悪感があるのはなぜだろう?セルフコーチングの質問リスト
自己肯定感
自信がない時・できなかったらどうしようの心理にセルフコーチングする質問リスト
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チェックイン(5分)/セッション(50分)/感想・チェックアウト(5分)
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※基本は平日19時~、土日は夕方~夜(日によって調整させてください)
※セッション後、アンケートにご協力ください。感想は、匿名でSNSなどに掲載させていただく場合がございます。
※通算100時間まではこの価格で行う予定ですが、途中で変更する可能性があります。
どんな雰囲気の人かわからないと不安な方は、スタエフかYoutubeにラジオ的な音源を載せているので参考にしてくださいね。
主婦も副業で自由になるラジオ 本せどりチャンネル – YouTube
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本業の会社員では研修講師やファシリテーターをしています。コーチングも提供しているので興味がある方はぜひご検討ください。
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