『本当の勇気は「弱さ」を認めること』の要約まとめ:ヴァルネラビリティとは?

『本当の勇気は「弱さ」を認めること』の要約まとめ:ヴァルネラビリティとは?

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『本当の勇気は「弱さ」を認めること』は、ヴァルネラビリティ(傷つきやすさ)に向き合う重要性がわかる本。


豊かな人間関係がある充実した人生を送るには、傷つく可能性に向き合う勇気が必要です。

ヴァルネラビリティ(vulnerability):傷つきやすさ、脆さ、脆弱性

ヴァルネラビリティは避けるものではなく向き合うもの。

恥の感情はヴァルネラビリティに向き合う大きな障害となります。

★ 『本当の勇気は「弱さ」を認めること』 の要約ポイント★

 

・ヴァルネラビリティとは何か

 

・恥からの回復力が強い人の共通点

 

・ヴァルネラビリティからの防衛システムを理解する

傷つくから弱くて傷つかないから強いのではなく、傷つくことから逃げないのが強さだとわかる本でした。

この記事では 『本当の勇気は「弱さ」を認めること』 の要約を紹介します。

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要約①:ヴァルネラビリティとは何か

 

ヴァルネラビリティとは、傷つきやすさや脆さ、脆弱性を表す言葉です。

ヴァルネラビリティ(vulnerability):傷つきやすさ、脆さ、脆弱性

このヴァルネラビリティにどう向き合うかで、人生で至ることのできる境地や育める関係性が変わります。

ヴァルネラビリティを避けた人は、感情的に豊かな人間関係を築くことは難しく、新しいことや未知なることに挑戦する勇気が出ないでしょう。

反対に、ヴァルネラビリティに向き合って自分の弱さを認め、それでも挑戦することを選んだ人は、自分の目的に向かって進み、充実した人生を味わうことができます。

 

セオドア・ルーズベルト大統領の1910年のスピーチ「競技場に立つ人」に、著者はヴァルネラビリティを感じたそうです。

本から引用します。

ただ批判するだけの人に価値はないー強い人のつまづきを指摘し、やり手ならもっとうまくできたはずだとあげつらうだけの人には。

称賛に値するのは、実際に競技場に立ち、埃と汗と血にまみれながらも勇敢に戦う人だ。あるときは間違いをおかし、あと一歩というところで届かないことが何度もあるかもしれない。

何をするにも間違いや欠点はつきまとう。それでもなお、ことを成し遂げるためにもがき苦しみ、情熱を燃やし、力を尽くし、大義のために身を粉にして励む人こそ偉大なのだ。

順風ならば最後には勝利に輝くだろうし、最悪の場合、失敗に終わるかもしれない。だが、彼らは、少なくとも果敢なる挑戦をしたのである。

ヴァルネラビリティに向き合うのが怖くなるのは、恥を感じるときです。

失敗したら恥ずかしい、間違ったら恥ずかしい等、恥を強く感じると、傷つかないように何もしない・関わらない方の選択肢を選んでしまいます。

もろさや弱さが露呈しないように努力するのではなく、弱さを認識して受け入れるのが強さです。

 

他人が弱さをさらけ出すリスクを取ってでも挑戦するとき、あなたは他人をどう思いますか?

みっともない、やめておけばいいと思う人は少ないはずです。でも、自分が勇気を出す立場になると怖気づいてしまいます。

もし、自分が弱さを認めたときの他人からの評価が怖いなら、自分が他人に対してどう思うかを思い出してみましょう。普段から他人の勇気を称賛している人なら、自分も弱さに向き合う勇気が出てくるはずです。

自分の弱さやもろい部分を認め、傷つく可能性と向き合おうとするかどうかで、どれだけ勇気があるか、どれだけ明確な目的をもっているかがわかる。観客席やサイドラインの外側から批判を浴びせ口出しをするのではなく、勇気をもって存在を示し、生身の自分をさらすこと。それがヴァルネラビリティであり、果敢なる挑戦なのだ。

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要約②:恥からの回復力が強い人の共通点

 

恥はヴァルネラビリティを乗り越える障害となります。恥からの回復力が、ヴァルネラビリティを発揮できるかを左右します。

恥からの回復力:

恥を感じても本来の自分を見失わず、より豊かなつながりを得られる能力

仮に失敗しても、失敗した自分でも自分として抱きしめてあげられる。

セルフ・コンパッションや自己受容にも近い気がしました。

 

恥からの回復力が高い人には次のような共通点があります。

・恥に気づき、恥のスイッチを理解する

 

・冷静に分析する

 

・一歩踏み出す

 

・恥を話す

恥を感じていることを自己認識し、その恥が現実的なものかをチェックし、勇気を出して恥を誰かに話してみます。

恥を隠したり、忘れようとするのは逆効果です。

恥は、恥ずかしくて口に出せないという気持ちをエネルギー源とする。だが、もし恥についてよく知り、名前をつけ、語りかけるなら、根っこを断ったようなものだ。恥は言葉に包まれるのが大嫌いなのである。

 

恥のスイッチには男女差があります。恥の感情は男女ともにありますが、恥を感じやすいものに性別による傾向があります。

女性:容姿、母性

 

男性:弱虫、地位や収入

女性は容姿の美しさや母性(子供の有無にかかわらず、よき母の性質を持っているか)に恥を感じやすいそうです。さらに、容姿や母性にたいして努力を見せてはいけない、ありのまま・自然体で容姿は美しいし母性はある、というプレッシャーもあります。

男性は、弱虫であることに恥を感じやすく、地位や収入とひもづきやすいです。

 

もちろん個人差はありますが、恥のスイッチの位置に見当をつけておくことで、スイッチが入ったことを自覚しやすくなります。

要約③:ヴァルネラビリティからの防衛システムを理解する

 

わたしたちにはヴァルネラビリティからの防衛システムが備わっています。つまり、傷つきそうになったとき、自分の心を守るために防衛システムが起動するのです。

・喜びのなかの不安

 

・完璧主義

 

・感覚をマヒさせる

喜びのなかの不安とは、「うまくいきすぎて怖い」という感覚です。これは傷つく可能性に先手を打とうとしています。

こんなときは「傷つくのは怖い。でも〇〇に感謝している」と言葉にしてみましょう。よりいっそう喜びが深まります。

 

完璧主義は、完璧にやることで恥を回避しようとしています。しかし、どんなに努力してもあらゆることを完璧に行うことはできません。

次の言葉が印象的でした。完璧主義に陥りそうな人はぜひ心に留めおいてください。

すべてのものにはひびがあり、光はそこから差し込んでくる

 

最後に、傷ついたことを感じないように感覚をマヒさせるというシステムもあります。

具体的な行動の例としては、落ち込むひまもないくらい忙しくする、だらだらする、甘いもの・コーヒー・飲酒・喫煙などに依存する等が挙げられます。

感覚をマヒさせるシステムが働きそうになったら、自分の行動の背後にある思いに耳を傾けましょう。

本当は何がしたいのか、何を考えたくなくて今これに手を伸ばしているのか。自分が向き合うべきものと向き合ったとき、感覚をマヒさせる行動は必要なくなります。

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『本当の勇気は「弱さ」を認めること』 の次に読むなら?

 

『本当の勇気は「弱さ」を認めること』 とあわせて読みたい3冊を紹介します。

 

①『いくつになっても恥をかける人になる』

 

恥はチャンス、恥は投資、恥をかく人は応援される人。恥をかくことを恐れずにがんばっている人を肯定し、恥を恐れている人の背中を押してくれる本。

 

何か失敗してしまったとき、やりたいことがあるのに勇気が出ないときにおすすめです。

恥をかかずに何もチャレンジしない日々を過ごすか、恥をかいてチャレンジするか、と問われている気持ちになります。

参考記事:『いくつになっても恥をかける人になる』の要約まとめ:恥は投資である

②『命綱なしで飛べ』

カッコ悪い姿をさらしてもいいから望ましいことに挑戦する=命綱なしで飛ぶことで、殻を破って成長できるという内容です。

今まで成果を上げてきた人ほど、今までのやり方で生産性を下げないように乗り越えようとします。つまり、変化しないで済まそうとするのです。

成長したいなら、かっこ悪いことでも取り組む勇気を持ちましょう。

参考記事:『命綱なしで飛べ』の要約まとめ:かっこ悪くてもいいから望ましいことをする

③『セルフ・マインド・マネジメント』

 

ネガティブ感情から早く抜け出して良い方向に向ける考え方がわかる本。

情報を整理して、自分の心にスペースをつくる方法がわかります。

 

サクッと読めて、取り組みやすいワークがたくさん載っています。

恥は言語化するとパワーを失います。心を整えてヴァルネラビリティに向き合う勇気を取り戻しましょう。

参考記事:『セルフ・マインド・マネジメント』の要約まとめ:感情の空き容量を増やそう

 

★今回紹介した本★


 

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